講義内容詳細:化学基礎実験

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年度/Academic Year 2020
授業科目名/Course Title (Japanese) 化学基礎実験
英文科目名/Course Title (English) Basic Experiments in Chemistry
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 宮野 雅司/齊野 廣道/越中谷 賢治/大曲 仁美/柏木 誠/鹿島 誠/西原 達哉/原田 拓弥
英文氏名/Instructor (English) MIYANO, Masashi/SAINO, Hiromichi/ETCHUYA, Kenji/OHMAGARI, Hitomi/KASHIWAGI, Makoto/KASHIMA, Makoto/NISHIHARA, Tatsuya/HARADA Takuya

講義概要/Course description
この科目は、化学分野における基本的な法則や、実生活や科学技術に関連する化学的知見のいくつかを取り扱う。これらの法則や化学的知見は既に確立されたものであって、ここで新たに発見するという性質のものではない。しかし、得られた観察結果や実験データから、一定の条件のもとに見出される一般的な事実や普遍的な法則を導くということは、理工系の学問すべての根幹である。また、実験から結論を導くまでの一連の作業(文献調査、実験データの記録、データ処理、図表の作成、考察、報告書の作成、など)は、理工系の学問すべてに必須の技能である。
今年度後期の「化学基礎実験」においては、化学に関連した5テーマの実験を、受講生ひとりひとりがオンライン教材を通じて行う。オンライン教材を通じて、実験操作について学び、実験の様子を観察・記録し、その記録と文献調査の結果に基づいて、実験の結果を適切な形式のレポートにまとめる。これにより、化学分野における基本的な概念や実験操作について学び、さらに、理工系の学問すべてに共通する技能の獲得を目指す。
達成目標/Course objectives
毎回の学習を通じて、次の各項目を達成する。
(1) 個々の実験の目的と、それに関連する化学の原理とを理解する。
(2) 実験準備としての文献調査の必要性と、文献の適切な利用法(調べ方、引用の仕方)を理解し、実際に文献調査を行う。
(3) 実験結果の記録とデータ処理の方法、ならびに実験結果をまとめる表やグラフの作成法を習得する。
(4) 実験から得られた結果と文献調査から得られた知見を総合して考察を行い、結論を導く。
(5) 以上をまとめて、適切な形式のレポートを作成する。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
特になし
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 初回ガイダンス:オンライン教材を通じて以下の説明を行う。
(1) 科目の目的: オンライン授業になったことによって変わること・変わらないこと
(2) 単位修得の条件、履修上の注意
(3) 受講の実際: 受講の仕方、毎回の授業の流れ、質問の仕方
(4) レポート: 化学実験におけるレポートの役割、レポートの作成法、提出法
(5) 後期の受講スケジュール
(6) 次週までの課題
(7) 質疑応答
事前学習/Preparation CoursePowerの「化学基礎実験」フォルダへのアクセス法を確認しておく。毎回のレポート作成・提出の際に必要となるので、(1) PDFファイルを印刷する方法 と (2) 作成したレポートをスキャンしてPDFファイルにする方法を確認しておく。授業中に重要事項や観察結果を記録するための専用ノートを用意する。
事後学習/Reviewing (1) 受講に必要なもの(オンライン教材にて指示)を用意する。
(2) 指示された方法に従って、「第03回_レポート指導」用のテキストをダウンロードする。
(3) 指示された方法に従って、「第03回_レポート指導」用のワークシートをダウンロードし、全ページを片面印刷する。
(4) テキストを読み、事前レポートと事後レポートの両方を作成する。作成した事前レポート・事後レポートを、第2回授業当日の指定時刻までに、指定の方法でCoursePowerに提出する。
(5) 授業中に指示された化学基礎実験の「連絡ページ」にアクセスし、URL をブックマークする。化学基礎実験に関する重要なお知らせはこの「連絡ページ」に掲載されるので、受講期間中は常にチェックできるよう、自分に適した仕組みを作っておく。
