講義内容詳細:労働法A

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年度/Academic Year 2020
授業科目名/Course Title (Japanese) 労働法A
英文科目名/Course Title (English) Labor Law A
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 細川 良
英文氏名/Instructor (English) HOSOKAWA, Ryo

講義概要/Course description
 みなさんが大学を卒業し、社会人としての道を歩むとき、多くの人が雇用されて働くこととなるでしょう。あるいは将来的には人を雇用する立場になる人もいるかもしれません。また、皆さんの中でも少なくない人がアルバイトをしているのではないかと思います。このように、将来社会人として、あるいは現在のアルバイトの経験の中で、労働法を学んでおけばよかったと思うような事態に遭遇することがあるかもしれません(本来は、そのような事態に遭わない方が良いのですが・・・)。

 このことからも分かるように、労働法はみなさんの多くが現在、あるいは将来的に直面する可能性の高い法律問題を扱う法領域です。その意味で、誰もが勉強しておく必要がある領域であり、勉強しておいて損はない領域と言ってもいいでしょう。

 また、労働法の領域では、近年、重要な法改正が相次いでいます。昨年は「働き方改革」法と呼ばれる大きな法改正がありました。こうした法改正の動向は、メディア等でも報道され、社会的にも大きな関心を集めています。

 本講義では、以上のような特徴を持つ労働法について、基礎的な知識を身につけることを目的とします。
達成目標/Course objectives
 概要にも記したとおり、本講義は、労働法の基礎をきちんと身につけることを目的とします
 そこで、本講義では、まず労働法における基本的な制度やルールについて、それらの趣旨・目的、内容の概略、条文の規定を説明します。次に、そこでいかなる問題が生じているか、どのように考えられているのかについて、通説的な考え方や判例の考え方を中心に、基本的な考え方を身につけてもらいたいと考えています(理論的な論争状況などの検討などの発展的な問題は、基本的にはあまり深く立ち入りませんが、特に現在問題となっているようなテーマや、時代の変化に合わせて再び議論となっているような内容については、適宜踏み込んだ検討をしようと思います)。

 皆さんの中には、アルバイトなどですでに「労働」という経験をしている人も少なくないと思いますが、そうはいっても、労働法に関する具体的な「事件」、「問題」に遭遇した人は、そこまで多くはないと思います(そこまで、ブラックバイトだらけではないと思いたいです)。そこで、労働法の内容について、具体的なイメージを持って理解してもらえるように、事例などを活用し、実務でどのように扱わせているのか、どのようなことが問題になっているのかについても、講義のなかでできる限り触れるようにできればと思っています。

 また、概要でも説明したように、近年は労働法に関する新しい政策がどんどん動いています。こうした新しい立法動向についても積極的に紹介するとともに、現在進行形の動きが生じたときには、それらについても適宜取り上げてい行きたいと思います。

 なお、以下で示している授業計画は、現時点での「案」となります。進行状況や皆さんの理解度、得手不得手などに応じて進行速度や講義内容が変更になることもありますので、承知しておいてください(特に、2020年度前期については、COVID-19、いわゆる「新型コロナウイルス」の感染拡大のため、「オンライン(遠隔)授業」で実施されることとなったため、講義の内容や進行が流動的となる面があります。ご了承ください)。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
 履修登録のために、事前にあるいは並行して履修を義務付ける科目はありません。講義概要でも示したとおり、労働法を基礎からきちんと身につけてもらうことを目的としますので、労働法を学びたいという意欲があれば、労働法(労働)に関連する科目を事前に履修しておかなくても対応できるようにします。
 とはいえ、労働法がどういうものか、というイメージを事前に持った上で、講義に臨めば、より理解が深まるということもあるでしょう。そのような意欲のある人は、参考文献の中で記した入門書を事前に読んでおくことを推奨します。
 また、民法の講義で学ぶ内容も、労働法を理解する上での助けになります。こちらも科目登録の条件とはしませんが、事前に、あるいは同時に履修することを推奨します。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 『ガイダンスーその1』

