講義内容詳細:知的財産法(1)

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年度/Academic Year 2018
授業科目名/Course Title (Japanese) 知的財産法(1)
英文科目名/Course Title (English) Intellectual Property Law (1)
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 山口 建章
英文氏名/Instructor (English) YAMAGUCHI, Takefumi

講義概要/Course description
知的財産法(1)では特許法を扱う。
知的財産権法は、他の法分野にもまして、理論と実務は車の両輪のように密接な関係にあり、実務(経済的な機能や紛争の実態)を理解することなしには、基礎的な概念すら理解することが難しい。教科書を読むだけでは特許制度の具体的なイメージをもつことは困難である。そこで本講義では、理論と具体的な事例(判例・審決・特許公報等)を往復しながら、特許法の立体的な理解ができるよう配慮する。
達成目標/Course objectives
情報化社会の進展に伴い、情報の保護と活用を司る法律である知的財産権法の重要性は年々高まっている。本講義では知的財産保護の中核である特許法を中心に、最新の立法・判例等の実務動向も踏まえながら、知的財産権法制を基礎から学び、柔軟な思考力を備えた実務法曹を養成することを目的とする。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
知的財産法を司法試験の選択科目とする学生は、著作権法を扱う知的財産法(2)と併せて受講のこと。
また、知的財産法(1)では基本的な事項を、知的財産法演習においては発展的な事項を取り上げるため、知的財産法演習も併せて受講することを推奨する。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 知的財産法序論・特許法の概要
1.知的財産 2.特許制度の概要
事前学習/Preparation 事前に配布されるレジュメを参考にしつつ、教科書の該当部分を一読し、ある程度理解してくること。
事後学習/Reviewing 講義終了後、速やかに教科書と判例百選の該当部分を再確認して、正確な理解と記憶の定着に努めること。
2
授業計画/Class 特許登録の客観的要件(1)
1.特許発明の意義 2.発明の種類 3.産業上の利用可能性(29条1項柱書) 
事前学習/Preparation 事前に配布されるレジュメを参考にしつつ、教科書の該当部分を一読し、ある程度理解してくること。
事後学習/Reviewing 講義終了後、速やかに教科書と判例百選の該当部分を再確認して、正確な理解と記憶の定着に努めること。
3
授業計画/Class 特許登録の客観的要件(2)
1.新規性(新規性喪失事由29条1項1〜3号) 2.拡張された先願(29条の2) 3.進歩性(29条2項) 4.特許を受けることができない発明(32条) 
事前学習/Preparation 事前に配布されるレジュメを参考にしつつ、教科書の該当部分を一読し、ある程度理解してくること。
事後学習/Reviewing 講義終了後、速やかに教科書と判例百選の該当部分を再確認して、正確な理解と記憶の定着に努めること。
4
授業計画/Class 特許登録の主観的要件・特許を受ける権利
1.発明者 2.特許を受ける権利の意義と性質 3.冒認出願
事前学習/Preparation 事前に配布されるレジュメを参考にしつつ、教科書の該当部分を一読し、ある程度理解してくること。
事後学習/Reviewing 講義終了後、速やかに教科書と判例百選の該当部分を再確認して、正確な理解と記憶の定着に努めること。
5
授業計画/Class 職務発明
1.職務発明 2.職務発明取得に伴う相当の利益請求権
事前学習/Preparation 事前に配布されるレジュメを参考にしつつ、教科書の該当部分を一読し、ある程度理解してくること。
事後学習/Reviewing 講義終了後、速やかに教科書と判例百選の該当部分を再確認して、正確な理解と記憶の定着に努めること。
6
授業計画/Class 出願審査
(1)特許出願の特徴 (2)先願 (3)出願の変更 (4)出願の分割 (5)出願公開 (6)補正 (7)審査 (8)査定 
事前学習/Preparation 事前に配布されるレジュメを参考にしつつ、教科書の該当部分を一読し、ある程度理解してくること。
事後学習/Reviewing 講義終了後、速やかに教科書と判例百選の該当部分を再確認して、正確な理解と記憶の定着に努めること。
7
授業計画/Class 審判手続
1.特許異議 2.審判手続 (1)拒絶査定不服審判 (2)訂正審判 (3)無効審判
事前学習/Preparation 事前に配布されるレジュメを参考にしつつ、教科書の該当部分を一読し、ある程度理解してくること。