(6) 「連絡ページ」にアクセスできない場合や、受講に関する疑問点がある場合はCoursePowerの「質問登録」から質問し、次回の授業までに解消しておく。
2
授業計画/Class 1.図書館オリエンテーション:レポート作成時に図書館を利用する方法について学ぶ。
(1) 化学基礎実験のレポート作成に役立つ資料
(2) 学外から図書館のオンライン資料にアクセスする方法
(3) 図書館の理工系資料を探す際のポイント
2.安全指導:化学実験を安全に行うために留意すべき点について学ぶ。
(1) 基本的な注意、化学実験室における注意事項
(2) 化学薬品の分類と危険性
(3) 化学薬品の取り扱い方
(4) 実験廃棄物の処理
(5) 事故・災害時の対応
事前学習/Preparation 作成した「第03回_レポート指導」用の事前レポート・事後レポートを指定の方法で指定時刻までにCoursePowerに提出する。
事後学習/Reviewing (1) 第2回授業のテキスト、および授業中にとったノートを見直して復習する。各テーマの実験において (a) 使用する試薬 と (b) 使用後の処理 について注意すべき点を安全指導テキストからリストアップし、ノートにまとめておく。これらは毎回の事前課題作成時に活用すること。
(2) 疑問点は掲示板にて質問して、次回の授業までに解消しておく。
3
授業計画/Class レポート指導:理工系の実験レポートを作成する上で必須となる事項を学ぶ。
(1) レポートの様式
(2) レポートの各項目に記載すべき内容
(3) 図表の作成法 (グラフ、表、観察スケッチ、他)
(4) 数値データの処理法 (有効数字、誤差、他)
(5) 文献調査法 (図書館の利用法、データベースの利用法、SDSの利用法、他)
事前学習/Preparation (1) ガイダンスの配布資料を見直しておく。
(2) テキストと、前週に提出した事前レポート・事後レポートを見直しておく。
事後学習/Reviewing (1) 返却されたレポートの添削コメントをよく読み、レポートを修正する。
(2) 再提出が必要な場合は、期限までに再提出する。
(3) レポート(事前レポート、事後レポート)を作成する上で注意すべき点をノートにまとめる。
4
授業計画/Class コンピュータ・シミュレーション(1) 気体の状態方程式  : 理想気体のシミュレーションから気体の諸法則を導出し、理想気体という概念を理解する。また、実在気体の分子動力学シミュレーションから、そのモデルの範囲で現実の気体を記述する方法とその結果について学ぶ。
事前学習/Preparation (1) CoursePowerの「事前学習」フォルダよりテキストとワークシートをダウンロードし、ワークシートの全ページを片面印刷する。
(2) 実験の目的、原理、方法、その他を予習し、事前レポートを作成する。
(3) 作成した事前レポートを、実験当日の指定時刻までに、指定の方法でCoursePowerの「事前学習」フォルダに提出する。
事後学習/Reviewing (1) 実験教材の視聴時に結果を記録した実験ノートや結果記入欄を見ながら実験結果をまとめ、考察、課題、その他を加えて事後レポートを作成する。
(2) 作成した事後レポートを、指定の日時までに指定の方法でCoursePowerの「事後学習」フォルダに提出する。
5
授業計画/Class コンピュータ・シミュレーション(2) 結晶構造の作成  : シミュレーション・ソフトウエアを使って様々な結晶構造を作成し、その三次元構造を理解する。また、単位格子、ブラベ格子、格子面および格子面の族などの概念を理解する。
事前学習/Preparation (1) CoursePowerの「事前学習」フォルダよりテキストとワークシートをダウンロードし、ワークシートの全ページを片面印刷する。
(2) 実験の目的、原理、方法、その他を予習し、事前レポートを作成する。
(3) 作成した事前レポートを、実験当日の指定時刻までに、指定の方法でCoursePowerの「事前学習」フォルダに提出する。
事後学習/Reviewing 実験結果をまとめ、考察、課題、その他を加えて事後レポートを作成する。作成した事後レポートは、指定の日時までに指定の方法でCoursePowerに提出する。
6
授業計画/Class 定性分析(1):Ⅰ族・III族の陽イオンが混在する試料溶液に対して、溶液中に含まれる金属イオンを同定する方法とその結果について学ぶ。
