講義内容詳細:英語コーパス研究方法論Ⅰ/英語コーパス研究方法論

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年度/Academic Year 2021
授業科目名/Course Title (Japanese) 英語コーパス研究方法論Ⅰ/英語コーパス研究方法論
英文科目名/Course Title (English) Research Methods in English Corpus Linguistics Ⅰ/Research Methods in English Corpus Linguistics
学期/Semester 前期/通年 単位/Credits 2/4
教員名/Instructor (Japanese) 山内 豊
英文氏名/Instructor (English) YAMAUCHI Yutaka

講義概要/Course description
【講義題目】 「コーパスの基礎を学んで英語の分析力とネイティブ語感を高めよう」 

 コーパス(corpus)とは,コンピュータで分析できるようにした大量の英語データベースのことをいう。コーパスをコンピュータでさまざまな側面から分析・活用することによって,今までの手作業や手計算では難しかったことが簡単にできるようになっている。たとえば,ある小説やドラマの中で最も多く使われる形容詞を順番にリストしたり,getのあとにくる前置詞を頻度の高い順に並べたり,emailという単語が名詞と動詞で使われる頻度の比率を出したりすることが簡単にできる。enjoyのあとには<原型ing>が続き,原則として<to+原型>の形は続かないと中学や高校で習うが,これが本当かどうかを確かめたり,英語の構文でlest --- shouldは現在では使われないというが,どの程度実際は使われているかを,大量の英語データに実際に当たり自分自身で調べたりすることができる。さらに,日本人とネイティブ・スピーカーがほぼ同じテーマで書いたエッセイの英単語や英語表現をコンピュータで比較することで,ネイティブ・スピーカーが多く使い,日本人が余り使わない表現を洗い出すことで,ネイティブ・スピーカーの感覚に近い英語表現を知ることができ,ネイティブの語感を鍛えることにつなげられる。英語の映画のシナリオや英語のヒットソングの歌詞を集めてコーパス的に分析し,普段は気づかないような,特定の洋画や歌手の特徴を浮き彫りしたりすることもできる。日本と韓国と中国の英語教科書について,使用されている語彙数,語彙レベル,熟語や構文などを比較することによって,アジア圏の英語教科書について客観的なデータに基づいた議論ができるようになる。このように,コーパス研究はさまざまな分野で応用でき,有用な情報を得ることができる。 英語教育や英語授業へのコーパスの利用,自分自身の英語力やビジネス英語力をアップするためのコーパスの利用法をわかりやすく,具体的に扱う予定である。受講者の英語コミュニケーション力を高めるため,授業外(空き時間や家庭など)に行う約15分間の課題学習が求められる。授業とこの課題学習の両方を進めることによって,自然な速度で話される英語の聞き取りや日本人が苦手とする/r/と/l/の発音の識別などネイティブ・レベルの英語運用力が身につけられるようにする。


達成目標/Course objectives
  この授業を通して、以下のようなことができる基礎を身につけることが期待される:(1)コーパスにはどのような種類があり,どのコーパスを利用することで何がわかるかが判断できるようになる (2) 自力でコーパス・データを収集し,無料の分析用ソフトを使いこなせるようになる (3) 分析結果を解釈して,新しい客観的な視点から考察できるようになる (4) コーパスの分析結果から,ネイティブ・スピーカーの特有の語感やネイティブが多く使う表現の特徴を知り,native-likeな英語力を高めることができるようになる (5) cannot help doingやmake it a rule to do などのような表現が実際の英語ではどのくらい使われていて,英語でコミュニケーションする上でどれだけ役立つのかを自力で調べることができる (6) 英語教育や英語授業へのコーパスの利用,自分自身の英語力やビジネス英語力をアップができるようになる (7)分析結果を統計的に検討して,分析結果が偶然(non significant)なのか,有意(significant)で一般化できる可能性が高いのかが自分で判断できる (8) 自然な速度で話される英語の聞き取りや日本人が苦手とする/r/と/l/の発音の識別などネイティブ・レベルの英語運用力が身につけられるようにする
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
  コンピュータやネットワークに慣れていない人やパソコン初心者でも、十分ついて行けるように、基礎からゆっくり丁寧に進めていく予定。受講者の英語コミュニケーション力を高めるため,授業外(空き時間や家庭など)に行う約15分間の課題学習が求められる。この課題を着実に遂行できる姿勢をもった受講者を歓迎する。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class オリエンテーション(講義の目的,内容,進め方,参考図書などの紹介)「【オンライン授業での実施】