①本講義の進め方に関する方針を説明します。また、それについての質疑応答の時間を確保します。
②時間の許す範囲で、「労働法を学ぶ」ということの意味について、お話ししたいと思います。
事前学習/Preparation Course Powerの「資料教材」に、①講義の進め方に関する資料、②労働法を学ぶということについての資料を配信する予定です。配信した資料を事前に読んでおいてください。
また、最低限、Course Powerの基本的な使い方(担当教員からの連絡、配信された資料の閲覧)ができるように、慣れておいてください。
事後学習/Reviewing 授業における説明を踏まえ、今後の講義について、考えてみてください。
2
授業計画/Class 『労働法とは』

「『労働法』とは何か」、「労働法の歴史」、「労働法の理念(労働法は何を実現しようとしているのか)」といった、労働法の背景にある考え方を解説します。その上で、日本における労働法はどのように構成されているのか、その体系について説明します。
事前学習/Preparation 第1回の講義の際に説明します。
事後学習/Reviewing 講義を聞いて感じたこと、疑問に思ったことをまとめてみて下さい。Course Power等を通じて提出してもらえれば、成績評価の際の加点事由とします。
3
授業計画/Class 『労働法の法源と労働条件の決定ルール』

日本には「労働法」という名前の法律はありません。日本における「労働法」とは、労働に関する法律をはじめとしたさまざまな法規範の総称であると理解されています。それでは、労働法の規範として認められるものには、「法律」のほかにどのようなものがあるでしょうか。前半では、この労働法の「法源」について考えます。
講義の後半では、前半の内容を踏まえつつ、一人一人の労働者が働く際の取り決め(労働条件)がどのようにして決まるのか、その基本的なルールを確認します。特に、日本においては「就業規則」が重要な影響力を持っていることから、ここでは、「就業規則」に関するルールを中心的に確認することになります。
事前学習/Preparation 事前に、進行予定を示しておきますので、教科書・参考書の該当する箇所を読み、分からないところや疑問に思うことをまとめておいて下さい。事前に担当講師に送ってもらえれば、可能な限り講義中に触れるようにします。また、これについても成績評価の際の加点事由とします。
事後学習/Reviewing 講義を聞いて感じたこと、疑問に思ったことをまとめてみて下さい。Course Power等を通じて提出してもらえれば、成績評価の際の加点事由とします。
4
授業計画/Class 『労働法のプレイヤー』

労働法がその対象としているのは、働く「労働者」と、労働者を働かせる「使用者」です。ところが、この「労働者」および「使用者」とはどのような存在をいうのか、という点については、古くからその範囲をめぐって議論が続いています。この回では、労働法の適用対象である「労働者」「使用者」の範囲をめぐる問題について考えるとともに、近年、個別の労働者の労働条件決定に関しても役割が増している、労働組合、過半数代表といった、労働者集団の代表の機能についても考えたいと思います。
事前学習/Preparation 事前に、進行予定を示しておきますので、教科書・参考書の該当する箇所を読み、分からないところや疑問に思うことをまとめておいて下さい。事前に担当講師に送ってもらえれば、可能な限り講義中に触れるようにします。また、これについても成績評価の際の加点事由とします。
事後学習/Reviewing 講義を聞いて感じたこと、疑問に思ったことをまとめてみて下さい。Course Power等を通じて提出してもらえれば、成績評価の際の加点事由とします。
5
授業計画/Class 『紛争解決』

労働者と使用者は、しばしば利益が対立する関係になるものであり、労働者と使用者との間のトラブルもしばしば起こり得るものです。かつての日本では、労働組合が一定の影響力を持っており、労働組合と使用者との間の話し合いでトラブルが解決することも多くありました。しかし、労働組合の影響力が低下した現在、使用者との間の紛争に直面した労働者は、どのようにして紛争の解決を図ったらよいのでしょうか。この回では、労働に関する紛争解決のさまざまなメカニズムについて検討します。
事前学習/Preparation 事前に、進行予定を示しておきますので、教科書・参考書の該当する箇所を読み、分からないところや疑問に思うことをまとめておいて下さい。事前に担当講師に送ってもらえれば、可能な限り講義中に触れるようにします。また、これについても成績評価の際の加点事由とします。
事後学習/Reviewing 講義を聞いて感じたこと、疑問に思ったことをまとめてみて下さい。Course Power等を通じて提出してもらえれば、成績評価の際の加点事由とします。
6
授業計画/Class 『採用・採用内定・試用』

