講義内容詳細:心理学実験(再)

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年度/Academic Year 2020
授業科目名/Course Title (Japanese) 心理学実験(再)
英文科目名/Course Title (English) Psychological Experimentation
学期/Semester 通年 単位/Credits 4
教員名/Instructor (Japanese) 森脇 愛子/山上 真貴子/薬師神 玲子
英文氏名/Instructor (English) MORIWAKI, Akiko/YAMAGAMI, Makiko/YAKUSHIJIN, Reiko

講義概要/Course description
⼼理学の基本的な研究⽅法(量的⽅法・質的⽅法)について、実習を⾏いながら学びます。前期は実験的⼿法を中⼼に、全8種⽬程度の実習を⾏い、その中で実験の計画⽴案とデータ取得の⽅法、統計に関する基礎的な知識について実践的に学習します。後期は、実証的な思考⽅法について学んだのち、各研究法について2週ずつローテーションで学びます。また、研究における倫理や論⽂の執筆⽅法についても説明します。実習はグループ単位で⾏い、その成果をレポートで提出してもらいます(前期8回程度、後期4〜5回のレポート提出を課す予定)。
達成目標/Course objectives
この授業では、講義と実習を通して、実験法、質問紙調査法、観察法、⾯接法、検査法およびその分析方法(統計的検定・多変量解析・KJ法など)の考え方と手続きを学び、3年次以降の⼼理学研究に必要な基礎知識や技法を⾝に着けることを⽬的とします。また、実際にデータを実証的に分析することで、その際に⽣じる問題への対応⼒を習得します。さらに研究における倫理について考え、論⽂の執筆⽅法を学ぶことで、各学⽣が研究する際の研究態度を養い、研究を論⽂化する能⼒を獲得することを⽬指します。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
 日常的にPCでのデータ処理を行うので,情報スキルⅠは1年次で確実に単位取得しておいて下さい。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 前期オリエンテーション・研究レポートの書き方
事前学習/Preparation シラバスをよく読み、授業内容と重要事項について確認する。
事後学習/Reviewing 次回実習に向けて、配布された資料をよく読むとともに、研究レポートの書き方について確認する。研究レポー トの書き方について確認する。特に本年度前期は遠隔での実施になるので、 授業の進め方や質問方法、講師への連絡方法についても確認する。
2
授業計画/Class 一対比較法による尺度構成(全グループ同一テーマ)
事前学習/Preparation 事前に配布された資料および参考資料を読み、当該回で行う種目について、その目的と概要を理解しておく。
事後学習/Reviewing 実習内容に基づき、研究レポートを作成する。
3
授業計画/Class レポート作成方法の確認
事前学習/Preparation レポート作成についての配布資料を再度確認し、作成したレポートの完成度を高める。
事後学習/Reviewing 指摘された内容を再度検討し、レポートを完成させる。
4
授業計画/Class 記憶の実験
事前学習/Preparation 事前に配布された資料および参考資料を読み、当該回で行う種目について、その目的と概要を理解しておく。
事後学習/Reviewing 授業での指示に従ってデータ整理を進め、また問題についての理解や考察を深める。それとともに、レポートを完成させる。
5
授業計画/Class ストループ効果
事前学習/Preparation 事前に配布された資料および参考資料を読み、当該回で行う種目について、その目的と概要を理解しておく。また、疑問点等あれば明らかにしておく。
事後学習/Reviewing 授業での指示に従ってデータ整理を進め、また問題についての理解や考察を深める。それとともに、レポートを完成させる。
6
授業計画/Class イメージの測定 その1
事前学習/Preparation 事前に配布された資料および参考資料を読み、当該回で行う種目について、その目的と概要を理解しておく。また、疑問点等あれば明らか にしておく。
事後学習/Reviewing 授業での指示に従ってデータ整理を進め、また問題についての理解や考察を深める。それとともに、レポートの前半部を執筆する。
7
授業計画/Class イメージの測定 その2
事前学習/Preparation 前回授業の内容・資料をもとにデータ解析に必要な知識等について事前に調べておく。また、疑問点等あれば明らかにしておく。
事後学習/Reviewing 授業での指示に従ってデータ分析を進め、データに基づいた考察を深める。レポートを完成させる。
8
授業計画/Class 閾値の測定 その1
