講義内容詳細:女性活動支援原論

戻る
年度/Academic Year 2020
授業科目名/Course Title (Japanese) 女性活動支援原論
英文科目名/Course Title (English) Assistance for Women's Activities
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 本庄 陽子
英文氏名/Instructor (English) HONJO, Yoko

講義概要/Course description
文化的・社会的につくられた性=ジェンダーという視点から、主に女性差別をめぐる問題や、社会の仕組み・人々の意識等を捉えなおす「女性学」という学問領域が誕生した意義は大きい。なお、当然のことながら、女性差別問題とは、女性限定の課題ではないし、単に女性を優遇すれば解決できるというものでもない。
 過去に比すれば、徐々に解消されてきているといわれる日本の女性差別であるが、例えば2019年12月に発表された世界経済フォーラム( World Economic Forum)による「ジェンダー・ギャップ指数2020」では、日本は前年の110位からさらに順位を下げて、153か国中121位になっている。
 授業では、地域活動の担い手としても、今後大きく期待されている女性たちが、自由闊達に活動できるよう支援方策を考察していくために必要な基礎的知識や理解と、様々な価値観をもつ他者を理解するために必要な総合的なものの見方を促していく。
 いまどき、あるいは、今さら女性学やジェンダーを理解することが、必要なのだろうかと思っている人にこそ、履修をお勧めしたい。男子学生諸君の履修、歓迎します!
達成目標/Course objectives
様々な価値観をもつ他者を理解するために、必要な総合的なものの見方を身につけること。
そのために、まずはジェンダーをはじめとして女性学や男女雇用機会均等法、性別役割等々の基本的項目についての知識を固めていく。さらには、自らとは異なる価値観をもつ他者の存在を認めあえるように、他者の意見を尊重する態度も養うこと。

履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
特に設けない
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class ガイダンス 「女性活動支援」を考える意味
授業の進め方、評価方法、注意事項等を解説する
事前学習/Preparation シラバスの確認
事後学習/Reviewing 初回資料の確認をしておく
2
授業計画/Class 「性別によって、差別を受けたことがあるか」について考えてみよう
事前学習/Preparation テーマについて、各自調べてみること
事後学習/Reviewing 内容を、各自ノートにまとめておくこと
資料の確認

3
授業計画/Class 先進諸国の女性達が抱える課題(結婚・出産・育児・働き方等)
事前学習/Preparation テーマについて、各自で調べておくこと
事後学習/Reviewing 内容を各自でノートにまとめておくこと
前回の資料の確認
4
授業計画/Class 開発途上国の女性達が抱える課題(教育・結婚・出産その他)
事前学習/Preparation 配布資料の検討
テーマについて、各自調べてみること
事後学習/Reviewing 内容を、各自でノートにまとめておくこと
5
授業計画/Class 「世界男女格差指数(ジェンダー・ギャップ指数)」をもとに
 

事前学習/Preparation 1テーマについて、各自調べてみること
2教科書p.77、p.323あたりの該当箇所を読んでおく


事後学習/Reviewing 内容を各自でノートにまとめておく
6
授業計画/Class 1「女性学」「男性学」について
2第1回ミニレポートの課題について

事前学習/Preparation 1教科書p.123~ 該当ページを読むこと

2テーマについて、各自調べてみること
事後学習/Reviewing 1ミニレポートの執筆と提出
2授業内容を各自でノートにまとめておくこと

7
授業計画/Class 現代の日本において、女性が抱えている課題(進学・就業・結婚・出産・育児・介護等)を知る
事前学習/Preparation 1テーマについて、各自調べてみること
2教科書の第5章や第7章を読んでおく

事後学習/Reviewing 講義内容を、各自ノートにまとめておくこと

8
授業計画/Class 「だれのために綺麗になりたいの?」
見せる人や見てくれる人がいなくても、メイクをしますか?

事前学習/Preparation 1教科書第4章を読んでおく
2授業のテーマについて、考えておく

事後学習/Reviewing 内容と自身が考えたこと、感じたことをまとめておく
9
授業計画/Class 1第1回ミニレポートの報告
2第2回ミニレポートの課題について


事前学習/Preparation これまでのノートを確認しておく
事後学習/Reviewing 1他者の意見を聴いて考えたこと、感じたことをまとめておく
2第2回ミニレポートの執筆と提出

10
授業計画/Class メディアとジェンダー 
―メディアの作りだす「女らしさ」「男らしさ」について
事前学習/Preparation 1テーマについて、各自調べてみること
 「女らしさ」「男らしさ」とはなにかを考えておく
2教科書第2章を読んでおく

事後学習/Reviewing 内容を、各自ノートにまとめておくこと
11
授業計画/Class 就労とジェンダー 
女性が受ける「差別」と男性が受ける「圧力」―「男はつらい」?
事前学習/Preparation 1テーマについて、各自調べてみること
2教科書第1章、第7章を読んでおく
3「女性の仕事」「男性の仕事」ってあると思う?

事後学習/Reviewing 講義内容を各自、ノートにまとめておくこと
12
授業計画/Class 「女らしさ」「男らしさ」を問い直す
理論だけでは乗り越えられないもの

事前学習/Preparation 1テーマについて、自ら調べてみること
2教科書第9章を読んでおく


事後学習/Reviewing 内容を、各自ノートにまとめておくこと
13
授業計画/Class 「女性差別問題」だけでなく、多様な課題の存在に気付くために
事前学習/Preparation テーマについて、各自調べてみること
事後学習/Reviewing 内容を各自、ノートにまとめておくこと

14
授業計画/Class 男女共同参画社会の実現のための取組み―日本の男女平等政策
事前学習/Preparation 1テーマについて、各自で調べてみること
2教科書全体に、もう一度目を通してみてください

事後学習/Reviewing 内容を各自でノートにまとめておくこと
15
授業計画/Class まとめと期末レポートの課題について
事前学習/Preparation これまでの授業を各自総括・理解しておくこと
事後学習/Reviewing この授業で身につけたものを、今後に活かしてください
授業方法/Method of instruction
・授業は、主としてCourse Powerで実施する。
 履修生の通信環境が一律ではないので、リアルタイム型授業は行わず、自己学習型・オンデマンド型での授業を予定している。
・授業は教科書を使用するが、他に女性の活動を支援している様々な団体が発信している情報等の紹介等もするので、積極的に活用して欲しい。
・ミニレポート、期末レポートについては、授業中に指示をする。




成績評価方法/Evaluation
1 レポート Report 100% ミニレポート2回(20+20)、期末レポート(60)

教科書/Textbooks
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
1 伊藤公雄, 樹村みのり, 國信潤子著 女性学・男性学 有斐閣 2019.4 9784641221222 2000円 (税別)
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
コメント
Comments
 
1 江原由美子・山田昌弘 ジェンダーの社会学入門(岩波テキストブックスα) 岩波書店 2008年 2700
2 井上輝子 新・女性学への招待 変わる/変わらない女の一生 ゆうひかく選書 9784641281240 1800
3 その他、必要に応じて授業中に紹介していく
メッセージ/Message
「私は気にならないから、それを差別とは思わない」で終わらせるのではなく、差別と感じる人がいたら、その人のために、私たちにはなにかできるのかを一緒に考えていきましょう。
「女性のことは女性だけの問題」ではありません。繰り返しになりますが、男子学生諸君の履修、歓迎します!


その他/Others
上記の授業計画は、受講生の人数や講義の理解度等を考慮してマイナーチェンジする可能性がある。