労働者が使用者のもとで働く前段階として、「採用」というステップがあります。特に、日本においては正社員の新卒一括採用が慣行化してきたこともあり、採用をめぐっては法的に様々な問題が提起されています。この回では、採用に関する基本的なルールについて考えるとともに、採用内定、試用期間といった、採用のプロセスにおける各段階での法的な問題点について考えてみたいと思います。
事前学習/Preparation 事前に、進行予定を示しておきますので、教科書・参考書の該当する箇所を読み、分からないところや疑問に思うことをまとめておいて下さい。事前に担当講師に送ってもらえれば、可能な限り講義中に触れるようにします。また、これについても成績評価の際の加点事由とします。
事後学習/Reviewing 講義を聞いて感じたこと、疑問に思ったことをまとめてみて下さい。Course Power等を通じて提出してもらえれば、成績評価の際の加点事由とします。
7
授業計画/Class 『労働者の人権』

労働者と使用者との関係は、かつての奴隷と主人のような関係ではなく、対等な人と人(法人)との間の契約にもとづく関係にすぎません。したがって、企業の中で働くときであっても、労働者の人権は保護される必要があります。他方で、使用者と労働者との間には、社会的・経済的な力関係が存在することから、使用者による労働者の人権の侵害は、歴史的に問題とされ続けてきました。こうした労働者の人権をめぐる問題は、近年はプライバシー権などの新しい展開を見せるようになっています。この回では、こうした労働者の人権をめぐる問題について考えます。
事前学習/Preparation 事前に、進行予定を示しておきますので、教科書・参考書の該当する箇所を読み、分からないところや疑問に思うことをまとめておいて下さい。事前に担当講師に送ってもらえれば、可能な限り講義中に触れるようにします。また、これについても成績評価の際の加点事由とします。
事後学習/Reviewing 講義を聞いて感じたこと、疑問に思ったことをまとめてみて下さい。Course Power等を通じて提出してもらえれば、成績評価の際の加点事由とします。
8
授業計画/Class 『労働契約上の権利・義務』

労働契約とは、労働者の側から見ると、労働力を提供し、賃金を対価として受け取るという契約です。そして、労働契約には、この労務提供と賃金の支払だけでなく、これに付随した様々な権利や義務も存在します。
この回では、労働契約上の義務である「労務の提供」とは何か、また、労働契約に付随する権利や義務とは何かについて、考えます。
事前学習/Preparation 事前に、進行予定を示しておきますので、教科書・参考書の該当する箇所を読み、分からないところや疑問に思うことをまとめておいて下さい。事前に担当講師に送ってもらえれば、可能な限り講義中に触れるようにします。また、これについても成績評価の際の加点事由とします。
事後学習/Reviewing 講義を聞いて感じたこと、疑問に思ったことをまとめてみて下さい。Course Power等を通じて提出してもらえれば、成績評価の際の加点事由とします。
9
授業計画/Class 『就業規則と労働条件の変更』

第3回の講義でも触れるように、日本においては、労働者の労働条件を決定するに当たって、就業規則が非常に大きな影響力を有しています。そして、労働者の労働条件を変更するときにも、就業規則を用いて行なわれることが多く、この就業規則による労働条件の変更は、法的に多くの紛争を引き起こしています。この回では、就業規則の意義と機能について、労働条件の不利益変更の問題を中心に検討したいと思います。
事前学習/Preparation 事前に、進行予定を示しておきますので、教科書・参考書の該当する箇所を読み、分からないところや疑問に思うことをまとめておいて下さい。事前に担当講師に送ってもらえれば、可能な限り講義中に触れるようにします。また、これについても成績評価の際の加点事由とします。
事後学習/Reviewing 講義を聞いて感じたこと、疑問に思ったことをまとめてみて下さい。Course Power等を通じて提出してもらえれば、成績評価の際の加点事由とします。
10
授業計画/Class 『人事-配転・出向・転籍・組織変更』

