講義内容詳細:原書講読Ⅰ(3)

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年度/Academic Year 2020
授業科目名/Course Title (Japanese) 原書講読Ⅰ(3)
英文科目名/Course Title (English) Reading in Arts Studies Ⅰ(3)
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 笠嶋 忠幸
英文氏名/Instructor (English) KASASHIMA, Tadayuki

講義概要/Course description
日本美術史研究のための筆文字資料を解読する
本講義では、日本美術史上の作品を研究するために必要な、筆字表記資料の判読、解読の基礎力を養います。人文科学研究の一般にて、筆字資料の呼称は分野ごとに少し呼び方や扱う領域が異なっています。史学・古文書学では「くずし字」、日本文学・書誌学ないし書道では「変体仮名」などと呼び習わしています。いずれも研究の前提となる時代、環境が異なれば、そのための判読・解読のテクニックも異なります。しかし基本は日本語なので、数をこなし、慣れることが重要です。本講義では読みこなしの基本テクニック、字形を理解するための分析方法を具体的事例にて紹介しながら、基礎力アップを図ります。なお本年度は、臨時にて自己学習型で進めてゆきます。
達成目標/Course objectives
日本美術史の研究に欠かせぬ、筆文字(肉筆)、くずし字や変体仮名の判読・読解に慣れ親しむことを目標とします。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
なし
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 本講義の概要と進め方の説明
事前学習/Preparation シラバスに目を通す
事後学習/Reviewing 講義方針の確認
2
授業計画/Class 実践のための基礎練習ー変体仮名の特徴を理解する(1)
事前学習/Preparation 第1回の再確認
事後学習/Reviewing 配布資料の復習
3
授業計画/Class 実践のための基礎練習ー変体仮名の特徴を理解する(2)
事前学習/Preparation 前回内容の確認
事後学習/Reviewing 配布資料の復習
4
授業計画/Class 実践のための基礎練習ー変体仮名の特徴を理解する(3)
事前学習/Preparation 前回内容の確認
事後学習/Reviewing 配布資料の復習
5
授業計画/Class 実践のための基礎練習ー変体仮名の特徴を理解する(4)
事前学習/Preparation 前回内容の確認
事後学習/Reviewing 前4回分の総復習
6
授業計画/Class 絵巻の詞書を読む(1)
事前学習/Preparation 前回内容の確認
事後学習/Reviewing 配布資料の復習
7
授業計画/Class 絵巻の詞書を読む(2)
事前学習/Preparation 前回内容の確認
事後学習/Reviewing 配布資料の復習
8
授業計画/Class 絵巻の詞書を読む(3)
事前学習/Preparation 前回内容の確認
事後学習/Reviewing 配布資料の復習
9
授業計画/Class 絵巻の詞書を読む(4)
事前学習/Preparation 前回内容の確認
事後学習/Reviewing 前4回分の総復習
10
授業計画/Class 実践(1)
事前学習/Preparation 前回内容の確認
事後学習/Reviewing 配布資料の復習
11
授業計画/Class 実践(2)
事前学習/Preparation 前回内容の確認
事後学習/Reviewing 配布資料の復習
12
授業計画/Class 実践(3)
事前学習/Preparation 前回内容の確認
事後学習/Reviewing 配布資料の復習
13
授業計画/Class 実践(4)
事前学習/Preparation 前回内容の確認
事後学習/Reviewing 配布資料の復習
14
授業計画/Class 総点検(1)
事前学習/Preparation 前回までの内容の総点検
事後学習/Reviewing ここまでの総復習
15
授業計画/Class 総点検(2)学習成果をレポートにまとめる
事前学習/Preparation 前回までの内容の総点検
事後学習/Reviewing 本講義の総点検とふり返りをおこなう
授業方法/Method of instruction
毎回、プリントを配布し、判読・読解の実践を行います。くずし字を判別、解読するための観点や、個々の特徴について分析的に説明します。誤読に対する留意点についても触れ、具体的に解説します。
成績評価方法/Evaluation
1 レポート Report 70% 本講義で新たに理解でき、実感できたこと、また分かりにくかった点などを具体的にレポートにまとめ、提出してもらいます。1200~1500字程度。15回目の講義時間内に書いて提出。
2 その他 Others 30% 途中で習熟度の確認を行います
参考書/Reference books
 コメント
Comments
 
1 児玉幸多『くずし字解読辞典』 東京堂出版
筒井茂徳『携帯かな字典』角川書店
笠嶋忠幸『書を味わうー鑑賞の手引きとくずし字解』淡交社
メッセージ/Message
さまざまな原典(古典作品、文字資料)にふれ、それを読解するチカラは、文系の学問・研究にとって基本中の基本となる作業です。昨今では活字化されたテキストが多く出回っていることや、インターネットの普及によって、課題となるテキストの典拠も、簡便な「検索機能」で瞬時に調べることができるようになりました。しかし活字になった資料の内容は、果たして正しく読めているのかどうか。これを確かめ、筆で記された資料の表情を正しく判読して、専門的な知識とともに理解を深めることが肝要です。本講義は実践型の学び舎です。確実な解読への基礎力の習得を目指しましょう。また本年度は臨時形式にて行います。昨年度までの対面型の講義を希望される方は、次年度の受講をお勧めします。
その他/Others
本年度は、臨時にて自己学習型となります。
キーワード/Keywords
くずし字     筆文字     書道     古文     和歌     物語     絵巻