講義内容詳細:発達心理学Ⅱ/生涯発達心理学Ⅱ

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年度/Academic Year 2020
授業科目名/Course Title (Japanese) 発達心理学Ⅱ/生涯発達心理学Ⅱ
英文科目名/Course Title (English) Developmental Psychology Ⅱ/Life-span Developmental Psychology Ⅱ
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 坂上 裕子
英文氏名/Instructor (English) SAKAGAMI, Hiroko

講義概要/Course description
私たちは生物の一種である「ヒト」として生を営んでおり、私たちの発達は、遺伝子に書き込まれた情報にしたがって展開していく。一方で、私たちは生まれた時から、社会や文化の中で他者と密なコミュニケーションを重ね、自己が育つ社会や文化に特有の物の感じ方や考え方を身につけながら、「人」として発達していく。本講義では、このような遺伝と環境の複雑な相互作用によって展開していく人間の発達について学び、考える。発達心理学Ⅰでは、主に胎生期から幼児期までの発達について、発達心理学Ⅱでは、主に児童期から高齢期までの発達について扱う予定である。
達成目標/Course objectives
1.生涯にわたる人の発達過程を、座学のみでなく、自身の体験を振り返ること、また、自身の身近な人々の生活について見聞きすることを通して学び、人が「発達」する過程についての理解を深めるとともに、生涯発達的なものの見方を身につけることを目標とする。
2.1の作業を通して、常識を疑う力、多面的に物事を捉える力、自身の考えを言語化する力を滋養することを目指す。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
「発達心理学概論」「発達心理学Ⅰ」を履修済みであることが望ましい。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class オリエンテーション
事前学習/Preparation 前期の「発達心理学Ⅰ」の学習内容を復習しておくこと。
事後学習/Reviewing 講義内容を受け、自身の意見・考え、質問を書いて提出する。
2
授業計画/Class 関わりあって育つ(仲間の中での育ち):児童期の発達①
事前学習/Preparation 先回の講義内容を復習しておくこと。
事後学習/Reviewing 講義内容を振り返り、自身の意見・考え、質問を書いて提出する。テキストの該当箇所(7章)を読み、復習すること。
3
授業計画/Class  思考の深まり(学校での学び):児童期の発達②
事前学習/Preparation テキスト8章を読んでおくこと。
事後学習/Reviewing 講義内容を振り返り、自身の意見・考え、質問を書いて提出する。
4
授業計画/Class 発達におけるつまづき:その理解と対応/映像教材視聴
事前学習/Preparation 先回授業で視聴した映像教材を踏まえ、レポートを執筆、提出する。
事後学習/Reviewing 講義内容を振り返り、自身の意見・考え、質問を書いて提出する。テキスト13章を読み、復習すること。
5
授業計画/Class 子どもからの卒業:青年期の発達①/映像教材視聴
事前学習/Preparation 先回の講義内容を復習しておくこと。
事後学習/Reviewing 講義内容を振り返り、自身の意見・考え、質問を書いて提出する。
6
授業計画/Class 子どもからの卒業:青年期の発達②
事前学習/Preparation 授業中に提示された課題を実施し、レポートを講義の開始時に提出する。
事後学習/Reviewing 講義内容を振り返り、自身の意見・考え、質問を書いて提出する。
7
授業計画/Class 大人になるために(アイデンティティの発達):成人期の発達①
事前学習/Preparation テキストの当該箇所(10章)を読んでおくこと。
事後学習/Reviewing 講義内容を振り返り、自身の意見・考え、質問を書いて提出する。
8
授業計画/Class 大人になるために(職業選択とキャリア発達):成人期の発達②/グループディスカッション
事前学習/Preparation 将来の自分のライフコースについて考えておくこと。
事後学習/Reviewing 講義内容を振り返り、自身の意見・考え、質問を書いて提出する。
9
授業計画/Class 大人になるために(現代男性のライフコース):成人期の発達③
事前学習/Preparation テキストの当該箇所(第10章)を読んでおくこと。
事後学習/Reviewing 講義内容を振り返り、自身の意見・考え、質問を書いて提出する。
10
授業計画/Class 大人になるために(現代女性のライフコース):成人期の発達④/映像教材視聴