事前学習/Preparation 事前に授業で紹介する文献やウェブサイトを調べて疑問点を明確化しておくことが重要である。

事後学習/Reviewing 授業で扱った内容を自分でまとめたり、関連したウェブサイトや自習ソフトなどを使って復習し,学んだことが身についたかどうかを確認しておくことが重要である。
2
授業計画/Class  コーパスとは何か,コーパスで何ができるのか

事前学習/Preparation 事前に授業で紹介する文献やウェブサイトを調べて疑問点を明確化しておくことが重要である。
事後学習/Reviewing 授業で扱った内容を自分でまとめたり、関連したウェブサイトや自習ソフトなどを使って復習し,学んだことが身についたかどうかを確認しておくことが重要である。
3
授業計画/Class さまざまなコーパスの種類と特徴 (BNC: The British National Corpus, The Bank of English, CobuildDirect, 第二言語学習者コーパスなど)

事前学習/Preparation 事前に授業で紹介する文献やウェブサイトを調べて疑問点を明確化しておくことが重要である。
事後学習/Reviewing 授業で扱った内容を自分でまとめたり、関連したウェブサイトや自習ソフトなどを使って復習し,学んだことが身についたかどうかを確認しておくことが重要である。
4
授業計画/Class コーパス分析用ソフトのやさしい使い方(1)
事前学習/Preparation 事前に授業で紹介する文献やウェブサイトを調べて疑問点を明確化しておくことが重要である。
事後学習/Reviewing 授業で扱った内容を自分でまとめたり、関連したウェブサイトや自習ソフトなどを使って復習し,学んだことが身についたかどうかを確認しておくことが重要である。
5
授業計画/Class コーパス分析用ソフトのやさしい使い方(2)
事前学習/Preparation 事前に授業で紹介する文献やウェブサイトを調べて疑問点を明確化しておくことが重要である。
事後学習/Reviewing 授業で扱った内容を自分でまとめたり、関連したウェブサイトや自習ソフトなどを使って復習し,学んだことが身についたかどうかを確認しておくことが重要である。
6
授業計画/Class 短編を使ったコーパス分析の基礎・基本
事前学習/Preparation 事前に授業で紹介する文献やウェブサイトを調べて疑問点を明確化しておくことが重要である。
事後学習/Reviewing 授業で扱った内容を自分でまとめたり、関連したウェブサイトや自習ソフトなどを使って復習し,学んだことが身についたかどうかを確認しておくことが重要である。
7
授業計画/Class 名作文学を使ったコーパス分析の基礎・基本
事前学習/Preparation 事前に授業で紹介する文献やウェブサイトを調べて疑問点を明確化しておくことが重要である。
事後学習/Reviewing 授業で扱った内容を自分でまとめたり、関連したウェブサイトや自習ソフトなどを使って復習し,学んだことが身についたかどうかを確認しておくことが重要である。
8
授業計画/Class 洋画・ドラマを使ったコーパス分析(1)

事前学習/Preparation 事前に授業で紹介する文献やウェブサイトを調べて疑問点を明確化しておくことが重要である。
事後学習/Reviewing 授業で扱った内容を自分でまとめたり、関連したウェブサイトや自習ソフトなどを使って復習し,学んだことが身についたかどうかを確認しておくことが重要である。
9
授業計画/Class 洋画・ドラマを使ったコーパス分析(2)

事前学習/Preparation 事前に授業で紹介する文献やウェブサイトを調べて疑問点を明確化しておくことが重要である。
事後学習/Reviewing 授業で扱った内容を自分でまとめたり、関連したウェブサイトや自習ソフトなどを使って復習し,学んだことが身についたかどうかを確認しておくことが重要である。
10
授業計画/Class 英語のヒットソングを使ったコーパス(1)
事前学習/Preparation 事前に授業で紹介する文献やウェブサイトを調べて疑問点を明確化しておくことが重要である。
事後学習/Reviewing 授業で扱った内容を自分でまとめたり、関連したウェブサイトや自習ソフトなどを使って復習し,学んだことが身についたかどうかを確認しておくことが重要である。
11
授業計画/Class 英語のヒットソングを使ったコーパス分析(2)
事前学習/Preparation 事前に授業で紹介する文献やウェブサイトを調べて疑問点を明確化しておくことが重要である。
事後学習/Reviewing 授業で扱った内容を自分でまとめたり、関連したウェブサイトや自習ソフトなどを使って復習し,学んだことが身についたかどうかを確認しておくことが重要である。
12
授業計画/Class 英語ニュースを使ったコーパス分析(1)

事前学習/Preparation 事前に授業で紹介する文献やウェブサイトを調べて疑問点を明確化しておくことが重要である。
事後学習/Reviewing 授業で扱った内容を自分でまとめたり、関連したウェブサイトや自習ソフトなどを使って復習し,学んだことが身についたかどうかを確認しておくことが重要である。
13
授業計画/Class 英語ニュースを使ったコーパス分析(2)