日本においては、長期雇用を前提とした、雇用システムが形成されていく中で、欧米などに比べると配転(転勤)が非常に頻繁に行われることが一般化してきました。そこで、人事異動をめぐる法的な問題も、大きな議論となっています。この回では、配転、出向といった、さまざまな形での人事異動について、その法的な問題を検討しようと思います。
事前学習/Preparation 事前に、進行予定を示しておきますので、教科書・参考書の該当する箇所を読み、分からないところや疑問に思うことをまとめておいて下さい。事前に担当講師に送ってもらえれば、可能な限り講義中に触れるようにします。また、これについても成績評価の際の加点事由とします。
事後学習/Reviewing 講義を聞いて感じたこと、疑問に思ったことをまとめてみて下さい。Course Power等を通じて提出してもらえれば、成績評価の際の加点事由とします。
11
授業計画/Class 『賃金の規制』

働く労働者にとって、そのもっとも大きな関心に一つとなるのが、「賃金」についてでしょう。労働者にとって、賃金とは生活していく上での重要な糧となるからです。そこで、労働法は、労働者の生活を守るために、賃金の支払いについて、様々な規制を定めています。この回では、賃金の支払いについての法的な規制について確認するとともに、賃金をめぐる様々な法的な問題について、検討したいと思います。
事前学習/Preparation 事前に、進行予定を示しておきますので、教科書・参考書の該当する箇所を読み、分からないところや疑問に思うことをまとめておいて下さい。事前に担当講師に送ってもらえれば、可能な限り講義中に触れるようにします。また、これについても成績評価の際の加点事由とします。
事後学習/Reviewing 講義を聞いて感じたこと、疑問に思ったことをまとめてみて下さい。Course Power等を通じて提出してもらえれば、成績評価の際の加点事由とします。
12
授業計画/Class 『女性・年少者の保護』

労働者の保護を目的とした法制度は、歴史的にみると、女性および年少者に対する保護からスタートしました。こうした流れの中で、現在でも、労働基準法の中には、女性及び年少者の保護を定める法律が存在しています。この回では、こうした女性及び年少者の保護のための法制度について、確認します。
事前学習/Preparation 事前に、進行予定を示しておきますので、教科書・参考書の該当する箇所を読み、分からないところや疑問に思うことをまとめておいて下さい。事前に担当講師に送ってもらえれば、可能な限り講義中に触れるようにします。また、これについても成績評価の際の加点事由とします。
事後学習/Reviewing 講義を聞いて感じたこと、疑問に思ったことをまとめてみて下さい。Course Power等を通じて提出してもらえれば、成績評価の際の加点事由とします。
13
授業計画/Class 『安全衛生と災害補償』

労働者にとって、職場で安全に働けるということは、何より大事なことです。したがって、使用者は労働者が安全に働けるようにしなければならず、そのためのさまざまな規制も存在します。その一方で、労働は何らかの危険や、労働者に対する負荷を不可避的に伴うものです。こうして、業務を原因とするケガや病気が生じた場合には、それに対する補償を考えなければなりません。この回では、労働者の安全と労働災害に対する補償をめぐる問題について考えたいと思います。
事前学習/Preparation 事前に、進行予定を示しておきますので、教科書・参考書の該当する箇所を読み、分からないところや疑問に思うことをまとめておいて下さい。事前に担当講師に送ってもらえれば、可能な限り講義中に触れるようにします。また、これについても成績評価の際の加点事由とします。
事後学習/Reviewing 講義を聞いて感じたこと、疑問に思ったことをまとめてみて下さい。Course Power等を通じて提出してもらえれば、成績評価の際の加点事由とします。
14
授業計画/Class 『懲戒』

企業は、事業運営上、組織を規律に沿って運営する必要があることから、一定の企業秩序を維持する必要に迫られます。こうした必要から、秩序を乱す労働者に対して、一定の制裁を科すことがあります。これが「懲戒」です。しかし、懲戒は、労働者にとってみれば単なる不利益な取り扱いであり、その理由に納得がいかないなど、懲戒をめぐる紛争は少なくありません。この回では、企業はなぜ「懲戒」をすることができるのか、という基本的な問題に始まり、懲戒に関する法的なルールについて考えてみたいと思います。
事前学習/Preparation 事前に、進行予定を示しておきますので、教科書・参考書の該当する箇所を読み、分からないところや疑問に思うことをまとめておいて下さい。事前に担当講師に送ってもらえれば、可能な限り講義中に触れるようにします。また、これについても成績評価の際の加点事由とします。
事後学習/Reviewing 講義を聞いて感じたこと、疑問に思ったことをまとめてみて下さい。Course Power等を通じて提出してもらえれば、成績評価の際の加点事由とします。
15
授業計画/Class 『雇用の終了』

