講義内容詳細:入門演習

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年度/Academic Year 2019
授業科目名/Course Title (Japanese) 入門演習
英文科目名/Course Title (English) Introductory Seminar
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 大沢 光
英文氏名/Instructor (English) OSAWA, Hikaru

講義概要/Course description
 もっぱら行政にかかわる事件を素材にして、法律学の視点から、社会的な問題を考え、論じ、発表する(“書く”ことを含む)訓練をします。
(1)行政にかかわる事件としては、裁判で扱われた“事件”や時事的な“事件”、例えば景観保護が問題となった「国立マンション事件」や辺野古基地訴訟のほか、被爆者救済、消費者庁の設置、生活保護の老齢加算廃止、民間委託、ダム等の公共事業による環境破壊(開発と環境)、食品公害、米軍基地・自衛隊基地の騒音、原子力施設の設置許可、原発による避難区域への帰還問題、個人情報保護、文化財保護、受動喫煙対策、地方分権改革、生活保護の引き下げや自立支援事業、子どもの貧困対策、国家安全保障会議の設置、国家秘密と情報公開、大規模災害対策と自治体、雇用対策、待機児童問題など、さまざまな“社会問題”も含まれます。およそ行政がかかわる活動のすべての領域が対象になると言ってよいでしょう。
(2)演習では、受講生の皆さんの関心に沿ってこうした“事件” ないし“問題”を選んでいただき、全体で議論します。皆さんの関心を基にしてグループに分かれ、事実関係を掘り下げ、関連する裁判例、関係する法律、議論等を調べて法的な問題を発見し、レジュメを作成してその問題について検討したことを発表し、問題解決のための手がかりをめぐって全員で議論していきます。
(3)演習のまとめとして、各自、発表した内容を、小論文にまとめて提出していただきます。論文の書き方、文献の引用の仕方や論旨の進め方等、論文を執筆する過程で実際にやってみることになります。
達成目標/Course objectives
 法律学の思考方法に慣れていただくとともに、学問をするための基本的な作法や力、すなわち、文献・資料の扱い方や発表の仕方、文献の読み方や文章の書き方等の基本を身につけることを目標にします。

履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
受講生の皆さんには、基本的にグループで作業をしてもらいます。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class ガイダンス、各事件・問題に関するグループ決め

事前学習/Preparation とくになし。
事後学習/Reviewing とくになし。
2
授業計画/Class 事例問題を考察しながら、法学入門で学んだことを思い出してみよう。

事前学習/Preparation 法学入門で学んだ事柄を復習してくる。
事後学習/Reviewing 講義内容を復習する。
3
授業計画/Class 文献・資料検索の実習(図書館のオリエンテーションを受講)
事前学習/Preparation ガクモンのススメを読んでくる。
事後学習/Reviewing 講義内容を復習する。
4
授業計画/Class 事例問題解決のための手がかりを探す=判例を分析する(グループワーク)
事前学習/Preparation 判決文を読んでくる。
事後学習/Reviewing 講義内容を復習する。
5
授業計画/Class 事例問題解決のための手がかりを探す=論文を分析する(グループワーク)
事前学習/Preparation 論文を読んでくる。
事後学習/Reviewing 講義内容を復習する。
6
授業計画/Class 事例問題についてディベートを行う

事前学習/Preparation ガクモンのススメを読んでくる。
事後学習/Reviewing 復習する。
7
授業計画/Class 発表のための技法、文献の引用方法等の確認、その後、発表のための文献調査・準備(グループワーク)
事前学習/Preparation ガクモンのススメを読んでくる。
事後学習/Reviewing 議論の仕方、流れ等について、ディベートを思い出しながら復習する。
8
授業計画/Class 各事件・問題に関するグループごとの発表と議論
事前学習/Preparation テーマに関する参考文献・資料を読んでくる。
事後学習/Reviewing テーマについて理解を深めるとともに、演習内での議論を整理・復習する。
9
授業計画/Class 各事件・問題に関するグループごとの発表と議論
事前学習/Preparation テーマに関する参考文献・資料を読んでくる。
事後学習/Reviewing テーマについて理解を深めるとともに、演習内での議論を整理・復習する。
10
授業計画/Class 各事件・問題に関するグループごとの発表と議論
事前学習/Preparation テーマに関する参考文献・資料を読んでくる。
事後学習/Reviewing テーマについて理解を深めるとともに、演習内での議論を整理・復習する。
11
授業計画/Class 各事件・問題に関するグループごとの発表と議論
事前学習/Preparation テーマに関する参考文献・資料を読んでくる。
事後学習/Reviewing テーマについて理解を深めるとともに、演習内での議論を整理・復習する。
12
授業計画/Class 各事件・問題に関するグループごとの発表と議論
事前学習/Preparation テーマに関する参考文献・資料を読んでくる。
事後学習/Reviewing テーマについて理解を深めるとともに、演習内での議論を整理・復習する。
13
授業計画/Class 各事件・問題に関するグループごとの発表と議論
事前学習/Preparation テーマに関する参考文献・資料を読んでくる。
事後学習/Reviewing テーマについて理解を深めるとともに、演習内での議論を整理・復習する。
14
授業計画/Class 各事件・問題に関するグループごとの発表と議論
事前学習/Preparation テーマに関する参考文献・資料を読んでくる。
事後学習/Reviewing テーマについて理解を深めるとともに、演習内での議論を整理・復習する。
15
授業計画/Class 小論文作成のための再調査・再検討とグループディスカッション

事前学習/Preparation テーマに関する参考文献・資料を読んでくる。
事後学習/Reviewing テーマについて理解を深めるとともに、演習内での議論を整理・復習する。
授業方法/Method of instruction
 授業計画の通りです。 進行計画は、皆さんの状況をみながら、適宜、変更していきます。

成績評価方法/Evaluation
1 100% 文献調査・準備やグループワークへの取り組み度・議論への貢献度:20%、発表の内容:30%、発言回数:30%、小論文:20%

教科書/Textbooks
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タイトル
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コメント
Comments
1 青山学院大学法学部・法学会 AOYAMA LAW ガクモンのススメ 1年次に配布されたものです。学生ポータル上でも期間限定で掲載されています。 その他、演習中に適宜紹介します。
メッセージ/Message
 演習内容からすると、多様な行政領域の法(例えば、社会保障法、環境法、都市法など)を参照する必要が出てくることに加え、行政組織内部の問題から憲法や政治の問題、さらには日本社会のあり方にまで考察が及ぶことになるでしょうから、こうした問題にまで視野を拡げて問題を考えることにチャレンジしようという意欲をもって受講していただきたいと思います。なお、できれば「公共政策と法」(1年次~:前期)を受講しておいていただくと、演習への参加がよりスムーズになると思います。