講義内容詳細:フレッシャーズ・セミナー

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年度/Academic Year 2021
授業科目名/Course Title (Japanese) フレッシャーズ・セミナー
英文科目名/Course Title (English) Seminars for Freshmen
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 西川 雅史
英文氏名/Instructor (English) NISHIKAWA Masashi

講義概要/Course description
 みなさんの生まれ育ってきた「まち」は,今どのような問題に直面していますか.
 わが国の地方自治体(市町村,都道府県)の多くは,財政的に困窮していると言われており,公共サービスの質が低下するのではないかと憂慮されています.もちろん,武蔵野市,豊田市,浦安市,箱根町および,東京都と愛知県のように財政的に裕福な自治体もありますが,それらは数少ない例外的な存在ともいえます.また,財政的に富裕な団体であっても,交通渋滞,コミュニティーの崩壊など,社会的な問題を抱えていることがあります.各自治体では,自らの抱えるそれぞれの問題についてどのような打開策を講じているのでしょうか.また,それは成功しているのでしょうか.もし,成功していないならば,それはなぜでしょうか.
 この講義では,「まち」という身近でよく知っている存在を考察することを通じて,自らで問題を発見する能力と,その解決策を考える能力とを養いたいと考えています.また,以下でも述べるように,講義は,受講学生による発表および質疑形式をとりますので,プレゼンテーションや討議のマナーについても学んでもらいたいと考えていますし,他の「まち」と比べることで,自分の「まち」を相対化できるようになることも期待されます.
 なお,自治体あるいは地域といったものは,長い時間をかけて形成され,すこしずつ変化していくものですので,「コロナ禍」が地域に及ぼす影響などは,一時の出来事に過ぎないようにも思います.学生諸君には,一時的なショック(特定の地域,特定の個人や集団にとっては大きなテーマになるかもしれません)に過度に振り回されることなく,骨太な考察を期待します.
達成目標/Course objectives
第三者にとって有意義かつ有効なプレゼンテーションを行えるようになる.
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
受講希望者は,第一回目の講義を受講して下さい.
受講希望者が多い場合には,担当教員が履修者を選択し,後日各学生へ通知します.

履修を希望する学生は、CoursePowerで本授業に仮登録をしたうえで、
第一回講義を踏まえ得て,以下の課題を提出期限内に提出すること。
また、前期青山スタンダード履修案内を事前に確認すること.
 
選考課題:わたしの「大事なまち」の課題について
提出期限:4月9日(金)9:00 ~ 17:00





授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 講義についてのガイダンスなど 【第一回講義は,オンライン(オンデマンド型)になります】
事前学習/Preparation 相応の準備
事後学習/Reviewing 次回発表の準備

2
授業計画/Class 報告者2から3名
事前学習/Preparation 相応の準備
事後学習/Reviewing 次回発表の準備
3
授業計画/Class 報告者2から3名
事前学習/Preparation 相応の準備          
事後学習/Reviewing 次回発表の準備
4
授業計画/Class 報告者2から3名
事前学習/Preparation 相応の準備      
事後学習/Reviewing 次回発表の準備
5
授業計画/Class 報告者2から3名
事前学習/Preparation 相応の準備
事後学習/Reviewing 次回発表の準備
6
授業計画/Class 報告者2から3名
事前学習/Preparation 相応の準備
事後学習/Reviewing 次回発表の準備
7
授業計画/Class 報告者2から3名
事前学習/Preparation 相応の準備
事後学習/Reviewing 次回発表の準備
8
授業計画/Class 報告者2から3名
事前学習/Preparation 二巡目の報告では,第一回目と垂直的な関係性のあるテーマを選定するか,水平的(並列的)なテーマを選定することが望まれる.また,他の発表者の良い点や失敗点を踏まえて,自らの報告の「質」を引き上げることが必要になる.
事後学習/Reviewing 相応の準備
9
授業計画/Class 報告者2から3名
事前学習/Preparation 相応の準備
事後学習/Reviewing 次回発表,最終レポートの準備
10
授業計画/Class 報告者2から3名
事前学習/Preparation 相応の準備
事後学習/Reviewing 次回発表,最終レポートの準備
11
授業計画/Class 報告者2から3名
事前学習/Preparation 相応の準備
事後学習/Reviewing 次回発表,最終レポートの準備
12
授業計画/Class 報告者2から3名
事前学習/Preparation 相応の準備
事後学習/Reviewing 次回発表,最終レポートの準備
13
授業計画/Class 報告者2から3名
事前学習/Preparation 相応の準備
事後学習/Reviewing 次回発表,最終レポートの準備
14
授業計画/Class 報告者2から3名
事前学習/Preparation 相応の準備
事後学習/Reviewing 次回発表,最終レポートの準備
15
授業計画/Class 最終レポートの作成に向けたアドバイスと質疑応答など.
ただし,これまでの経験から,講義の進捗上の理由から,最後の講義回も受講生による発表の時間にあてられることが多い.
事前学習/Preparation 次回発表,最終レポートの準備
事後学習/Reviewing 講義での2度の報告を踏まえて,新たに「結」となる章を加筆して「最終レポート」を提出する.
授業方法/Method of instruction
本講義は,第一回講義を除き,対面授業を予定しています.ただし,社会状況の変化があった場合,履修者との話し合いを経てオンデマンド型講義を採用することも考えられます.