労働法の中でももっとも議論が多く、また紛争が多いのは、労働契約の終了をめぐる問題、特に解雇をめぐる問題です。この回では、労働契約の終了をめぐる問題、特に「解雇」をめぐる問題を中心に検討します。
事前学習/Preparation 事前に、進行予定を示しておきますので、教科書・参考書の該当する箇所を読み、分からないところや疑問に思うことをまとめておいて下さい。事前に担当講師に送ってもらえれば、可能な限り講義中に触れるようにします。また、これについても成績評価の際の加点事由とします。
事後学習/Reviewing 講義を聞いて感じたこと、疑問に思ったことをまとめてみて下さい。Course Power等を通じて提出してもらえれば、成績評価の際の加点事由とします。
授業方法/Method of instruction
いわゆる「オンライン(遠隔)授業」で実施します。具体的な形式(「リアルタイム型」「オンディマンド型」「」自己学習型」のいずれがメインとなるか)については、履修者の人数や通信環境に影響されることから、それらの状況を確認して決定します。それぞれ、どのような形式が想定されているかについては、第1回および第2回の講義で説明しますので、可能な限り参加するようにしてください。この、第1回、第2回の講義における「説明」については、webex meetingsによるリアルタイム型講義の形で実施予定です。別途、Course Powerの「資料教材」として説明文書を配信しますが、直接確認した方が分かりやすいと思いますので、可能な限り、webex meetingsのリアルタイム型講義に参加してください。

なお、2020年度の労働法Aの講義については、できるだけ教科書に沿った形で進めていこうと考えています(どうしても、教科書の記述と担当教員の考え方が違ったり、話の進めやすさに齟齬がある場合は、順番が前後したり説明の仕方が違ったりすることがあるかもしれませんが、なるべくそうならないようにします)。したがって、予習・復習には指定の教科書を活用してもらうのがもっともわかりやすいのではないかと思います。指定の参考書類は、より発展的、あるいはより初歩的な観点から見直したい場合に活用するようにしてください。
成績評価方法/Evaluation
1 平常点 In-class Points 50% 具体的には、各回の講義時間中や事後学習として示す「課題」、「小テスト」、「ミニレポート」等の蓄積を基礎に評価する予定です。
2 レポート Report 50% 不定期にレポート課題を提示し、提出してもらう予定です。課題の提示やレポートの提出は、Course Powerを通じて行いますので、使い方に慣れておいてください。
なお、現時点で、いわゆる「定期試験(教場試験)」を実施する見通しが立ちませんので、いわゆる「期末試験」は実施しない予定ですが、何らかの形で実施可能なめどが立った場合には、「期末試験」の実施に代える可能性があります。
教科書/Textbooks
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1 沼田雅之・藤本茂・細川良・山本圭子 ファーストステップ労働法 エイデル研究所 2020.5 2300円+税 本年度の労働法Aについては、掲記の教科書を指定します。2020年5月前半に刊行予定ですが、今般の事情により遅れが生じる可能性があります。その場合、教科書発売までの期間の講義については、資料等を詳細にする等、配慮するようにします。

なお、2020年度の労働法Aの講義は、なるべく教科書の記述に沿った形で進めようと考えていますので、予習・復習については、指定の教科書を活用していただくのが良いと思います。指定の参考書類は、より発展的な学習をしたい、あるいはより初歩的な観点から見直したい場合に活用するようにしてください。

