講義内容詳細:文化人類学A

戻る
年度/Academic Year 2020
授業科目名/Course Title (Japanese) 文化人類学A
英文科目名/Course Title (English) Cultural Anthropology A
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 片上 英俊
英文氏名/Instructor (English) KATAKAMI, Hidetoshi

講義概要/Course description
 「文化人類学A・B」では、文化というキーワードを手がかりにして、私たち人間という存在の特有のあり方について、学んでいきます。
 
 文化人類学は、文化の研究をとおして、人間理解を試みる欧米の学問です。そして、今日の文化人類学は、特定の人間集団とその文化内容の研究とともに、政治・経済・宗教などの個別の文化内容についての研究を、全世界的な規模で行なっています。
 
 しかしながら、文化をめぐる現在の状況を考えると、欧米の文化内容が、私たちの生活に対して圧倒的な影響力をもっています。
 
 そこで、「文化人類学A・B」では、文化の視点から、私たち人間とその生活のあり方について、とくに欧米の文化内容との比較を念頭において、学んでいきます。そして、そのために必要な考え方を、習得していきます。

達成目標/Course objectives
 「文化人類学A・B」では、以下の3つの目標の達成をめざします。

(1)「文化」という概念を、生物の次元から理解できるようになること。   

(2)文化の視点から、人間とその生活のあり方について説明できるようになること。  

(3)学習内容を毎回、順序立てて学んでいくことで、物事を筋道を立てて述べる、という表現技術を習得すること。

履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
 この授業科目では、今年度から、学習目標をさらに効率よく達成するために、ワークシートへの作業という手段を採用する予定でしたが、遠隔授業の導入決定に伴い、パソコン、タブレットPC、スマートフォンなどのデジタル機器を用いて、学習を行なっていきます(下記の「授業方法」を参照)。

 したがって、この方法論への理解と同意を、履修に際しての必要最小限の条件とします(この授業科目を履修された方は、この方法論に同意していただいたとみなして、対応していきます)。

 「文化人類学A・B」は便宜上、前期と後期に分かれていますが、通年で学習することを念頭に、コースを設計しています。したがって、「文化人類学A」とともに履修することが、望ましい。

