講義内容詳細:文化財科学Ⅰ/文化財科学

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年度/Academic Year 2020
授業科目名/Course Title (Japanese) 文化財科学Ⅰ/文化財科学
英文科目名/Course Title (English) Scientific Research of Cultural Property Ⅰ/Scientific Research of Cultural Property
学期/Semester 前期/通年 単位/Credits 2/4
教員名/Instructor (Japanese) 三浦 麻衣子
英文氏名/Instructor (English) MIURA, Maiko

講義概要/Course description
人類にとってかけがえのない文化財は、これまでに多くの人々によって守られ、伝えられてきました。今を生きる私たちも未来に向けて、大切な文化財を守り、継承していくことが求められています。文化財には過去を生きた人々の営みや工夫や知恵などの多くの情報が含まれ、この情報は今を生きる私たちにより良く生きていくためのヒントを与えてくれます。
本講義では、文化財を長く後世へ残すための保存修復や保管の方法について理解し、身につけることを目的とします。また、文化財に対して自然科学的手法による調査を行った場合に得られる情報の活用方法についても学んでいきます。
達成目標/Course objectives
文化財を後世へ伝えるために必要な基礎的知識を養うとともに、文化財科学分野で行われている各種分析方法の原理と活用方法を習得することを目的とします。

授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class オリエンテーション(講義内容、授業の進め方)
事前学習/Preparation 文化財の保存のために博物館等で行われている取り組みについて調べておく。
事後学習/Reviewing 配布した資料から講義内容を復習する。
2
授業計画/Class 文化財科学と関連諸学
事前学習/Preparation 前回の講義で配布した資料を読む。
事後学習/Reviewing 考古学や歴史学、美術史学等の研究分野と文化財科学の関連を理解する。
3
授業計画/Class 文化財科学の研究分野
事前学習/Preparation 前回の講義で配布した資料を読む。
事後学習/Reviewing 文化財科学の研究分野について理解する。
4
授業計画/Class 文化財保存修復の歴史
事前学習/Preparation 文化財がどのように守られ、伝えられてきたかを考える。
事後学習/Reviewing 文化財の保存修復について、これまでの歩みと現状を理解する。
5
授業計画/Class 文化財の保存修復倫理
事前学習/Preparation 保存修復された文化財の事例を調べる。
事後学習/Reviewing 文化財の保存修復の方針について理解する。
6
授業計画/Class 考古資料の保存修復-金属製品の劣化と対策-
事前学習/Preparation 考古資料の金属製品にどのようなものがあるか調べる。
事後学習/Reviewing 金属製品の劣化と対策について理解する。
7
授業計画/Class 考古資料の保存修復-金属製品の保存修復方法-
事前学習/Preparation 保存修復された金属製考古遺物の事例を調べる。
事後学習/Reviewing 金属材質に合わせた保存修復方法の特徴を理解する。
8
授業計画/Class 考古資料の保存修復-木製品-
事前学習/Preparation 木製の考古遺物にどのようなものがあるか調べる。
事後学習/Reviewing 遺跡出土木製品に対する各種保存処理方法の特徴を理解する。
9
授業計画/Class 伝世品の保存修復
事前学習/Preparation 伝世品の文化財にはどのような資料があるか調べる。
事後学習/Reviewing 伝世品の保存修復方法について理解する。
10
授業計画/Class 被災文化財の保存修復
事前学習/Preparation 被災した文化財が救出された事例について調べる。
事後学習/Reviewing 被災文化財を守るための取り組みや保存修復方法について理解する。
11
授業計画/Class 文化財の保存環境
事前学習/Preparation 博物館や美術館などにおける文化財の展示環境を調べる。
事後学習/Reviewing 文化財の材質に適した保存環境を理解する。
12
授業計画/Class 文化財科学の調査-機器分析-
事前学習/Preparation 文化財に対してどのような科学的調査が行われているか調べる。
事後学習/Reviewing 文化財を調査するために有効な機器分析方法を理解する。
13
授業計画/Class 機器分析からわかること-材料産地推定-
事前学習/Preparation 文化財の材料産地推定に関する研究の事例を調べる。
事後学習/Reviewing 機器分析の結果を利用した文化財の材料産地推定方法について理解する。
14
授業計画/Class 機器分析からわかること-製作技法-
事前学習/Preparation 興味・関心のある文化財がどのようにして作られたのか調べる。
事後学習/Reviewing 機器分析の結果を利用した文化財の製作技法調査について理解する。
15
授業計画/Class まとめ
事前学習/Preparation これまでの講義の復習をする。
事後学習/Reviewing 文化財科学の手法を利用した研究について理解を深める。
授業方法/Method of instruction
オンデマンド型(動画を視聴)と自己学習型(課題の文献を提示しますので、文献に対するレポートを提出)を合わせて進めていきます。質問についてはCoursePowerの掲示板又は毎回の講義の提出物に記入してください。提出物についてもCoursePowerで集めます。
成績評価方法/Evaluation
1 レポート Report 50% 学期末レポート
通年科目の履修者の成績評価方法・・・25%
2 平常点 In-class Points 50% 毎回の講義後に課題、小レポートを提出
通年科目の履修者の成績評価方法・・・25%
教科書/Textbooks
 コメント
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1 毎回資料を配布し、講義を進めます。
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
コメント
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1 基本の書籍を以下に示します。そのほか各講義の際に内容に合ったものを紹介します。
2 沢田正昭著 文化財保存科学ノート 近未来社 1997
3 京都造形芸術大学編 文化財のための保存科学入門 角川書店 2002
4 三浦定俊・佐野千絵・木川りか著 文化財保存環境学 第2版 朝倉書店 2016
メッセージ/Message
文化財に興味、関心があり、後世に伝えていきたいという思いを持った学生を希望します。