講義内容詳細:博物館実習Ⅰ

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年度/Academic Year 2020
授業科目名/Course Title (Japanese) 博物館実習Ⅰ
英文科目名/Course Title (English) Field Training in Museology Ⅰ
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 佐々木 康之
英文氏名/Instructor (English) SASAKI, Yasuyuki

講義概要/Course description
美術館、博物館における学芸員の役割を理解し、文化財の展示と保存に関わる心構えや基礎知識を修得するとともに、実習を通して、作品の実際の取り扱いや展示方法についての基礎的な技術を身につける。実習では書画の模本や工芸品の模造などを主として用いる。そのほか、現役で活躍する外部実務者を招聘し、美術館、博物館の現場の声を聞き、実務について学ぶ機会も設ける。
達成目標/Course objectives
美術館、博物館における文化財の保存、公開に関する心構えや知識を理解したうえで、文化財の取り扱いや展示に関する基礎的技術を取得する。

履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
30名程度(受講希望者が多い場合は、選考を行うこともある)。
文化財への理解のため、美術史や博物館学など、受講していることが望ましい。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class オリエンテーション。授業の進め方を説明。博物館実習の心得と注意事項を学ぶ。【オンデマンド型】
事前学習/Preparation シラバスを確認する。
事後学習/Reviewing アンケート、課題レポートの作成
2
授業計画/Class 作品の展示公開(展覧会の仕事)について、その内容と重要性を知る。
美術館、博物館における展示の要点について学ぶ。【オンデマンド型】
事前学習/Preparation 配布資料などを通読する。
事後学習/Reviewing 小レポートの作成
3
授業計画/Class 新型コロナウィルス禍の中における、美術館・博物館の取り組み。【自己学習型】
事前学習/Preparation インターネットや各種記事などから情報を収集取り組み。
事後学習/Reviewing 課題レポートの作成。
4
授業計画/Class 作品(絵画・書跡)の素材と構造①。【実習】
事前学習/Preparation 配布資料などを通読する。
事後学習/Reviewing 授業内容を復習する。
5
授業計画/Class 作品(絵画・書跡)の素材と構造②。【実習】
事前学習/Preparation 配布資料などを通読する。
事後学習/Reviewing 授業内容を復習する。
6
授業計画/Class 作品(工芸・彫刻)の素材と素材。【オンデマンド型】
事前学習/Preparation 配布資料などを通読する。
事後学習/Reviewing 小レポートの作成
7
授業計画/Class 見学実習
事前学習/Preparation 展覧会や展示の要点について復習しておく。
事後学習/Reviewing 課題レポートの作成
8
授業計画/Class 展示道具の取り扱い(薄葉紙とフトン制作)。【実習】
事前学習/Preparation 展示の要点を復習しておく。
事後学習/Reviewing 授業内容を復習する。
9
授業計画/Class 作品(工芸品)の取り扱いと作品調書の取り方。【実習】
事前学習/Preparation 配布資料などを通読する。
事後学習/Reviewing 授業内容を復習する。
10
授業計画/Class 作品(工芸品)の取り扱いと梱包。【実習】
事前学習/Preparation 配布資料などを通読する。
事後学習/Reviewing 小レポートの作成。
11
授業計画/Class 作品(掛け軸)の作品調書の取り方。【実習】
事前学習/Preparation 配布資料などを通読する。
事後学習/Reviewing 授業内容を復習する。
12
授業計画/Class 作品(掛け軸)の取り扱い。【実習】
事前学習/Preparation 配布資料などを通読する。
事後学習/Reviewing 小レポートの作成。
13
授業計画/Class 外部実務者によるレクチャー。【オンデマンド型を予定】
事前学習/Preparation 事前に配布する資料等を通読する。
事後学習/Reviewing レポートの作成。
14
授業計画/Class キャプション作り①。【自己学習型】
事前学習/Preparation 展示の要点を復習しておく。
事後学習/Reviewing 成果物の提出。
15
授業計画/Class キャプション作り②。【実習】
事前学習/Preparation 配布資料を通読する。
事後学習/Reviewing 成果物の提出。
授業方法/Method of instruction
基本的に、「講義」形式と「実習」で構成し、「オンライン授業」と「対面授業」を併用する。

技能の習得を目指すため、「実習」の授業は対面とする。
ほか、「講義」形式の授業はオンライン授業(【オンデマンド型】【自己学習型】)で行う。

ただし「実習」についても、オンライン授業を強く希望する履修者用に、オンライン授業も準備する。
その場合
・講義形式と同様、に授業を映像収録したものを配信する【オンデマンド型】を用い、実習も映像を見ながら各自で行うようにする。
・授業ごと小レポートやコメントシートなどの課題を提出してもらい、学習の理解や成果を確認する。
・資料・課題の提示や、回収は「CousePower」で行う。
 
※社会状況に加え、履修者の通信環境や学習効果を考慮し、また教材の準備状況などによって、授業形態・授業計画を途中変更する場合がある。
成績評価方法/Evaluation
1 レポート Report 50% 小レポートおよび課題のレポート
2 平常点 In-class Points 50% 授業内における取り組みの様子や理解度(コメントシートの内容含む)
参考書/Reference books
 著者名
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タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
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コメント
Comments
 
1 文化庁文化財保護部美術学芸課編 文化財(美術工芸品)取扱いの手引き 文化庁文化財保護部美術工芸課 1997 特に定めるものではないが、必要に応じて参照する。また、適宜講義内容に関連するプリントを配布する。
2 公益財団法人 日本博物館協会 博物館資料取扱いガイドブック 株式会社 ぎょうせい 2016 9784324101599 2750円
メッセージ/Message
文化財を扱うということはどういうことなのか、よく考え、理解して欲しいと思います。その上で、どう活用し、公開展示していくのか、実践的に考えていきましょう。普段から様々な美術館・博物館を訪ねて作品を見るのはもちろん、展示の方法や、展示構成、さらには館の性格や特色などまで目を向けて欲しいですが、それが難しい状況でも、関連する記事やニュースに目を向けたり、各館のwebサイトなども定期的にチェックしてください。
その他/Others
博物館、美術館での実技を学ぶ本授業において、美術館で普段行う仕事そのものを反映し、実戦に即した授業を行うことができる。