講義内容詳細:アメリカ文学演習Ⅰ(4)/アメリカ文学演習(4)

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年度/Academic Year 2021
授業科目名/Course Title (Japanese) アメリカ文学演習Ⅰ(4)/アメリカ文学演習(4)
英文科目名/Course Title (English) Seminar in American Literature Ⅰ (4)/Seminar in American Literature (4)
学期/Semester 前期/通年 単位/Credits 2/4
教員名/Instructor (Japanese) 西本 あづさ
英文氏名/Instructor (English) NISHIMOTO Azusa

講義概要/Course description
歴史が交差する身体を生きる──Nella LarsenとDanzy Sennaを読む

世界では、歴史/過去に根を持つ分断が今も尾を引き、さまざまなレベルで、他者への不寛容や痛ましい衝突へとつながる出来事が、跡を絶ちません。さらに、未曾有のパンデミック禍を経験した今、否応なく閉じた世界で、私たちは、他者とつながり他者を想像することがきわめて必要で、かつ難しいということを実感しています。多様性を抱えた世界で異なるものが共に生きること、あるいは、多様性を内に抱えた自己を生きること、とは一体どんなことなのでしょう──この授業では、そんな容易に答えの出ない問題を念頭におきつつ、複数の民族的/人種的バックグラウンドを持つ二人の作家Nella Larsen(1891-1964)とDanzy Senna(1970-)による「アイデンティティ」や「帰属」をめぐるナラティヴを精読していきます。

1920年代のニューヨークのハーレムを中心に展開されたアフリカ系アメリカ人最初の文化・芸術運動を、Harlem RenaissanceまたはNew Negro Renaissanceと呼んでいます。前期の[Ⅰ]では、その時期に短いながら創作活動をしたNella Larsenを中心に取り上げ、彼女の第一作Quicksand(1928)を精読します。奴隷制度や人種差別の歴史を持つ合衆国では長年にわたり異人種混交がタブー視されてきましたが、Larsenは19世紀末のシカゴで、カリブ海地域から移民してきたデンマーク系白人の母と黒人の父の間に生まれました。人種で分断された当時のアメリカ社会の規範から外れた出自と身体を持ち、既存の社会の中に帰属できる場所や文化を見出せなかったLarsenは、混血女性の複雑なアイデンティティとセクシュアリティを探求する自伝的要素の強い作品を残しました。彼女が描くヒロインたちのハイブリッドな存在の在り方や自由や幸福を求め移動する生き様には、21世紀を生きる私たちが抱える問題と驚くほど多くの共通点が見出されます。

授業は学生主体のグループ発表とディスカッションを中心に進めます。一年を通じて共通するテーマについての議論を重ねていきますので、特別な理由がない限り、ⅠとⅡを継続して受講してください。

 




