講義内容詳細:文化としての科学・技術B

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年度/Academic Year 2021
授業科目名/Course Title (Japanese) 文化としての科学・技術B
英文科目名/Course Title (English) A Cultural Approach to Science and Technology B
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 岸田 一隆
英文氏名/Instructor (English) KISHIDA Ittaka

講義概要/Course description
 「オンディマンド型」のオンライン授業です。Course Power と YouTube を使用します。Course Power に記載の指示に従ってください。
 この講義では「文明論の科学」に関する話題について取り上げます。「文明論の科学」というのは私の造語です。人類文明を科学的に分析し、社会システムについて考察した上で、科学・技術の位置づけを考えようというのが、その内容です。
 化石燃料の枯渇、地球温暖化……。産業革命以降、急速に発展した人類文明は悲鳴を上げ始め、持続可能性に黄信号が灯っています。今すぐ近代科学文明を捨て、産業革命以前のスローライフに戻るべきだと論ずる人もいます。ですが残念ながら、現代文明は科学・技術なしでは成り立ちません。たとえば、無理にでも産業革命以前の水準に戻したと仮定してみましょう。すると、地球が養うことができる人口は現在の10分の1に過ぎず、人間の平均寿命は40歳という短さになってしまいます。もはや後戻りはできないことが、誰の目からも明らかでしょう。
 一方で、科学・技術の未来に根拠なき楽観を抱くのも危険です。私たちは、人類文明の持続可能性が危機に陥っている現状に、もっと危機感を持つべきです。そのためにも、科学・技術と社会のあり方を全体として俯瞰的に捉えなくてはいけません。その上で、正しく未来を選択することが必要になります。もし、正しく未来を選択できれば、人類文明はけっして暗いものではなくなるでしょう。この講義では、こうした問題に正面から向き合います。
達成目標/Course objectives
 この講義は以下の3つを目標にしています。
1 人類文明の成り立ちと科学・技術の役割について深く理解する
2 新しい社会と科学・技術のあるべき姿について自分なりの考えを持つ
3 人類文明の未来について総合的な意見を述べる力を養う
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
なし
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class この講義の概要
事前学習/Preparation メッセージ欄を参照してください
事後学習/Reviewing メッセージ欄を参照してください
2
授業計画/Class 私たちの世界は持続可能かⅠ(地球環境の変動)
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事後学習/Reviewing メッセージ欄を参照してください
3
授業計画/Class 私たちの世界は持続可能かⅡ(成長し続ける人類)
事前学習/Preparation メッセージ欄を参照してください
事後学習/Reviewing メッセージ欄を参照してください
4
授業計画/Class 三つの循環(人類を支える流れの環)
事前学習/Preparation メッセージ欄を参照してください
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5
授業計画/Class 自然は大きいけれども弱い(自然の物質・エネルギー循環)
事前学習/Preparation メッセージ欄を参照してください
事後学習/Reviewing メッセージ欄を参照してください
6
授業計画/Class 環境占有面積(自然の限界)
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7
授業計画/Class 科学・技術で乗り越えるⅠ(人工的な再生システム)
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8
授業計画/Class 科学・技術で乗り越えるⅡ(新しい科学・技術)
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9
授業計画/Class 資源・エネルギー・人口の増大(循環から見た経済学史)
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10
授業計画/Class 大きなルール変更(新しい社会システム)
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11
授業計画/Class 日本システムの輸出(地域社会の成熟)
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12
授業計画/Class 学期末レポートの説明とアドグルの紹介
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13
授業計画/Class 着眼大局・着手小局(望ましい未来を達成する)
事前学習/Preparation メッセージ欄を参照してください
事後学習/Reviewing メッセージ欄を参照してください
14
授業計画/Class ゼネラリストのススメ(知的市民の力)
事前学習/Preparation メッセージ欄を参照してください
事後学習/Reviewing メッセージ欄を参照してください
15
授業計画/Class この科目のまとめ
事前学習/Preparation メッセージ欄を参照してください
事後学習/Reviewing メッセージ欄を参照してください
授業方法/Method of instruction
「オンディマンド型」のオンライン授業です。Course Power と YouTube を使用します。「朗読」と「質問コーナー」で構成されています。
成績評価方法/Evaluation
1 レポート Report 80% レポートは自分でネタを探す論述問題です。
2 平常点 In-class Points 20%
教科書/Textbooks
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
1 岸田一隆著 3つの循環と文明論の科学 エネルギーフォーラム 2014.9 9784885554353 1400円+税
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
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1 岸田一隆著 「青学発」岸田教授のエネルギー文明論 エネルギーフォーラム 2019.12 9784885555053 1500円+税 蔵書情報 / Library information
2 その他、講義の中で適宜指示します。
メッセージ/Message
 講義で提供したいのは情報や知識ではありません。枠組みです。それは情報・知識をどこに位置づけるのか、それを判断するための地図です。リベラルアーツ(教養)を学ぶことの意味とは、多様な枠組み・物差し・価値観を身につけることであり、それはあなたの生きる力そのものに結びつきます。
 一方、細かな情報や知識は自分自身で手に入れようと努力することが大切です。それには、事前学習と事後学習と質問が欠かせません。
〈事前学習〉
 拙著『3つの循環と文明論の科学』を、あらかじめ読んでおくことをお勧めします。この本の内容と順序にほぼ準拠して、講義を進めます。次回に本のどの部分を講義するかは、その日のレジメの最後に示してあります。本の内容に関する事前の質問も受け付けます。もう一つの参考文献『エネルギー文明論』は、青学での講義によって、前著の内容をブラッシュアップさせたものです。併せてお勧めします。
〈事後学習〉
 新聞やニュース番組やネットで流されている「文明」「社会」「産業」「経済」「科学・技術」「環境」などに関する情報を、この講義で示した時間的にも空間的にも大局的・俯瞰的な視点から捉え直してみてください。それによって、驚くほど深い理解に到達できるはずです。なお、学期末レポートでは、事後学習の成果を問う問題も出題します。
〈質問コーナー〉
 毎回の授業の中で質問コーナーを設けます。Course Power の質問機能で送られた質問を、次の授業で回答します。どんな質問でもかまいません。積極的に参加してください。
その他/Others
 火曜日3限をオフィスアワーとして、オンラインで学生の質問や相談を受け付ける時間にあてます。前の週にメールで予約してください。