事前学習/Preparation 事前に配布された資料および参考資料を読み、当該回で行う種目について、その目的と概要を理解しておく。また、疑問点等あれば明らかにしておく。
事後学習/Reviewing 授業での指示に従ってデータ整理を進め、また問題についての理解や考察を深める。それとともに、レポートの前半部を執筆する。
9
授業計画/Class 閾値の測定 その2
事前学習/Preparation 前回授業の内容・資料をもとにデータ解析に必要な知識等について事前に調べておく。また、疑問点等あれば明らかにしておく。
事後学習/Reviewing 授業での指示に従ってデータ分析を進め、データに基づいた考察を深める。レポートを完成させる。
10
授業計画/Class 行動学習の実験
事前学習/Preparation 事前に配布された資料および参考資料を読み、当該回で行う種目について、その目的と概要を理解しておく。特に2週にわたる種目では、前回授業の内容・資料をもとにデータ解析に必要な知識等について事前に調べておく。また、疑問点等あれば明らかにしておく。
事後学習/Reviewing 授業での指示に従ってデータ整理を進め、また問題についての理解や考察を深める。それとともに、レポートを完成させる。
11
授業計画/Class 生体反応の測定 その1
事前学習/Preparation 事前に配布された資料および参考資料を読み、当該回で行う種目について、その目的と概要を理解しておく。また、疑問点等あれば明らかにしておく。グループ毎の種目 その8
事後学習/Reviewing 授業での指示に従ってデータ整理を進め、また問題についての理解や考察を深める。それとともに、レポートの前半部を執筆する。
12
授業計画/Class 生体反応の測定 その2
事前学習/Preparation 前回授業の内容・資料をもとにデータ解析に必要な知識等について事前に調べておく。また、疑問点等あれば明らかにしておく。
事後学習/Reviewing 授業での指示に従ってデータ分析を進め、データに基づいた考察を深める。レポートを完成させる。
13
授業計画/Class パーソナルスペースの測定 その1
事前学習/Preparation 事前に配布された資料および参考資料を読み、当該回で行う種目について、その目的と概要を理解しておく。また、疑問点等あれば明らかにしておく。
事後学習/Reviewing 授業での指示に従ってデータ整理を進め、また問題についての理解や考察を深める。それとともに、レポートの前半部を執筆する。
14
授業計画/Class パーソナルスペースの測定 その2
事前学習/Preparation 前回授業の内容・資料をもとにデータ解析に必要な知識等について事前に調べておく。また、疑問点等あれば明らかにしておく。
事後学習/Reviewing 授業での指示に従ってデータ分析を進め、データに基づいた考察を深める。レポートを完成させる。
15
授業計画/Class 前期総括
事前学習/Preparation これまでの実習とレポート執筆をふり返り、この授業で身につけた事項、まだ不足している点をまとめる。この授業でとりあげた手法を使って、どのような心理学の研究を行いたいか、自分の興味のあるテーマについて実験計画を立ててみる。
事後学習/Reviewing 前期授業全体をふり返り、後期の履修に向けた抱負をまとめる。
16
授業計画/Class 後期オリエンテーション
事前学習/Preparation シラバスをよく読み、授業内容と重要事項について確認する。
事後学習/Reviewing 配布資料・参考資料をよく読む。⼩グループ内での連絡⽅法などについても確認する。
17
授業計画/Class 実証的な思考⽅法①
事前学習/Preparation 実証的な思考⽅法について確認する。
事後学習/Reviewing 配布資料・参考資料をよく読むとともに、実証的な思考⽅法について疑問点などを明らかにしておく。
18
授業計画/Class 実証的な思考⽅法②
事前学習/Preparation 実証的な思考⽅法について確認する。
事後学習/Reviewing 配布資料・参考資料をよく読む。
19
授業計画/Class 論⽂執筆⽅法と研究における倫理
事前学習/Preparation 論⽂執筆⽅法と研究における倫理について学科配布の⼿引きや⽇本⼼理学会のHPを確認する。
事後学習/Reviewing 配布資料・参考資料をよく読む。
20
授業計画/Class 研究法の理解①:実験法
事前学習/Preparation 配布資料・参考資料を読み、当該回で行う種目について、その目的と概要を理解しておく。また、疑問点等あれば明らかにしておく。
事後学習/Reviewing 配布資料・参考資料、および、実習の内容を振り返り、理解を深める。
21
授業計画/Class 研究法の理解②:検査法
事前学習/Preparation 配布資料・参考資料を読み、当該回で行う種目について、その目的と概要を理解しておく。また、疑問点等あれば明らかにしておく。
事後学習/Reviewing 配布資料・参考資料、および、実習の内容を振り返り、理解を深める。授業内で課されたレポートを執筆する。
22
授業計画/Class 研究法の理解③:観察法

