講義内容詳細:いのち・女性・社会

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年度/Academic Year 2021
授業科目名/Course Title (Japanese) いのち・女性・社会
英文科目名/Course Title (English) Life・Woman・Society
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 西山 利佳/趙 慶姫
英文氏名/Instructor (English) NISHIYAMA Rika/CHO, Kyong Hee

講義概要/Course description
さまざまな場所で経験を積んできたゲスト講師の講演を通して、いのちと社会をつなぐジェンダー視点を学ぶ。
達成目標/Course objectives
*「いのち」を脅かすものを社会的視野の中で考えることができるようになる。
*近現代日本において、女性がどのように生き、働いてきたか、具体例を通して、より立体的に理解できるようになる。
*世界の政治的・経済的状況についても把握できるようになる。
*問題解決のためにできることを考えられるようになる。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
履修を希望する学生は、CoursePowerで本授業に仮登録をしたうえで、
必ず課題提出期限内に、以下の課題を提出すること。
また、後期青山スタンダード履修案内を事前に確認すること
 
選考課題:
①本科目をなぜ履修しようと考えたのか、動機を具体的に教えてください。
②受講生同士で意見交換する場面を設けますが、あなたはそのような討論にはどういう意味があると考えますか。
提出期限:9月17日(金)9:00 ~ 17:00
選考結果:9月21日(火)9時までに学生ポータルにて通知