事前学習/Preparation 事前に授業で紹介する文献やウェブサイトを調べて疑問点を明確化しておくことが重要である。
事後学習/Reviewing 授業で扱った内容を自分でまとめたり、関連したウェブサイトや自習ソフトなどを使って復習し,学んだことが身についたかどうかを確認しておくことが重要である。
14
授業計画/Class 時事英語・ビジネス英語コーパスの分析
事前学習/Preparation 事前に授業で紹介する文献やウェブサイトを調べて疑問点を明確化しておくことが重要である。
事後学習/Reviewing 授業で扱った内容を自分でまとめたり、関連したウェブサイトや自習ソフトなどを使って復習し,学んだことが身についたかどうかを確認しておくことが重要である。
15
授業計画/Class 期末レポートの解説 および 今までの総まとめ

事前学習/Preparation 事前に授業で紹介する文献やウェブサイトを調べて疑問点を明確化しておくことが重要である。
事後学習/Reviewing 授業で扱った内容を自分でまとめたり、関連したウェブサイトや自習ソフトなどを使って復習し,学んだことが身についたかどうかを確認しておくことが重要である。
授業方法/Method of instruction
   【オンライン授業での実施】
本科目は全回オンライン授業(オンデマンド型)で行う。

すべての授業は,Zoomによるオンライン授業で行う。Web Courseなどを通して、事前に連絡する。教員からの一方的な講義ではなく,学習者一人一人が手元のコンピュータを操作し,インターネットにアクセスしながら,英語の電子データや分析ソフトを実際に使用して確認しながら理解が深められるように進める。

Zoomを使用する場合は、以下のサイトから、手元のコンピュータに、Zoomのアプリを事前にダウンロードしておくこと。

https://zoom.us/download

ダウンロードの詳細は、以下を参照。

https://zoom-support.nissho-ele.co.jp/hc/ja/articles/360022036391-%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AB%E6%96%B9%E6%B3%95-PC%E7%89%88-

Zoomミーティングに参加するには、授業開始前に以下のアドレスにアクセスし、以下のIDとパスワードを入力する
コーパス
https://zoom.us/j/92005051690?pwd=T0RBUGlYSVlic0lvSGRWM3RqYU85dz09

ミーティングID: 920 0505 1690
パスワード: 013911

 はじめに全般的な講義として,コーパスとは何か,どのような種類があり,どのコーパスを利用することで何がわかるかについて解説する。次に,コーパス使って分析するときのさまざまな観点を紹介すると同時に,分析に有用なソフトで,インターネットから無料で入手できるコンコーダンスなどのソフトの代表例を紹介し,その使い方について実習する。その後,英字新聞や英語ニュースのスクリプトなどを使って,時事英語のデータベースを作成する。この時事英語コーパスを対象に,分析ソフトを使いながら,さまざまな観点から分析する。このような作業を通して,履修者が自力でコーパス・データを収集し,分析ソフトを使いこなし,分析結果を解釈・考察できる力をつけるようにする。
 受講者の英語コミュニケーション力を高めるため,授業外(空き時間や家庭など)に行う約15分間の課題学習が求められる。授業とこの課題学習の両方を進めることによって,自然な速度で話される英語の聞き取りや日本人が苦手とする/r/と/l/の発音の識別などネイティブ・レベルの英語運用力が身につけられるようにする。
 
 


成績評価方法/Evaluation
1 100%  学期末レポート(30%),平常授業および授業外での実習課題の遂行と提出(50%),平常授業での議論や発表などへの参加度(20%)として,これらを総合的に評価する。
教科書/Textbooks
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1  国内外の重要で基本的な文献を,各回のテーマに応じて印刷・配布する

参考書/Reference books
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1 『改訂新版 英語コーパス言語学』斎藤・中村・赤野(編)(研究社)

『英語コーパスと言語教育』石川慎一郎(大修館書店)

『IT時代のマルチメディア英語授業入門―CD‐ROMからインターネットまで』山内 豊 (研究社)

Corpus Linguistics: Recent Developments in the Use of Computer Corpora in English Language Research.    Jan Aarts and Willem Meijs (Rodopi)




メッセージ/Message
受講者の英語コミュニケーション力を高めるため,授業外(空き時間や家庭など)に行う約15分間の課題学習が求められる。この課題を着実に遂行できる姿勢をもった受講者を歓迎する。
その他/Others
授業にはできるだけ毎回出席すること。ただし,教育実習やインターン実習などについては考慮する。

キーワード/Keywords
コーパスの基礎         新聞コーパス     映画コーパス     学習者コーパス     データ分析の基礎     ネイティブ語感     コーパスの英語教育・授業への応用