事前学習/Preparation (1) CoursePowerの「事前学習」フォルダよりテキストとワークシートをダウンロードし、ワークシートの全ページを片面印刷する。
(2) 実験の目的、原理、方法、その他を予習し、事前レポートを作成する。
(3) 作成した事前レポートを、実験当日の指定時刻までに、指定の方法でCoursePowerの「事前学習」フォルダに提出する。
事後学習/Reviewing 実験結果をまとめ、考察、課題、その他を加えて事後課題を作成する。作成した事後課題は、指定の日時までに指定の方法でCoursePowerに提出する。
7
授業計画/Class 定性分析(2):III族・V族・VI族の陽イオンが混在する試料溶液に対して、溶液中に含まれる金属イオンを同定する方法とその結果について学ぶ。
事前学習/Preparation (1) CoursePowerの「事前学習」フォルダよりテキストとワークシートをダウンロードし、ワークシートの全ページを片面印刷する。
(2) 実験の目的、原理、方法、その他を予習し、事前レポートを作成する。
(3) 作成した事前レポートを、実験当日の指定時刻までに、指定の方法でCoursePowerの「事前学習」フォルダに提出する。
事後学習/Reviewing 実験結果をまとめ、考察、課題、その他を加えて事後課題を作成する。作成した事後課題は、指定の日時までに指定の方法でCoursePowerに提出する。
8
授業計画/Class 色の科学(1)  セラミックス :様々な金属イオンを含む釉薬を用いて七宝焼を作製する過程とその結果について学ぶ。また、釉薬の成分や焼成過程と色の関係について学ぶ。
事前学習/Preparation (1) CoursePowerの「事前学習」フォルダよりテキストとワークシートをダウンロードし、ワークシートの全ページを片面印刷する。
(2) 実験の目的、原理、方法、その他を予習し、事前レポートを作成する。
(3) 作成した事前レポートを、実験当日の指定時刻までに、指定の方法でCoursePowerの「事前学習」フォルダに提出する。
事後学習/Reviewing 実験結果をまとめ、考察、課題、その他を加えて事後課題を作成する。作成した事後課題は、指定の日時までに指定の方法でCoursePowerに提出する。
9
授業計画/Class 色の科学(2) 金属イオンによる光吸収:金属イオンを含む水溶液を調製し、分光光度計を用いてその光吸収を測定する。
事前学習/Preparation 実験の目的、原理、方法、その他を予習し、事前課題を作成する。
事後学習/Reviewing 実験結果をまとめ、考察、課題、その他を加えて事後課題を作成する。
10
授業計画/Class 液晶(1) 液晶分子の合成 : コレステリック液晶の一種であるコレステリル・アセテートを合成する。
事前学習/Preparation 実験の目的、原理、方法、その他を予習し、事前課題を作成する。
事後学習/Reviewing 実験結果をまとめ、考察、課題、その他を加えて事後課題を作成する。
11
授業計画/Class 色の科学(2) 金属イオンによる光吸収:金属イオンを含む水溶液に対して、分光光度計を用いてその光吸収を測定する方法とその結果について学ぶ。また、濃度未知の水溶液に対して、溶液中に含まれる金属イオンの濃度を求める比色定量の原理と方法、およびその結果について学ぶ。
事前学習/Preparation (1) CoursePowerの「事前学習」フォルダよりテキストとワークシートをダウンロードし、ワークシートの全ページを片面印刷する。
(2) 実験の目的、原理、方法、その他を予習し、事前レポートを作成する。
(3) 作成した事前レポートを、実験当日の指定時刻までに、指定の方法でCoursePowerの「事前学習」フォルダに提出する。
事後学習/Reviewing 実験結果をまとめ、考察、課題、その他を加えて事後課題を作成する。作成した事後課題は、指定の日時までに指定の方法でCoursePowerに提出する。
12
授業計画/Class 水の科学(1)  水の電気分解  : イオン交換膜を使用して塩化ナトリウム水溶液を電気分解し、そのpHや電気伝導度を測定する方法とその結果について学ぶ。
事前学習/Preparation (1) CoursePowerの「事前学習」フォルダよりテキストとワークシートをダウンロードし、ワークシートの全ページを片面印刷する。
(2) 実験の目的、原理、方法、その他を予習し、事前レポートを作成する。