事後学習/Reviewing 講義終了後、速やかに教科書と判例百選の該当部分を再確認して、正確な理解と記憶の定着に努めること。
8
授業計画/Class 審決取消訴訟、特許権の効力
1.審決取消訴訟 2.積極的効力と消極的効力 3.業としての実施(特許法68条) 4.特許権の効力の制限
事前学習/Preparation 事前に配布されるレジュメを参考にしつつ、教科書の該当部分を一読し、ある程度理解してくること。
事後学習/Reviewing 講義終了後、速やかに教科書と判例百選の該当部分を再確認して、正確な理解と記憶の定着に努めること。
9
授業計画/Class 特許権の経済的利用、特許権の共有
1.専用実施権 2.通常実施権 3.法定実施権 4.特許権の共有
事前学習/Preparation 事前に配布されるレジュメを参考にしつつ、教科書の該当部分を一読し、ある程度理解してくること。
事後学習/Reviewing 講義終了後、速やかに教科書と判例百選の該当部分を再確認して、正確な理解と記憶の定着に努めること。
10
授業計画/Class 特許発明の技術的範囲、均等侵害
1.特許権侵害の要件 2.特許発明の技術的範囲(70条)の解釈手法 3.均等侵害
事前学習/Preparation 事前に配布されるレジュメを参考にしつつ、教科書の該当部分を一読し、ある程度理解してくること。
事後学習/Reviewing 講義終了後、速やかに教科書と判例百選の該当部分を再確認して、正確な理解と記憶の定着に努めること。
11
授業計画/Class 間接侵害
1.間接侵害 2.一部実施 3.共同直接侵害
事前学習/Preparation 事前に配布されるレジュメを参考にしつつ、教科書の該当部分を一読し、ある程度理解してくること。
事後学習/Reviewing 講義終了後、速やかに教科書と判例百選の該当部分を再確認して、正確な理解と記憶の定着に努めること。
12
授業計画/Class 特許権の効力が及ばない場合
1.試験・研究のためにする実施 2.特許権の消尽
事前学習/Preparation 事前に配布されるレジュメを参考にしつつ、教科書の該当部分を一読し、ある程度理解してくること。
事後学習/Reviewing 講義終了後、速やかに教科書と判例百選の該当部分を再確認して、正確な理解と記憶の定着に努めること。
13
授業計画/Class 特許権侵害に対する抗弁事由
1.権利濫用の抗弁 2.無効の抗弁と対抗主張 3.先使用権 4.出願経過禁反言
事前学習/Preparation 事前に配布されるレジュメを参考にしつつ、教科書の該当部分を一読し、ある程度理解してくること。
事後学習/Reviewing 講義終了後、速やかに教科書と判例百選の該当部分を再確認して、正確な理解と記憶の定着に努めること。
14
授業計画/Class 特許権に基づく差止請求、損害賠償請求
1.差止請求権(特許法100条) 2.損害賠償請求権(民法709条、特許法102条等) 3.証拠収集に関する特別の制度
事前学習/Preparation 事前に配布されるレジュメを参考にしつつ、教科書の該当部分を一読し、ある程度理解してくること。
事後学習/Reviewing 講義終了後、速やかに教科書と判例百選の該当部分を再確認して、正確な理解と記憶の定着に努めること。
15
授業計画/Class 期末試験解説
事前学習/Preparation 教科書の該当部分を事前に確認してくること。
事後学習/Reviewing 解説終了後、速やかに教科書等の該当部分を再確認して、正確な理解と記憶の定着に努めること。
授業方法/Method of instruction
配布するレジュメ等をもとに講義形式で進める。
また、適宜、短答式の確認テストを実施することで、必要とされる知識の定着を図る。
成績評価方法/Evaluation
1 試験 Exam 80% 期末試験での評価。
2 その他 Others 20% 授業への貢献度(確認テストの結果を含む)を評価の対象としつつ、期末試験の結果によって公平に評価する。
教科書/Textbooks
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
1 島並良・上野達弘・横山久芳 特許法入門 有斐閣
2 中山信弘,大渕哲也,小泉直樹,田村善之編 別冊ジュリスト「特許判例百選(第4版)」 有斐閣
3 適宜配布するレジュメ・判例・特許公報・出願審査書類等
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
 
1 中山信弘 特許法 第三版 弘文堂
2 茶園成樹編 特許法 第2版 有斐閣
3 高林龍 標準特許法 第6版 有斐閣
4 飯村敏明・設樂隆一編著 「知的財産関係訴訟」リーガル・プログレッシブ・シリーズ3 青林書院
5 大淵哲也・茶園成樹他編 知的財産法判例集 第2版 有斐閣
6 小泉直樹・高林龍他編 ケースブック知的財産法 第3版 弘文堂