事前学習/Preparation テキストの当該箇所(11章)を読んでおくこと
事後学習/Reviewing 講義内容を振り返り、自身の意見・考え、質問を書いて提出する。
11
授業計画/Class 関わりの中で成熟する(親としての発達):成人期の発達⑤/映像教材視聴
事前学習/Preparation 授業中に視聴した教材をもとにレポート(内容は講義時に提示する)を書き、講義の開始時に提出する。
事後学習/Reviewing 講義内容を振り返り、自身の意見・考え、質問を書いて提出する。
12
授業計画/Class 関わりの中で成熟する(中年期を生きる):成人期の発達⑥
事前学習/Preparation 授業中に視聴した教材をもとにレポート(内容は講義時に提示する)を書き、講義の開始時に提出する。
事後学習/Reviewing テキスト11章を読み、復習すること。
13
授業計画/Class 老いを受け入れる:高齢期の発達①
事前学習/Preparation 授業中に提示された課題を実施し、レポートを講義の開始時に提出する。
事後学習/Reviewing 講義内容を振り返り、自身の意見・考え、質問を書いて提出する。
14
授業計画/Class 人生を振り返り、まとめる:高齢期の発達②
事前学習/Preparation テキストの当該箇所(12章)を読んでおくこと。
事後学習/Reviewing 講義内容を振り返り、自身の意見・考え、質問を書いて提出する。
15
授業計画/Class 後期のまとめ
事前学習/Preparation 実施する理解度テストの準備をしておくこと
事後学習/Reviewing 理解が不十分であった箇所を確認し、復習しておくこと
授業方法/Method of instruction
リアルタイム形式+オンディマンド形式のオンライン授業を実施する。
講義の視聴はオンディマンドで行い、次回講義の冒頭で、リアルタイム(Webexを使用、2,30分程度)でフィードバックを行う。
また、グループディスカッション(Zoomを使用)と、レポート執筆のための映像視聴(Webexを使用)は、リアルタイム形式で行う。これらについては、内容の性質上、録画での配信ができないため、必ず出席するように留意されたい。なお、講義中の映像教材の視聴については、授業の進行状況に応じて、予定する回とずれることがある。
成績評価方法/Evaluation
1 100% レポート課題(半期に2,3回を予定)ならびにリアクションペーパーの提出状況と内容(50%)、理解度確認のテスト(50%)によって評価する。なお、レポート課題は基本的には全て、事前学習として位置づけているため、当該内容の授業を受講した後の遅刻提出は大幅な減点を行うものと心得てほしい。
教科書/Textbooks
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
1 坂上裕子・山口智子・林創・中間玲子 問いからはじめる発達心理学―生涯にわたる育ちの科学 有斐閣 2014 4641150133 1944円
参考書/Reference books
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タイトル
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出版年
Published year
ISBN価格
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1 林 創 発達心理学(公認心理師スタンダードテキストシリーズ12) ミネルヴァ書房 2019 2640 公認心理師準拠のテキストの中では、比較的平易で入門書としてお勧めである。
2 秦野悦子・近藤清美 公認心理師カリキュラム準拠 発達心理学 医歯薬出版 2020.7 9784263266212 3000円+税 公認心理師カリキュラム準拠のテキストの中ではやや難易度は高いが、内容が充実しており、支援のポイントが盛り込まれている。どちらかといえば実践寄りの内容である。
メッセージ/Message
・講義内容の理解のためには、「発達心理学Ⅰ」を履修した後で「発達心理学Ⅱ」を履修することが望ましい。
・この授業では、受動的に講義を聴くのではなく、講義を通して考え、それを言語化することを重視しているため、事前学習としてのレポートやグループディスカッションへの参加、ならびにリアクションペーパーの提出を課す。事前学習のレポートでは、講義中に視聴した映像教材をもとに自らの考えを記述してもらうことが多いため、きちんと受講をしていないと単位取得が困難であるものと心得てもらいたい。。
その他/Others
臨床発達心理士として長年、子育て支援や発達支援(療育施設や保育園)の現場に関わってきた経験に基づき、公認心理師の基礎科目ではあるが、支援の実際にも触れながら講義を行う。
キーワード/Keywords
生涯発達心理学     児童期     青年期     成人期     公認心理師科目     実務経験