講義内容詳細:日本・東洋の文芸と美術B

戻る
年度/Academic Year 2020
授業科目名/Course Title (Japanese) 日本・東洋の文芸と美術B
英文科目名/Course Title (English) Fine Arts and Literature in the East B
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 津田 徹英
英文氏名/Instructor (English) TSUDA, Tetsuei

講義概要/Course description
今年度は「寺院縁起と美術」をテーマにして講義を行う。取り上げる縁起は13世紀にまとめられた『阿娑縛抄(あさばしょう)』巻第二百に収録される「諸寺略記」のなかから、南都六大寺、ならびに、これに関連する諸寺院の略縁起を対象にする。講義では毎回、関連する作品に及びつつ、その作品が中世においてどのように理解され受け入れられてきたかについて考えてみたい。あわせて、近年、史料解読において文献の読解力低下が危惧されることをかんがみて、この講義を通じて日本漢文の習熟に努めたい。
達成目標/Course objectives
造形作品の受容のありようを読み解くための前提として、1)テキスト(文献)の批判的な取り扱い方、2)文献の解読に慣れることを、目指したい。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
特になし。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 『阿娑縛抄(あさばしょう)』とそのなかの諸寺院の「略縁起」について、および、「略縁起」を文献として扱う場合の留意事項についてのガイダンス。
事前学習/Preparation 「南都六大寺」とはどの寺院をさすか、あらかじめ調べておくこと。
事後学習/Reviewing 授業で取り上げ、講読した寺院縁起のうち、難読と思われた箇所の日本漢文についての読み下し方について、もういちど目を通しておくことが望ましい。
2
授業計画/Class 寺院縁起を読み解く(1)ー元興寺縁起とその周辺ー
事前学習/Preparation 標題の寺院が、どこに所在するか、調べておくこと。
事後学習/Reviewing 今回読んだ縁起の難読箇所について、改めて目を通しておくことが望ましい。
3
授業計画/Class 寺院縁起を読み解く(2)ー善光寺縁起とその周辺ー
事前学習/Preparation 同上。
事後学習/Reviewing 同上。
4
授業計画/Class 寺院縁起を読み解く(3)ー四天王寺縁起とその周辺ー
事前学習/Preparation 同上。
事後学習/Reviewing 同上。
5
授業計画/Class 寺院縁起を読み解く(4)ー六角堂縁起とその周辺ー
事前学習/Preparation 同上。
事後学習/Reviewing 同上。
6
授業計画/Class 寺院縁起を読み解く(5)ー薬師寺縁起とその周辺ー
事前学習/Preparation 同上。
事後学習/Reviewing 同上。
7
授業計画/Class 寺院縁起を読み解く(6)ー興福寺縁起とその周辺ー
事前学習/Preparation 同上。
事後学習/Reviewing 同上。
8
授業計画/Class 寺院縁起を読み解く(7)ー東大寺縁起とその周辺ー
事前学習/Preparation 同上。
事後学習/Reviewing 同上。
9
授業計画/Class 寺院縁起を読み解く(8)ー石山寺縁起とその周辺ー
事前学習/Preparation 同上。
事後学習/Reviewing 同上。
10
授業計画/Class 寺院縁起を読み解く(9)ー招提寺縁起とその周辺ー
事前学習/Preparation 同上。
事後学習/Reviewing 同上。
11
授業計画/Class 寺院縁起を読み解く(10)ー西大寺縁起とその周辺ー
事前学習/Preparation 同上。
事後学習/Reviewing 同上。
12
授業計画/Class 寺院縁起を読み解く(11)ー長谷寺縁起とその周辺ー
事前学習/Preparation 同上。
事後学習/Reviewing 同上。
13
授業計画/Class 寺院縁起を読み解く(12)ー日光山縁起とその周辺ー
事前学習/Preparation 同上。
事後学習/Reviewing 同上。
14
授業計画/Class 寺院縁起を読み解く(13)ー鞍馬蓋寺縁起とその周辺ー
事前学習/Preparation 同上。
事後学習/Reviewing 同上。
15
授業計画/Class 寺院縁起を読み解く(14)―信貴山縁起とその周辺―
事前学習/Preparation 同上。
事後学習/Reviewing 同上。
授業方法/Method of instruction
講義は毎回、パワーポイントを用いて行う。
成績評価方法/Evaluation
1 レポート Report 35% オンライン上でのOn Time で行う本講義を踏まえ、課題を提示するので(内容は①日本漢文による寺院縁起の解読(読み下し、返り点、一、二点等を付す等)と、②関係作品について)、合計1000字程度でレーポートを作成し、直接、担当教員に提出する(前期1回)。提出方法、時期、期限についてはCourse Power上で告知し、あわせてオンライン上でのOn Time講義においても指示する予定である。
2 平常点 In-class Points 65% 履修登録確定後、13回の講義中(時間内)において、講義を行った寺院縁起の解読を踏まえて、提示した縁起文(原文)に帰り点、一・二点等を付し、あわせて、講義中にとりあげた関連作品について、その見どころについて小レポートを作成し、時間内提出を求める。提出先は毎回、オンライン・On Timeの講義中に指示するが、基本、手書き(形式、用紙自由)のうえ、写メにて、時間内に指示されたメールアドレスまで提出することとする。13回の小レポートの評点(各回5点満点)の総和を平常点に充てることとする。
教科書/Textbooks
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
コメント
Comments
1 藤田経世編 校刊美術史料 中央公論美術出版 1972.3 480550031X 12000円 本書所載の『阿娑縛抄』諸寺略記をテキストとする。各回において用いるテキストについては、毎回、Course Power上の当該回のフォルダー内にPDFであげる予定であるので、講義前に必ずダウンロードして、資料を手元において講義に臨んでください。
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
コメント
Comments
 
1 苅米一志著 日本史を学ぶための古文書・古記録訓読法 吉川弘文館 2015.3 9784642082730 1700円+税 手許にあると何かと役にたちます。 蔵書情報 / Library information
メッセージ/Message
この講義では、作品を単なる鑑賞の対象から比較芸術の研究対象へと引き上げてゆくためのステップ・アップを目指すものである。様々な研究手法のうち、その作品が中世においてどのように受容されてきたか、その一端を寺院「略縁起」の中に求めてみたい。あわせて、その理解の前提として、日本漢文の解読に習熟することをめざしたいと思います。
その他/Others
講義は青山学院大学が指定したWebex上で、オンライン授業を原則 On Time で行う。Course Powerで本講義各回のフォルダーに提示したURLを確認してアクセスのうえ、講義に臨んでください。あわせて、各回の講義資料はPDF化して、事前にCourse Power上の当該回のフォルダー中にあげておくので、資料をダウンロードし、講義中は資料を傍らに置いて適宜、参照することをこころがけてください。講義時間内に提出してもらう小レポートの提出先については、講義中に指示する予定です(上記の成績評価方法2参照)。やむを得ず On Time で講義を視聴できない場合、各回の講義内での小レポートに代わる救済措置として、講義後に休んだ回それぞれに対して700字程度の課題レポートを課し(課題と提出先についてはCourse Powerの当該回のフォルダー中に、各回の講義後に指示を出します)、その提出をもって、その回の講義時に提出するはずであった小レポートの評価に代えることといたします(提出期限は翌週の講義時間の直前まで)。
キーワード/Keywords
宗教造形、中世の寺院縁起、文献の解読、