達成目標/Course objectives
 アメリカ合衆国の歴史、文化とアフリカ系アメリカ文学についての知識と理解を深める
 アメリカ合衆国における人種とアイデンティティの問題について理解と考察を深める
 作家の個性ある文体を、歴史的、文化的、社会的背景を調査した上で、正確に深く読み解き分析する力をつける
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class イントロダクション
Harlem Renaissance と Nella Larsen①
初回から対面授業(通常型)で行います。
事前学習/Preparation テキストを購入し持参する
事後学習/Reviewing イントロダクションで配布された関連資料を読み直す
2
授業計画/Class Harlem Renaissance と Nella Larsen②
事前学習/Preparation 配布された資料の指定された部分を精読し疑問点やクラスのディスカッションで提起する問題点を明確にしておく
必要に応じて資料の背景について調査する。
事後学習/Reviewing 授業を踏まえて配布資料を再読する
3
授業計画/Class Nella Larsen, Quicksand (1928) テクストの読解とディスカッション①
事前学習/Preparation 全員が指定された部分のテクストを精読し疑問点や注目点を明確にしておく
グループ発表に当たった人は発表の準備をしレジュメを授業の前週の土曜日午前中までにCourse Powerで提出する。
発表に当たっていない人は、土曜日夕方までにアップされた発表グループのレジュメに目を通して、提示されている疑問点やディスカッション・ポイントについて自分の考えをまとめておく
事後学習/Reviewing 授業を踏まえてテクストを再読する
4
授業計画/Class Nella Larsen, Quicksand (1928) テクストの読解とディスカッション②
事前学習/Preparation 全員が指定された部分のテクストを精読し疑問点や注目点を明確にしておく
グループ発表に当たった人は発表の準備をしレジュメを授業の前週の土曜日午前中までにCourse Powerで提出する。
発表に当たっていない人は、土曜日夕方までにアップされた発表グループのレジュメに目を通して、提示されている疑問点やディスカッション・ポイントについて自分の考えをまとめておく
事後学習/Reviewing 授業を踏まえてテクストを再読する
5
授業計画/Class Nella Larsen, Quicksand (1928) テクストの読解とディスカッション③
事前学習/Preparation 全員が指定された部分のテクストを精読し疑問点や注目点を明確にしておく
グループ発表に当たった人は発表の準備をしレジュメを授業の前週の土曜日午前中までにCourse Powerで提出する。
発表に当たっていない人は、土曜日夕方までにアップされた発表グループのレジュメに目を通して、提示されている疑問点やディスカッション・ポイントについて自分の考えをまとめておく
事後学習/Reviewing 授業を踏まえてテクストを再読する
6
授業計画/Class Nella Larsen, Quicksand (1928) テクストの読解とディスカッション④
事前学習/Preparation 全員が指定された部分のテクストを精読し疑問点や注目点を明確にしておく
グループ発表に当たった人は発表の準備をしレジュメを授業の前週の土曜日午前中までにCourse Powerで提出する。
発表に当たっていない人は、土曜日夕方までにアップされた発表グループのレジュメに目を通して、提示されている疑問点やディスカッション・ポイントについて自分の考えをまとめておく
事後学習/Reviewing 授業を踏まえてテクストを再読する
7
授業計画/Class Nella Larsen, Quicksand (1928) テクストの読解とディスカッション⑤
事前学習/Preparation 全員が指定された部分のテクストを精読し疑問点や注目点を明確にしておく
グループ発表に当たった人は発表の準備をしレジュメを授業の前週の土曜日午前中までにCourse Powerで提出する。
発表に当たっていない人は、土曜日夕方までにアップされた発表グループのレジュメに目を通して、提示されている疑問点やディスカッション・ポイントについて自分の考えをまとめておく
事後学習/Reviewing 授業を踏まえてテクストを再読する
8
授業計画/Class Nella Larsen, Quicksand (1928) テクストの読解とディスカッション⑥
事前学習/Preparation 全員が指定された部分のテクストを精読し疑問点や注目点を明確にしておく
グループ発表に当たった人は発表の準備をしレジュメを授業の前週の土曜日午前中までにCourse Powerで提出する。
発表に当たっていない人は、土曜日夕方までにアップされた発表グループのレジュメに目を通して、提示されている疑問点やディスカッション・ポイントについて自分の考えをまとめておく
事後学習/Reviewing 授業を踏まえてテクストを再読する
9
授業計画/Class Nella Larsen, Quicksand (1928) テクストの読解とディスカッション⑦
事前学習/Preparation 全員が指定された部分のテクストを精読し疑問点や注目点を明確にしておく
グループ発表に当たった人は発表の準備をしレジュメを授業の前週の土曜日午前中までにCourse Powerで提出する。
発表に当たっていない人は、土曜日夕方までにアップされた発表グループのレジュメに目を通して、提示されている疑問点やディスカッション・ポイントについて自分の考えをまとめておく
事後学習/Reviewing 授業を踏まえてテクストを再読する
10
授業計画/Class Nella Larsen, Quicksand (1928) テクストの読解とディスカッション⑧
事前学習/Preparation 全員が指定された部分のテクストを精読し疑問点や注目点を明確にしておく
グループ発表に当たった人は発表の準備をしレジュメを授業の前週の土曜日午前中までにCourse Powerで提出する。
発表に当たっていない人は、土曜日夕方までにアップされた発表グループのレジュメに目を通して、提示されている疑問点やディスカッション・ポイントについて自分の考えをまとめておく
事後学習/Reviewing 授業を踏まえてテクストを再読する
11
授業計画/Class Nella Larsen, Quicksand (1928) テクストの読解とディスカッション⑨
事前学習/Preparation 全員が指定された部分のテクストを精読し疑問点や注目点を明確にしておく
グループ発表に当たった人は発表の準備をしレジュメを授業の前週の土曜日午前中までにCourse Powerで提出する。
発表に当たっていない人は、土曜日夕方までにアップされた発表グループのレジュメに目を通して、提示されている疑問点やディスカッション・ポイントについて自分の考えをまとめておく
事後学習/Reviewing 授業を踏まえてテクストを再読する
12
授業計画/Class Nella Larsen, Quicksand (1928) テクストの読解とディスカッション⑩
事前学習/Preparation 全員が指定された部分のテクストを精読し疑問点や注目点を明確にしておく
グループ発表に当たった人は発表の準備をしレジュメを授業の前週の土曜日午前中までにCourse Powerで提出する。
発表に当たっていない人は、土曜日夕方までにアップされた発表グループのレジュメに目を通して、提示されている疑問点やディスカッション・ポイントについて自分の考えをまとめておく
事後学習/Reviewing 授業を踏まえてテクストを再読する
13
授業計画/Class Nella Larsen, Quicksand (1928) テクストの読解とディスカッション⑪
事前学習/Preparation 全員が指定された部分のテクストを精読し疑問点や注目点を明確にしておく
グループ発表に当たった人は発表の準備をしレジュメを授業の前週の土曜日午前中までにCourse Powerで提出する。
発表に当たっていない人は、土曜日夕方までにアップされた発表グループのレジュメに目を通して、提示されている疑問点やディスカッション・ポイントについて自分の考えをまとめておく