授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class [はじめに]「文化人類学A」は学習目標の達成をどのようにめざすか
事前学習/Preparation シラバスを読んで、この授業科目の講義概要、達成目標、授業方法について確認する。
事後学習/Reviewing 当日作成したメモを見直して、ノートの余白に意見や疑問を書き出す。
2
授業計画/Class [導入]文化とは何か
事前学習/Preparation 大学図書館のデータベースを利用して、『日本国語大辞典』の「文化」という項目を調べる(『日本国語大辞典』は、「ジャパンナレッジLib」という辞書・事典のデータベースに収録されています)。
事後学習/Reviewing (配布資料の)授業の要約を音読しながら、当日学習した内容とその論理を点検する。
3
授業計画/Class [総論]人類はいかに文化という生き方を手に入れたか―ヒト科のほ乳類における道具行動とその意義―
事前学習/Preparation インターネットのニュース配信サービスを閲覧・検索して、授業内容と関連する話題について調べる。
事後学習/Reviewing (配布資料の)授業の要約を音読しながら、当日学習した内容とその論理を点検する。
4
授業計画/Class [総論]言語の獲得とその意義―ヒトの心に何がおきたか―
事前学習/Preparation インターネットのニュース配信サービスを閲覧・検索して、授業内容と関連する話題について調べる。
事後学習/Reviewing (配布資料の)授業の要約を音読しながら、当日学習した内容とその論理を点検する。
5
授業計画/Class [総論]人間は世界観をとおしていかに世界を認識してきたか
事前学習/Preparation インターネットのニュース配信サービスを閲覧・検索して、授業内容と関連する話題について調べる。
事後学習/Reviewing (配布資料の)授業の要約を音読しながら、当日学習した内容とその論理を点検する。
6
授業計画/Class [農耕]栽培植物と農耕の起源
事前学習/Preparation インターネットのニュース配信サービスを閲覧・検索して、授業内容と関連する話題について調べる。
事後学習/Reviewing (配布資料の)授業の要約を音読しながら、当日学習した内容とその論理を点検する。
7
授業計画/Class [農耕]ムギと文明―西アジアでの農耕の展開と文明の誕生―
事前学習/Preparation インターネットのニュース配信サービスを閲覧・検索して、授業内容と関連する話題について調べる。
事後学習/Reviewing (配布資料の)授業の要約を音読しながら、当日学習した内容とその論理を点検する。
8
授業計画/Class [農耕]西アジアの遊牧と奴隷制
事前学習/Preparation インターネットのニュース配信サービスを閲覧・検索して、授業内容と関連する話題について調べる。
事後学習/Reviewing (配布資料の)授業の要約を音読しながら、当日学習した内容とその論理を点検する。
9
授業計画/Class [交換]人間はなぜ分かち合うことができるか―ヒトの分配行動とその特殊性―
事前学習/Preparation インターネットのニュース配信サービスを閲覧・検索して、授業内容と関連する話題について調べる。
事後学習/Reviewing (配布資料の)授業の要約を音読しながら、当日学習した内容とその論理を点検する。
10
授業計画/Class [交換]贈与交換とその役割
事前学習/Preparation インターネットのニュース配信サービスを閲覧・検索して、授業内容と関連する話題について調べる。
事後学習/Reviewing (配布資料の)授業の要約を音読しながら、当日学習した内容とその論理を点検する。
11
授業計画/Class [交換]日本人は交換をとおしてどんな生活空間を生きてきたか
事前学習/Preparation インターネットのニュース配信サービスを閲覧・検索して、授業内容と関連する話題について調べる。
事後学習/Reviewing (配布資料の)授業の要約を音読しながら、当日学習した内容とその論理を点検する。
12
授業計画/Class [西欧]キリスト教と世界観の一元化
事前学習/Preparation インターネットのニュース配信サービスを閲覧・検索して、授業内容と関連する話題について調べる。
事後学習/Reviewing (配布資料の)授業の要約を音読しながら、当日学習した内容とその論理を点検する。
13
授業計画/Class [西欧]西欧における個人の誕生
事前学習/Preparation インターネットのニュース配信サービスを閲覧・検索して、授業内容と関連する話題について調べる。
事後学習/Reviewing (配布資料の)授業の要約を音読しながら、当日学習した内容とその論理を点検する。
14
授業計画/Class [西欧]贈与から取引へ―西欧の資本主義―
事前学習/Preparation インターネットのニュース配信サービスを閲覧・検索して、授業内容と関連する話題について調べる。
事後学習/Reviewing (配布資料の)授業の要約を音読しながら、当日学習した内容とその論理を点検する。
15
授業計画/Class  [おわりに]「文化人類学A」は学習目標の達成をどのようにめざしてきたか
事前学習/Preparation シラバスを読んで、この授業科目の講義概要、達成目標、授業方法について確認する。
事後学習/Reviewing この授業科目の成績とその内訳、学習の量と質をもとに、この授業科目の自己評価を行なう。
授業方法/Method of instruction
 この授業科目は当初、各回の授業をパワーポイントを使って、講義形式で進めていく予定でしたが、前期開講科目の遠隔授業の導入決定に伴い、この授業科目ではリアルタイム型の遠隔授業に、授業方法を変更して、授業を実施します(一部、オンデマンド型も併用)。

 毎回の授業の流れは、以下のとおりです。

(1)授業の開始時間にコースパワーにログインして、講義一覧から「文化人類学A」を選択する
(2)「授業フォルダ」の中から「お知らせ」を読んで、当日の学習手順について確認する。
(3)コースパワーからWebex(映像配信システム)に移動して、学習を開始する。
(4)Webexでの学習を終えたら、再びコースパワーに戻り、小テストに取り組む。
(5)小テストの回答を登録して、当日の授業を終える。
 
 最後に、授業方法について、なんらかの困難や疑問があるばあい、コースパワーの「質問登録」という機能を使って、申し出てください。
 
 授業方法の趣旨の説明や、課題の提出期限の延長などの措置をとる用意があります。
 
 申し出がないばあい、シラバスで示した授業方法に則(のっと)って学習を進め、成績評価を行ないます。

成績評価方法/Evaluation
1 平常点 In-class Points 100% 授業で学んだ文化に関する考え方をもちいて、人間とその生活のあり方について、どの程度まで、論理的に考えることができているか(100点)
教科書/Textbooks
 コメント
Comments
1  教科書は使用しません。複数の文献から要点をまとめた講義ノートをもとに、授業をおこないます。
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
 
1 戸川達男著 動物の生き方人間の生き方 コロナ社 2004.8 4339077755 1800円+税 蔵書情報 / Library information
2 北原隆, 乗越皓司著 道具の起源 東海大学出版会 1986.3 4486009053 1600円 蔵書情報 / Library information
3 阿部謹也著 近代化と世間 朝日新聞出版 2014.11 9784022618115 640円+税 蔵書情報 / Library information
メッセージ/Message
 学問の真価は、常識では思ってもみなかったようなことを、言うことができる、ということにあります。そこで、この授業科目では、問題提起を適切に行ない、分析のための筋のよい方法論を用意し、そして、論理的な思考で「常識では思ってもみなかったようなこと」を明らかにしていきたい、と考えています。

その他/Others
 授業終了後、当日の学習内容に関する資料をコースパワーに追加するので、自分の学習状態をもとに、予習・復習を行なってください 

キーワード/Keywords
文化