また、講義の中で、適宜関連する条文を参照することがありますので、六法等を持参するなど、いつでも条文が参照できる態勢で講義に参加するようにしてください。なお、労働関係の法令集としては、『労働六法』(旬報社)が収録法令や参考情報が多くオススメです。よりコンパクトなものを希望する場合には、『労働関係法規集』(労働政策研究・研修機構)を推奨します。とはいえ、一般的な六法をお持ちであれば、そちらを利用してかまいません。
参考書/Reference books
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1 菅野和夫著 労働法 弘文堂 2019.11 9784335315473 6500円+税 労働法を本格的に勉強したい、労働法に関連する仕事がしたい人向け。本としての特徴や利用方法、おすすめの利用対象者等のさらなる詳細については初回の講義の中で説明します。 蔵書情報 / Library information
2 荒木尚志著 労働法 有斐閣 2016.11 9784641144880 5600円+税 労働法を本格的に勉強したい、労働法に関連する仕事がしたい人向け。本としての特徴や利用方法、おすすめの利用対象者等のさらなる詳細については初回の講義の中で説明します。 蔵書情報 / Library information
3 西谷敏著 労働法 日本評論社 2013.10 9784535519695 4700円+税 労働法を本格的に勉強したい人の中でも、労働組合・労働弁護士など、労働者をサポートする仕事がしたい人向け。本としての特徴や利用方法、おすすめの利用対象者等のさらなる詳細については初回の講義の中で説明します。 蔵書情報 / Library information
4 土田道夫著 労働契約法 有斐閣 2016.12 9784641144866 6900円+税 労働法を本格的に勉強したい、労働法の実務家として仕事がしたい人向け。ただし、書名の通り、労働組合法(「労働法C」の領域)については扱っていないので注意。本としての特徴や利用方法、おすすめの利用対象者等のさらなる詳細については初回の講義の中で説明します。 蔵書情報 / Library information
5 土田道夫著 労働法概説 弘文堂 2014.3 9784335355929 3500円+税 労働法をある程度しっかり勉強したいが、上の4冊は荷が重いと感じる、初級~中・上級者向け。本としての特徴や利用方法、おすすめの利用対象者等のさらなる詳細については初回の講義の中で説明します。 蔵書情報 / Library information
6 水町勇一郎著 労働法 有斐閣 2018.3 9784641243095 3400円+税 労働法をある程度しっかり勉強したいが、上の4冊は荷が重いと感じる、初級~中・上級者向け。本としての特徴や利用方法、おすすめの利用対象者等のさらなる詳細については初回の講義の中で説明します。 蔵書情報 / Library information
7 浜村彰 [ほか] 著 ベーシック労働法 有斐閣 2019.3 9784641221321 1900円+税 労働法をこれから勉強しようと考えている入門~初級者向け。本としての特徴や利用方法、おすすめの利用対象者等のさらなる詳細については初回の講義の中で説明します。 蔵書情報 / Library information
8 森戸英幸著 プレップ労働法 弘文堂 2019.5 9784335313295 2000円(税別) 労働法の入門書。労働法は苦手、労働法はよく分からないと感じている入門~初級者向け。 蔵書情報 / Library information
9 水町勇一郎著 労働法入門 岩波書店 2011.9 9784004313298 800円+税 労働法の入門書。労働法の社会的な意義や機能を踏まえて理解したい、諸外国との比較で理解したいと考えている、入門~初級者向け。 蔵書情報 / Library information
10 山川隆一著 労働法の基本 日本経済新聞出版社 2013.6 9784532112882 1000円+税 労働法の入門書。非常にオーソドックスかつわかりやすい構成で、労働法をしっかり勉強したいと考えている入門~中級者向け。 蔵書情報 / Library information
メッセージ/Message
講義概要にも書きましたが、労働法はみなさんが実生活の中で直面する可能性が高い、実用的な法領域です。それと同時に、現在の立法政策・経済政策にも影響を与える、変化が大きい面白い法領域でもあります。働く上で知っておきたい知識を身につけたい人、アルバイト先が「ブラック」なのではないかと気になっている人、現在の社会状況や経済状況と労働法の関係について関心がある人、労働をめぐる社会問題に関心がある人、将来、労働法に関係する仕事(弁護士、社会保険労務士、企業の人事担当etc.)を視野に入れている人など、さまざまな人の参加を待っています。
その他/Others
すでに記したように、2020年度前期の講義は「オンライン(遠隔)授業」で実施されることとなりました。本科目の担当教員も含め、多くの教員が初めての経験であり、手探りで進めていくことになると思います。できる限り、皆さんにとって充実した内容となるよう、考えていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

ひとまず、講義の受講にあたっては、Course Powerを使いこなすことが大前提となりますので、Course Powerの使い方には慣れておいてください。よろしくお願いします。