事前学習/Preparation 配布資料・参考資料を読み、当該回で行う種目について、その目的と概要を理解しておく。また、疑問点等あれば明らかにしておく。
事後学習/Reviewing 配布資料・参考資料、および、実習の内容を振り返り、理解を深める。

23
授業計画/Class 研究法の理解④:質問紙調査法(1)
事前学習/Preparation 配布資料・参考資料を読み、当該回で行う種目について、その目的と概要を理解しておく。また、疑問点等あれば明らかにしておく。
事後学習/Reviewing 配布資料・参考資料、および、実習の内容を振り返り、理解を深める。授業児の指示に従ってデータ回収を行う。
24
授業計画/Class 研究法の理解⑤:質問紙調査法(2)
事前学習/Preparation 配布資料・参考資料を読み、当該回で行う種目について、その目的と概要を理解しておく。また、疑問点等あれば明らかにしておく。
事後学習/Reviewing 配布資料・参考資料、および、実習の内容を振り返り、理解を深める。授業内で課されたレポートを執筆する。
25
授業計画/Class 研究法の理解⑥:面接法
事前学習/Preparation 配布資料・参考資料を読み、当該回で行う種目について、その目的と概要を理解しておく。また、疑問点等あれば明らかにしておく。
事後学習/Reviewing 配布資料・参考資料、および、実習の内容を振り返り、理解を深める。
26
授業計画/Class 研究法の理解⑦:KJ法(1)
事前学習/Preparation 配布資料・参考資料を読み、当該回で行う種目について、その目的と概要を理解しておく。また、疑問点等あれば明らかにしておく。
事後学習/Reviewing 配布資料・参考資料、および、実習の内容を振り返り、理解を深める。授業児の指示に従ってデータ整理を行う。
27
授業計画/Class 研究法の理解⑧:KJ法(2)
事前学習/Preparation 配布資料・参考資料を読み、当該回で行う種目について、その目的と概要を理解しておく。また、疑問点等あれば明らかにしておく。
事後学習/Reviewing 配布資料・参考資料、および、実習の内容を振り返り、理解を深める。授業内で課されたレポートを執筆する。

28
授業計画/Class 文献検索方法、その他の研究方法
事前学習/Preparation 文献検索の仕方、および授業で学んだ方法以外の研究法について調べておく。
事後学習/Reviewing 配布資料・参考資料をよく読む。
29
授業計画/Class 研究における倫理
事前学習/Preparation 研究における倫理について確認し、ディスカッションに備える。
事後学習/Reviewing ディスカッションのレポートを完成させる。
30
授業計画/Class 総括(まとめと振り返り)
事前学習/Preparation 学んだ研究法について、疑問点や不明な点等をまとめる。また、執筆したレポートについて振り返り、作成上の疑問点や今後改善すべき点を整理しておく。
事後学習/Reviewing この授業で扱った研究法を⽤いた先⾏研究を調べ、理解する。
授業方法/Method of instruction
【前期】⼼理学に関する実習を1週間または2週間で1種⽬のペースで⾏います。後期は、⼼理学に関する研究法を基本的には2週間で1種⽬のペースで学びます。ともに、その結果をまとめ、翌週レポートを提出してもらいます。レポートは,⼼理学の分野で発表される論⽂に準じた形式で書くことが求められます。 提出されたレポートは当科⽬の担当者(教員、TA)が査読して問題点を指摘します。実証的な思考⽅法、論⽂執筆⽅法、研究における倫理については講義やディスカッションによる理解を深めます。なお、前期は遠隔方式で行います。毎回、授業時間開始時にリアルタイムで種目の概要を説明し、その後、オンデマンド形式で教材を学習してもらいます。教材内の指示にしたがって実験を行い、指定された期限までにデータを提出してください。その後、種目担当者がCoursePower上で受講者のデータを整理したファイルを配布します。教材の指示に従いデータ分析を行って、レポート執筆を進めます。2週にわたる種目では、データの提示と分析は2週目に行います。種目によって、多少進め方が異なる場合がありますが、これについては授業内で説明します。質問は、原則として授業時間内に、CoursePowerの掲示板機能等を用いて受け付けます。詳しくは、初回の授業で確認してください。なお、キャンパス内での実験実施が 可能になった場合には、学期の途中から授業方法の詳細を一部変更する可能性があります。その場合には、授業内で説明します。