(3) 作成した事前レポートを、実験当日の指定時刻までに、指定の方法でCoursePowerの「事前学習」フォルダに提出する。
事後学習/Reviewing 実験結果をまとめ、考察、課題、その他を加えて事後課題を作成する。作成した事後課題は、指定の日時までに指定の方法でCoursePowerに提出する。
13
授業計画/Class 水の科学(2)  飲料水の硬度  : キレート滴定法を用いて、飲料水に含まれるカルシウムとマグネシウムを定量する方法とその結果について学ぶ。
事前学習/Preparation (1) CoursePowerよりテキストとワークシートをダウンロードする。
(2) 実験の目的、原理、方法、その他を予習し、事前課題を作成する。作成した事前課題は、実験当日の指定時刻までに、指定の方法でCoursePowerに提出する。
事後学習/Reviewing 実験結果をまとめ、考察、課題、その他を加えて事後課題を作成する。作成した事後課題は、指定の日時までに指定の方法でCoursePowerに提出する。
14
授業計画/Class 補講(1) 第4~8回の実験テーマに関する学習の中から、授業時間内に実施できなかった学習を行う。
事前学習/Preparation CoursePowerよりテキストをダウンロードし、全体をよく読んでおく。重要と思われるポイントをノートに書き出しておく。
事後学習/Reviewing (a)テキスト、 (b)授業中にとったノート、 (c)対応する実験の事前課題・事後課題 を見直して復習する。
15
授業計画/Class 補講(2) 第9~13回の実験テーマに関する学習の中から、授業時間内に実施できなかった学習を行う。
事前学習/Preparation CoursePowerよりテキストをダウンロードし、全体をよく読んでおく。重要と思われるポイントをノートに書き出しておく。
事後学習/Reviewing (a)テキスト、 (b)授業中にとったノート、 (c)対応する実験の事前課題・事後課題 を見直して復習する。
授業方法/Method of instruction
第1回(ガイダンス)、第2回(図書館オリエンテーション&安全指導)、第3回(レポート指導)の3回は、全員がこの順番通りにオンデマンド講義&課題演習の形式の授業を受講する。第3回(レポート指導)の受講に必要な事前レポート・事後レポートは、第1回(ガイダンス)受講後に作成し、第2回(安全指導)の指定時間までに提出する必要がある。

第4~13回は、毎回、この実験テーマのうちのいずれか1テーマを受講する。各人の受講スケジュールについては、第1回ガイダンスにおいて説明する。各実験テーマの受講は、次の(1)~(8)を順に実施することによって行われる。

(1) 前の週の授業終了後に「事前学習」フォルダからテキストをダウンロードする。
(2) 前の週の授業終了後に「事前学習」フォルダからワークシートをダウンロードし、全ページを片面印刷する。
(3) テキストを読み、文献調査を行い、事前レポートを作成する。
(4) 事前レポートを指定の方法に従ってPDF形式に変換し、受講日の指定時間までにCoursePowerの「事前学習」へ提出する。
(5) 受講当日の4~5限の間に「当日学習」フォルダの実験教材を視聴する。この時、実験方法の注意や重要な点、観察結果や測定結果をノートに記録する。指定の公開期間(原則として72時間)の後は実験教材が視聴できなくなるので、可能な限り、受講当日の4~5限の間に実験教材の視聴を終えること。
(6) すべての実験教材の視聴を終え、結果を実験ノート(またはワークシートの結果記入欄)に記録したら、事後レポートを作成する。
(7) 疑問点があれば、指定の期間内に「質問登録」にて質問する。ただし、単に課題の答を尋ねるような質問はしないこと。
(8) 事後レポートを指定に従ってPDF形式に変換し、指定の期日(原則として1週間後)の指定時刻までにCoursePowerの「事後学習」フォルダへ提出する。

第14~15回は、この2回分の授業のうち、いずれか1回分を受講する。各人の受講スケジュールについては、第1回ガイダンスにおいて説明する。
成績評価方法/Evaluation
1 レポート Report 100% 実験テーマごとに作成・提出する次のレポートを評価する。
(1) 事前レポート:実験前に作成する。指定の方法に従ってPDF形式へ変換し、実験当日の指定時刻までにCoursePowerの「事前学習」フォルダへ提出する。提出期限と提出方法については、初回ガイダンスの説明に従うこと。
