講義内容詳細：イギリス文学史Ⅰ／イギリス文学史

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年度/Academic Year 2021
授業科目名/Course Title (Japanese) イギリス文学史Ⅰ／イギリス文学史
英文科目名/Course Title (English) History of English Literature Ⅰ/History of English Literature
学期/Semester 前期／通年 単位/Credits 2/4
教員名/Instructor (Japanese) 麻生 えりか
英文氏名/Instructor (English) ASOU Erika

講義概要/Course description
18世紀までのイギリスの社会、政治、文化背景を把握しながら、代表的な文学作品の一節を原文で読み、その内容や表現形式について学びます。詩、演劇、小説、評論といった各ジャンルの作品が、イギリス国内外の状況の変化の中で、どのような発展の経緯をたどったのかを理解し、ぞれぞれのテーマと形式の変遷について学習します。
達成目標/Course objectives
　8世紀ごろから18世紀までのイギリスの社会と文化、また外国との交流や植民地支配の歴史のなかで、どのように「文学」が生まれ、多様化＝発展・変容していったかを学びます。各時代の代表的な作家や作品についての知識を得るだけでなく、なぜその時期に特定の文学作品が生まれ人々に受け入れられたのか、すたれていったのか、あるいは変容したのか、それらを現代の私たちはどのように読むことができるのか、という問題についても考察します。
　イギリス文学史の大きな流れをつかみ、英語で書かれた作品の一節に触れ、好きな時代やジャンル（詩、演劇、小説、批評）、作家、作品を見つけて自分で読むこと、自分が関心のあるテーマについて考え表現する（他人にわかるように説明する）すること、さらには異なる時空間で生まれた文学を読んで視野を拡げることが目標です。
履修条件（事前に履修しておくことが望ましい科目など）/Prerequisite
特になし。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class オリエンテーション――授業概要説明、「イギリス文学史」とは
【オンライン（オンデマンド型）】
事前学習/Preparation イギリスについて知っていることを整理しておく
事後学習/Reviewing 授業資料（イギリス年表）の復習
2
授業計画/Class 民族間の争いと口承文学の発生――古英語の英雄叙事詩 Beowulf （8世紀ごろ）
事前学習/Preparation 教科書　第1章を読む
事後学習/Reviewing 授業内容の復習
3
授業計画/Class ノルマン人の征服から英語文学の再出発へ――中英語の詩 Geoffrey Chaucer, The Canterbury Tales (1387-1400)
事前学習/Preparation 教科書　第2章を読む
事後学習/Reviewing 授業内容の復習
4
授業計画/Class 戦争と内乱、市民階級、ルネサンス――16世紀の詩と散文(Thomas More, Utopia (1516))、演劇の誕生と発展
事前学習/Preparation 教科書　第３、第４章を読む
事後学習/Reviewing 授業内容の復習
5
授業計画/Class エリザベス１世下のルネサンス文学――William Shakespeare, The Merchant of Venice (1596-7)
事前学習/Preparation 可能ならThe Merchant of Venice（翻訳可）を読んでおく。
教科書　第5章を読む。
事後学習/Reviewing 授業内容の復習
6
授業計画/Class シェイクスピアの悲劇――Hamlet (1600)
事前学習/Preparation 可能ならHamlet（翻訳可）を読んでおく。
教科書　第5章を読む
事後学習/Reviewing 授業内容の復習
7
授業計画/Class Shakespeare 後の演劇、清教徒革命、17世紀の詩人たち――形而上詩人とMilton
事前学習/Preparation 教科書　第6、第7章を読む
事後学習/Reviewing 授業内容の復習
8
授業計画/Class 王制復古期――欽定訳聖書と文学 The King James Version of the Bible (1611); John Dryden; John Bunyan, The Pilgrim's Progress (1678, 84)
事前学習/Preparation 教科書　第8章を読む
事後学習/Reviewing 授業内容の復習
9
授業計画/Class 18世紀、理性と散文の時代――コーヒー・ハウスとジャーナリズム　理性の時代の風刺文学 Jonathan Swift, Gulliver's Travels (1726); Alexander Pope
事前学習/Preparation 教科書　第9章を読む
事後学習/Reviewing 授業内容の復習
10
授業計画/Class 資本主義と中流階級読者と道徳――近代小説の誕生 Daniel Defoe, Robinson Crusoe (1719)
事前学習/Preparation 教科書　第10章を読む
事後学習/Reviewing 授業内容の復習
11
授業計画/Class 小説の誕生と発展――ジェンダーとパロディ Samuel Richardson, Pamela (1740); Henry Fielding, Shamela (1741)
事前学習/Preparation 教科書　第10章を読む
事後学習/Reviewing 授業内容の復習
12
授業計画/Class 感情、自然、想像力――ロマン主義の文学（前期）William Blake, William
Wordsworth, Samuel Taylor Coleridge
事前学習/Preparation 教科書　11章を読む
事後学習/Reviewing 授業内容の復習
13
授業計画/Class 情熱、改革、永遠の美――ロマン主義の文学（後期）George Gordon Byron, Percy
Bysshe Shelley, John Keats
事前学習/Preparation 教科書　第12章を読む
事後学習/Reviewing 授業内容の復習
14
授業計画/Class ロマン主義の時代の小説――ゴシック小説、Jane Austen, Pride and Prejudice (1813)
事前学習/Preparation 教科書　第11，12章を読む
事後学習/Reviewing 授業内容の復習
15
授業計画/Class まとめとレポート提出
事前学習/Preparation レポート作成と提出（Course Power）
事後学習/Reviewing 振り返り
授業方法/Method of instruction
対面授業（通常型）
成績評価方法/Evaluation
1 平常点 In-class Points 40% 【前期科目成績評価】
平常点 40％

【通年科目成績評価】
前期　平常点 20％
後期　平常点 20％
2 レポート Report 60% 【前期科目成績評価】 
レポート 60％
【通年科目成績評価】 
前期レポート　 30％
後期レポート　 30％
教科書/Textbooks
 著者名
Author		タイトル
Title		出版社
Publisher		出版年
Published year		コメント
Comments
1 相島倫嘉 『イギリス文学の流れ（新訂版）』 南雲堂 2012 このほか、ほぼ毎回、Course Powerを通じてハンドアウトを配布します。なるべく各自でプリントアウトしてください。
参考書/Reference books
 著者名
Author		タイトル
Title		出版社
Publisher		出版年
Published year		 
1 神山妙子編著 『はじめて学ぶイギリス文学史』 ミネルヴァ書房 1989
2 中村邦生ほか編著 『たのしく読めるイギリス文学』 ミネルヴァ書房 1994
3 石塚久郎他編著 『イギリス文学入門』 三修社 2014
4 平井正穂編 イギリス名詩選 岩波書店 1990
メッセージ/Message
　文学史という概論授業の性質上、作家名や作品名（原語）を覚えることが多いです。なるべく背景となる歴史や社会状況に言及しながら進めますので、少しでも立体的にイメージしてみてください。受講生各自が興味を持てる時代、作家、作品を見つけ、自分で（和訳でもいいので）作品を読み、遠い世界の話のはずだけれどどこかで自分たちの生きる世界と通じるイギリス文学の世界をのぞいてみてください。
その他/Others
作品からの引用ハンドアウトは、古い英語や詩を除いて英語のみ掲載のことが多いです。
キーワード/Keywords
イギリス文学史     古英語     中英語     ロマンス     チョーサー     シェイクスピア     小説の誕生     ロマン派