事後学習/Reviewing 授業を踏まえてテクストを再読する
14
授業計画/Class Nella Larsen, Quicksand (1928) テクストの読解とディスカッション⑫
事前学習/Preparation 全員が指定された部分のテクストを精読し疑問点や注目点を明確にしておく
グループ発表に当たった人は発表の準備をしレジュメを授業の前週の土曜日午前中までにCourse Powerで提出する。
発表に当たっていない人は、土曜日夕方までにアップされた発表グループのレジュメに目を通して、提示されている疑問点やディスカッション・ポイントについて自分の考えをまとめておく
事後学習/Reviewing 授業を踏まえてテクストを再読する
15
授業計画/Class Nella Larsen, Quicksand (1928) テクストの読解とディスカッション⑬
前期のまとめ
事前学習/Preparation 全員が指定された部分のテクストを精読し疑問点や注目点を明確にしておく
グループ発表に当たった人は発表の準備をしレジュメを授業の前週の土曜日午前中までにCourse Powerで提出する。
発表に当たっていない人は、土曜日夕方までにアップされた発表グループのレジュメに目を通して、提示されている疑問点やディスカッション・ポイントについて自分の考えをまとめておく
前期の授業内容を振り返り、期末レポートの構想を練る
事後学習/Reviewing 期末レポートを執筆する
授業方法/Method of instruction
対面授業(通常型)で行います。
グループ発表とディスカッション中心の学生主体の授業を行います。
成績評価方法/Evaluation
1 平常点 In-class Points 50% クラスでのプレゼンテーションおよびディスカッションへの貢献度を総合的に評価する
2 レポート Report 50% 期末レポートで評価する
教科書/Textbooks
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN
1 Nella Larsen Quicksand(Penguin Twentieth-Century Classics) Penguin Classics 2002 0141181273
参考書/Reference books
 コメント
Comments
 
1 教室で適宜指示する
メッセージ/Message
学生主体の授業形態のため、やる気のある積極的な学生を求めます。