(2) 事後レポート:実験終了後に実験ノートや結果記入欄を見ながら作成する。指定の方法に従ってPDF形式へ変換し、指定の提出期限までにCoursePowerの「事後学習」フォルダへ提出する。提出期限と提出方法については、初回ガイダンスの説明に従うこと。
教科書/Textbooks
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1 青山学院大学理工学部化学・生命科学科編著 化学実験テキスト(2020年度後期版) 化学基礎実験テキスト(2020年度後期版)を使用する。テキストの入手法は初回ガイダンスにて指示する。実験テーマや課題が一部変更されているため、前期版のテキストや2019年度以前のテキストは使用できない。
参考書/Reference books
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1 化学実験テキスト(2020年度後期版)に記載
メッセージ/Message
今年度は、後期もすべての授業をオンラインで実施せざるを得ないため、化学基礎実験もオンライン形式で開講します。実験室で実験を行うことはできませんが、その代わり、実験の方法を丁寧に説明した動画教材と、実際に観察される実験結果を詳細に記録した動画教材とを用意します。皆さんは、化学基礎実験を受講する曜日の4・5限に、これらの教材を視聴して下さい。
授業の形式はオンラインですが、教材をただ見て聞くだけでは学習になりません。実験で一番大切なのは、実験操作を行った結果をよく観察して、その観察結果の奥に潜んでいる科学的な法則や事実を見つけ出すことです。オンライン教材には、皆さんが実験室で実験を行ったら観察できたであろうことや、もしかすると一度きりの実験では見逃してしまったかも知れないことが、すべて記録されています。それをよく観察して、必要なら何度でも見直して、貴方が見つけ出したものをノートに記録して下さい。
大学で学ぶ実験科目でもう一つ重要なことは、実験結果と文献調査の結果を総合して結論を導き出し、それらを適切な形式の報告書(レポート)にまとめることです。これは、理工学部のどの学科の人にも必要な能力です。この能力を1年生のうちに身につけられるように、毎回のレポート作成を頑張って下さい。提出されたレポートによって成績評価がなされます。これは、普段の年と変わりません。
このように、オンライン形式であっても、理工学部の1年生として必要なことが学べるように科目を準備しますので安心して下さい。とは言え、実際に自分の手を動かして実験操作を行うことは、オンライン形式ではできません。それは、実際に実験室を使って実験が行える状況になったら、成績評価とは関係のない形で補いたいと考えています。
その他/Others
今年度は、後期もすべての授業をオンラインで実施せざるを得ないため、化学基礎実験もオンライン形式で開講します。実験室で実験を行うことはできませんが、その代わり、実験の方法を丁寧に説明した動画教材と、実際に観察される実験結果を詳細に記録した動画教材とを用意します。皆さんは、化学基礎実験を受講する曜日の4・5限に、これらの教材を視聴して下さい。
授業の形式はオンラインですが、教材をただ見て聞くだけでは学習になりません。実験で一番大切なのは、実験操作を行った結果をよく観察して、その観察結果の奥に潜んでいる科学的な法則や事実を見つけ出すことです。オンライン教材には、皆さんが実験室で実験を行ったら観察できたであろうことや、もしかすると一度きりの実験では見逃してしまったかも知れないことが、すべて記録されています。それをよく観察して、必要なら何度でも見直して、貴方が見つけ出したものをノートに記録して下さい。
大学で学ぶ実験科目でもう一つ重要なことは、実験結果と文献調査の結果を総合して結論を導き出し、それらを適切な形式の報告書(レポート)にまとめることです。これは、理工学部のどの学科の人にも必要な能力です。この能力を1年生のうちに身につけられるように、毎回のレポート作成を頑張って下さい。提出されたレポートによって成績評価がなされます。これは、普段の年と変わりません。
このように、オンライン形式であっても、理工学部の1年生として必要なことが学べるように科目を準備しますので安心して下さい。とは言え、実際に自分の手を動かして実験操作を行うことは、オンライン形式ではできません。それは、実際に実験室を使って実験が行える状況になったら、成績評価とは関係のない形で補いたいと考えています。
キーワード/Keywords
化学     実験     理工学基礎実験