授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class オンライン授業(オンデマンド型)。評価方法等授業全体のガイダンス。各回のゲスト講師と予定内容の説明
事前学習/Preparation シラバスを読んで講義概要、講義計画を把握する
事後学習/Reviewing ゲスト講師の著作物、関連資料を調べる
2
授業計画/Class 放射線被曝から子どもを守る市民の活動を知る。東日本大震災後、東京電力福島第一原発事故による放射能汚染から子どもたちを守ろうと始まった放射能測定室の代表が、立ち上げの経緯と活動内容、そして、放射能がどのように人体に影響を与えるのか、その基本情報を講義する
事前学習/Preparation 関連資料を読んでおく
事後学習/Reviewing 講演内で紹介された資料を読み、更に理解を深める
3
授業計画/Class 里親支援の現場からいのちを考える。臨床心理士、精神保健福祉士、保育士の資格を持ち、全国の里親課程支援のモデルとなる機関のリーダーである講師が、具体的な事例を元にいのちを守る現場を語る
事前学習/Preparation ゲスト講師の著作物や関連資料を読んでおく
事後学習/Reviewing 講演内で紹介された資料を読み、更に理解を深める
4
授業計画/Class 子育て・子育ちのさまざまな現場の課題と取り組む人々を知る。新聞記者として長年の取材で出会ってきた人々の実践の紹介を通して、特に女性や子どもが直面している困難と課題解決に向けた取り組みを学ぶ
事前学習/Preparation ゲスト講師の著作物や関連資料を読んでおく
事後学習/Reviewing 講演内で紹介された資料を読み、更に理解を深める
5
授業計画/Class ストリートチルドレンの現状と支援の現場を知る。フィリピンとメキシコを中心に長年ストリートチルドレンを支援してきた講師が、長年寄り添ってきた女の子(女性)たちのエピソードを紹介し、過酷な現実と支援の現場を語る
事前学習/Preparation ゲスト講師の著作物や関連資料を読んでおく
事後学習/Reviewing 講演内で紹介された資料を読み、更に理解を深める
6
授業計画/Class カンボジア内戦のサバイバーの半生に出会う。カンボジア内戦で家族を失った末、難民として来日した講師が、自らの体験を語る。
事前学習/Preparation ゲスト講師の著作物や関連資料を読んでおく
事後学習/Reviewing 講演内で紹介された資料を読み、更に理解を深める
7
授業計画/Class トルコの女性の生活文化を通して、イスラムの多様性を知る。トルコの女性たちの暮らしに入り、絨毯を織るという経験を積み、その後トルコの文化を伝える目的で作家となった講師が、自らの体験を通して出会ったトルコ文化と日本における多文化共生の在り方を語る
事前学習/Preparation ゲスト講師の著作物や関連資料を読んでおく
事後学習/Reviewing 講演内で紹介された資料を読み、更に理解を深める
8
授業計画/Class 中間まとめ。グループディスカッションで、ここまでの講義内容を深める
事前学習/Preparation 2〜7回の授業をふりかえり、気づきや疑問点を整理しておく
事後学習/Reviewing ディスカッションによって生じた気づきや疑問をまとめる
9
授業計画/Class 近現代日本社会をフェミニズムを通して考える。「フェミニストとして生きる」講師のライフヒストリーを通して、時代の中に位置づけられた女性の社会活動の実情と課題を学ぶ
事前学習/Preparation ゲスト講師の著作物や関連資料を読んでおく
事後学習/Reviewing 講演内で紹介された資料を読み、更に理解を深める
10
授業計画/Class 杉並の女性たちが立ち上げた原水爆禁止運動を学ぶ。第五福竜丸の元乗組員の被爆証言をサポートしてきた講師が、ビキニの水爆実験とその後の原水爆禁止運動について講義する。
事前学習/Preparation ゲスト講師の著作物や関連資料を読んでおく
事後学習/Reviewing 講演内で紹介された資料を読み、更に理解を深める
11
授業計画/Class 丸木位里・丸木俊「原爆の図」を中心に、社会問題と芸術の関係を考える。丸木俊、いわさきちひろを中心にジェンダーと美術の関係についても言及する
事前学習/Preparation ゲスト講師の著作物や関連資料を読んでおく
事後学習/Reviewing 講演内で紹介された資料を読み、更に理解を深める
12
授業計画/Class 沖縄の基地問題の歴史と現状を学ぶ。弁護士で、日米外交のシステムや意志決定過程に焦点を当て研究と活動に取り組む講師が、本土のメディアだけでは見えてこない基地問題の諸相を語る。米兵や軍関係者による犯罪など、戦後の沖縄県民の被害を通して、問題の深刻さを伝える。
事前学習/Preparation ゲスト講師の著作物や関連資料を読んでおく
事後学習/Reviewing 講演内で紹介された資料を読み、更に理解を深める
13
授業計画/Class 戦時性暴力について、問題の所在を知り課題解決に必要なことを考える。日本軍「慰安婦」問題を、サバイバーの証言映像など多様な資料・史料を使って説く。
事前学習/Preparation ゲスト講師の著作物や関連資料を読んでおく
事後学習/Reviewing 講演内で紹介された資料を読み、更に理解を深める
14
授業計画/Class 福島と広島をつなぐ活動に携わる作家のライフヒストリーを通して、いのち・女性・社会を考える。男女雇用機会均等法以前に社会に出て、定年退職まで会社員として働きつつ、作家活動も行ってきた広島在住の講師が、自身の実体験を通して、日本の女性の社会的地位の実態を語る。初期の著作から取り組んできた核の問題についても、様々な活動の紹介を通して語る。
事前学習/Preparation ゲスト講師の著作物や関連資料を読んでおく
事後学習/Reviewing 講演内で紹介された資料を読み、更に理解を深める
15
授業計画/Class 前半:中間まとめ以降の講義内容について、グループディスカッションを行う。後半:全体のまとめ
事前学習/Preparation 9〜14回の授業をふりかえり、気づきや疑問点を整理しておく
事後学習/Reviewing 授業全体をふりかえり、自分にとっての課題をまとめる
授業方法/Method of instruction
対面授業。まとめの回以外でも、随時、受講生同士の対話の機会を設ける
成績評価方法/Evaluation
1 平常点 In-class Points 36% ゲスト講師の回は毎回、授業終了後コースパワーを用いてレポートを提出する。各回3点満点とし、主体的・発展的に捉えた内容を評価する。
2 レポート Report 20% 初回ガイダンスで紹介する講師関連書籍の中から一冊を選び、該当講師の授業の一週間前までにブックレポートを提出する。積極的に学び、聞きたいことや質問が書けていることを評価する。
3 試験 Exam 44% 全体の理解と、発展的な学びを確認する記述式の試験を行う。
メッセージ/Message
2021年度4月にスタートした「スクーンメーカー記念ジェンダー研究センター」が企画した科目です。
ジェンダー平等社会を目指すためのヒントに満ちた時間になると思います。主体的に参加し、さまざまな問題を「自分事」として考えていきましょう。
(諸般の都合で、ゲスト講師の出講順が変わることもあります。)
キーワード/Keywords
ジェンダー     子ども     戦争