講義概要/Course description
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講義はテキストにそって進める.書店で統計学のテキストを何冊か見るとわかるが,統計学の入門コースで学ぶ内容はだいたい決まっている.この講義も,そうした内容を,標準的な進め方で学習する.入門とはいえ,講義を聞いてすぐにわかる学習内容ではない.講義を聞いてもすぐにわからないことが多く,講義に出席することが無意味に思えることもあるかもしれない.しかし,それでも講義に出席し,少しでも理解しようと努力しなければならない.普段は学習せず,試験前の少しの準備で乗り切れるような科目ではない.
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達成目標/Course objectives
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統計学に対する理解を深めるとともに,応用分析への基礎を涵養する.統計学は社会情報学を学ぶ上での基礎となる科目である.この講義の目標は,統計学の基礎を理解すること,および,統計学を学ぶのが楽しくなることである.したがって,統計学の基礎がわかり,統計学が楽しくなれば,講義の履修目標を達成したことになる.
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学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)に基づき、当該科目を履修することで身につく能力 / Abilities to be acquired by completing the course in accordance with the faculty and graduate school diploma policy (graduation certification and degree conferral)
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学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)/ Undergraduate and Graduate Diploma Policy (Graduation Certification and Degree Conferral)
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履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
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実習ではエクセルおよびRを用いる.授業開始までに,基本的な使い方は必ずマスターしておくこと.
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授業計画/Lecture plan
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1
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授業計画/Class |
ガイダンス、テキスト第1章:統計的方法の性質 1年生の必修科目であるため、初回から対面授業(全体ガイダンス)を実施する。CoursePower にアクセスし、第1回授業の指示に従う。各担当教員からの指示がある場合はそれに従うこと。 |
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2
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授業計画/Class |
データの整理(1) テキスト第2章:度数分布表とヒストグラム. |
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3
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授業計画/Class |
データの整理(2) テキスト第2章:代表値(平均値・中央値)と散布度(分散・四分位数)を用いた,1変量のデータの要約. |
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4
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授業計画/Class |
確率(1) テキスト第3章:標本空間.標本点の数えあげによる複合事象の確率.確率の乗法定理と加法定理.条件つき確率. |
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5
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授業計画/Class |
確率(2) テキスト第3章:ベイズの定理を使った「原因の確率」の計算. |
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6
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授業計画/Class |
テキスト第4章:確率分布.確率分布の平均(期待値)と分散. |
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7
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授業計画/Class |
テキスト第5章:代表的な離散型分布として,2項分布を学ぶ. |
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8
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授業計画/Class |
テキスト第5章:代表的な連続型分布として,正規分布を学ぶ.測定値の標準化.正規分布表の使い方.2項分布の正規近似. |
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9
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授業計画/Class |
テキスト第6章:無作為抽出.標本分布(特に,標本平均の分布).不偏推定量.中心極限定理. |
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10
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授業計画/Class |
推定(1) テキスト第7章:点推定と区間推定.平均値の区間推定(大標本). |
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11
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授業計画/Class |
推定(2) テキスト第7章:割合の区間推定.平均値の区間推定(小標本). |
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12
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授業計画/Class |
統計的仮説検定(1) テキスト第8章:統計的仮説検定の考え方.平均値の検定(1標本).割合の検定(1標本). |
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13
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授業計画/Class |
統計的仮説検定(2) テキスト第8章:平均値の差の検定.割合の差の検定.小標本の検定.対応のあるデータの検定. |
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14
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授業計画/Class |
テキスト第9章:相関係数.記述統計としての単回帰分析. |
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15
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授業計画/Class |
テキスト第10章:分割表(クロス表),適合度の検定,分割表の独立性の検定. |
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事前学習/Preparation |
テキストの予習を行う。
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事後学習/Reviewing |
毎回の実習課題に取り組む。授業時間中に終わらなかった演習問題は、次回授業までに必ず取り組むこと。
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授業方法/Method of instruction
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区分/Type of Class |
対面授業 / Classes in-person
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実施形態/Class Method |
通常型 / regular
補足事項/Supplementary notesオンデマンド講義と教室での演習を行う.教室での演習の時間までにオンデマンド講義を視聴する.
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活用される授業方法/Teaching methods used |
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成績評価方法/Evaluation
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1 |
試験 Exam
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100%
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最終試験での得点を成績とする(100%).中間試験を実施する場合(実施するかどうか未定)には,中間テストでの得点が最終的な成績のおよそ15パーセントを占める(この場合,最終試験が評価に占める割合は85%となる). コロナ感染状況の悪化など、何らかの要因により試験が実施できなくなった場合は、平常点評価に切り替える。
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教科書/Textbooks
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| 著者名 Author | タイトル Title | 出版社 Publisher | 出版年 Published year | ISBN |
1 |
P. G. ホーエル
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初等統計学(原書第4版)
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培風館
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1981
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9784563008390
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参考書/Reference books
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| 著者名 Author | タイトル Title | 出版社 Publisher | コメント Comments | |
1 |
寺尾敦
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Rで学ぶ統計学の基本(仮タイトル)
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SBクリエイティブ
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2023年2月現在,執筆中である.講義の開講に間に合えば,教科書あるいは参考書として使用する.
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その他/Others
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授業を6回以上欠席すると単位を認定できない.遅刻は2回で欠席1回とカウントする.授業への参加態度は成績に組み入れられることがある.私語や,無断で授業を抜け出すなど,不真面目な態度は減点されることがある.
統計学の理解に寄与すると考えられる,実験や調査への協力を依頼することがある.これに協力することで,成績に加点を行うことがある.
各回の授業は前回までの学習事項を理解していることを前提として行われる.
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キーワード/Keywords
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記述統計
推測統計
標本抽出
推定
検定
相関
回帰分析
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