【後期】授業はオンラインで⾏います(オンデマンド型とリアルタイム型)。
第1回、第12回、第14回は4,5限が、それ以外の回は5限のみがリアルタイム型の予定です(変更の可能性あり)。
毎回の授業で使⽤するzoomのURLをCoursePowerで公開します。
オンデマンド型の回は、当⽇朝にCoursePowerで公開される資料を当該時限終了時までに受講してください。

実証的な思考方法、論文執筆方法、研究における倫理については講義やディスカッションにより理解を深めます。心理学に関する研究法については各方法を実習形式で学びます。レポート課題が課される回は、データやディスカッションの内容を分析・考察し、翌週レポートを提出してもらいます。
レポートは、心理学の分野で発表される論文に準じた形式で書くことが求められます。
提出されたレポートは当科目の担当スタッフ(教員、助手、TA)が査読して問題点を指摘します。
成績評価方法/Evaluation
1 レポート Report 100% 【前期】授業中に⾏う実験や調査、⾯接、観察、検査等を体験し、その結果に基づいて、レポートを提出することを求めます。レポートは1本100点満点で採点し,その平均点が個⼈成績となります。また、出席回が前期・後期で各3分の2に満たない場合、およびレポートの提出が前期・後期それぞれ既定の本数(前期6本、後期3本)に満たない場合には⾃動的に不合格となります。なお、前期については、当該種目の回の実験を実施し、期限内にデータを提出することを出席と見なします。やむを得ない事情で当該回のデータを提出することができなかった場合には、種目担当者が課す補完課題を行うことを受理の条件とします。

【後期】授業に出席し,レポートを提出することが必須条件です。出席は、リアルタイム型の時限における出⽋確認、および、当⽇課されるコメントの提出の双⽅により確定します。 レポートは1本100点満点で採点され、その平均点が個⼈成績となります。
なお、3分の2以上の回に出席しない場合、または、レポート3本以上の提出がない場合には⾃動的に不合格となります。
教科書/Textbooks
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1 【前期】指定しません。毎週、プリント資料を配付します。
【後期】指定しません。毎週、CoursePowerで資料を公開します。
参考書/Reference books
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1 木下是雄 理科系の作文技術 中公新書 1981 4121006240 \756
2 吉岡友治 シカゴ・スタイルに学ぶ論理的に考え、書く技術 草思社 2015 4794221010 ¥1,728
3 松井 豊 改訂新版 心理学論文の書き方ー卒業論文や修士論文を書くために 河出書房 新社 2010 4309245226 ¥1,836
4 他、授業中に紹介する。
メッセージ/Message
【前期】実験機材や施設、設備、教室等の都合で,各回の順番や種⽬、種⽬数を調整します。また、授業時間内外に3・4年⽣や⼤学院⽣の研究に協⼒することで、様々な研究⼿法を経験することを推奨します。なお、前期は遠隔授業のため、各自の自宅で実施可能な形式で実験・調査の実習を行います。 心理学の実験には、実験室でないと出来ないものや、特殊な器具を使うもの数多くあり ます。これらについては、説明が中心となりますが、実験実施の際の注意事項等は共通 していますので、授業内容をしっかり勉強して、理解を深めてください。

【後期】3・4年⽣や⼤学院⽣の研究に協⼒することで、様々な研究⼿法を経験することを推奨します。
その他/Others
前期、後期それぞれ3分の2以上の回に出席した場合のみ、成績評価の対象とします。ただし、前期は、遠隔授業のため、各種目の実験を実施し、期限内にデータを提出した場合にその種目実施回に出席したと見なします。なお、1週で行う種目では、特に授業教材提示からデータ提出期限までの時間が短いので、注意してください。
キーワード/Keywords
心理学     実験