受講生には,考察対象とする地域(まち,市町村など)を1つ自ら選定してもらい,その地域の抱える良いところや悪いところなどをリサーチし,発表してもらいます.その後,その発表について他の学生との間で質疑を行います(先生もコメントします).各講義では,2から3人の発表を考えていますので,一人あたりの発表は,20分が発表で10分が質疑というような構成になると思います.
 発表時には,パワーポイントを使用してもらいますので,動画や写真なども適宜に活用し,効果的なプレゼンテーションになるよう心がけてもらいます(最初はパワーポイントって何?っと思われる学生も,最後にはちゃんとキャッチアップできるようになるものです).
 また,発表の善し悪しは,他の参加者が「へぇー」と思うような情報をどれだけ集めているのかと,その整理の巧みさに依存することになると思います.ネットからのコピー&ペーストだけで乗り切れるとは考えず,「資料収集のしかた」それ自体も学習すべきことの1つと考えてください.
 なお,少人数制の講義では,先生との相性も重要になりますし、第一回目の講義を受講している方の中から受講者を決めたいと思いますので、受講希望者は必ず第一回目の授業を受講してください。
成績評価方法/Evaluation
1 100% 講義への参加状況5割程度,提出されるレポートなどを5割程度考慮して成績を評価します.
教科書/Textbooks
 コメント
Comments
1 とくにありませんが,自分で決めたテーマに沿って資料・史料を収集する作業そのものが,この講義での学習項目です.インターネットを利用しただけの安直な事前準備で「お茶を濁す」ような発表では,他の受講生の目をごまかせないことは付言しておきます.
メッセージ/Message
 たいていの学生は,自分の生まれ育った地域について発表することになります(例外は,複数の「地元」を持つ方くらいだと思います).自分の生まれた自治体(都道府県,市町村)のHPに掲載されていることくらいは事前に目を通した上で,皆さん自身が持つ主観的な情報(感じていること)として,郷土の特徴(お国自慢)や問題点にまで切り込んで欲しいと思っています.例えば,「駅前の活性化」,「高齢化」,「市町村合併」などを取り上げるならば,駅前が廃れている写真や,高齢化が引き起こしている現実の問題などを掲載した新聞や市報,合併によって閉鎖された役場の写真などを準備する必要があります.帰省が難しい学生は,入学前に,あらかじめ自分の生まれ故郷の代表的な「スポット」を写真に撮っておくなどの下準備があると,慌てずにすむかも知れません.
その他/Others
 講義を充実したものにするためには,多様な地域の出身者が集うことが期待されます.例えば,新潟市や熊本市などは誰でもが名前を知っていますが,細かい実情はよく知らないという学生も多いと思います.また,東海村,嬬恋村,常呂町(北見市)などは「その筋では有名」なのですが,まったく知らないという学生が多いと思います.ぜひ,大きな自治体の出身者にも,小さな自治体の出身者にも講義に参加してもらい,郷土の悩みや課題をみんなで一緒に考えたいと思っています.なお,私の個人的な趣味からすれば,有名ではない自治体の出身者ほど歓迎します.ちなみに,昨年度は,群馬県草上町出身の学生による発表にわたしは興味をひかれました.