講義内容詳細:文学研究法Ⅱ

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年度/Academic Year 2021
授業科目名/Course Title (Japanese) 文学研究法Ⅱ
英文科目名/Course Title (English) Seminar in Methods for Studying Japanese Literature Ⅱ
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 小松 靖彦
英文氏名/Instructor (English) KOMATSU Yasuhiko

講義概要/Course description
ショート・エッセイ(小論文)で〈表現する〉
 日本文学科では、日本文学・日本語学を通じて学んだものを、論文という形で〈表現〉します。その出発点が「文学研究法」で、到達点が卒業論文です。
 この「文学研究法Ⅱ」では、論文によって〈表現する〉ことの基本を学びます。一人一人が〈表現者〉としての一歩を踏み出します。教材としては、〈人間の安全保障〉、戦争と文学、翻訳などに関する文学・資料を使い、新し見方を学び、視野を広げてもらいます。

*授業は基本的にオンラインで行います(対面授業にする回もあるが未定)。Zoomを利用します。グループによる意見交換会・批評会も行います。詳細は下の「授業方法」参照。
達成目標/Course objectives
1.論文の基本について学ぶ。
2.新しい見方を身に付ける。
3.ショート・エッセイ(小論文)をまとめる。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
文学研究法Ⅰの履修が必須。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class イントロダクション【オンライン授業(オンデマンド型)での実施】
事前学習/Preparation 自分が書きたいショート・エッセイ(小論文)について考えておく。
事後学習/Reviewing 教材を読み直し、学んだことを整理する。課題に回答する。
2
授業計画/Class 新しい見方を学ぼう(1):〈人間の安全保障〉と文学
事前学習/Preparation 〈人間の安全保障〉について情報を得ておく。
《参考》〈人間の安全保障〉=紛争・災害・環境破壊・難民・貧困・人権侵害などから人間の生活と共存を守ることであり、「国家の安全保障」とは対照的に、個々人の能力の開発をめざすこと。そのためには「世界の本質を、その多様性と豊かさを含めて認識する」、「自由と論理的な思考および友情の大切さを理解する」基礎教養が重要となる。(アマルティア・セン『人間の安全保障』集英社新書、2006)
事後学習/Reviewing 配布資料を読み直し、学んだことを整理する。課題に回答する。
3
授業計画/Class 新しい見方を学ぼう(2):戦争と文学
事前学習/Preparation 〈人間の安全保障〉と文学に関わる大きなテーマとして〈戦争と文学〉について考察する。関心のある作品・資料について情報を得ておく。
事後学習/Reviewing 教材を読み直し、学んだことを整理する。課題に回答する。
4
授業計画/Class 双方向的に日本文学を捉えてみよう(1):相互理解のための文学研究
事前学習/Preparation 文学研究による相互理解について、自分の考え深めておく。
事後学習/Reviewing 教材を読み直し、学んだことを整理する。
5
授業計画/Class 双方向的に日本文学を捉えてみよう(2):留学生と話そう【グループに分かれての談話会】
事前学習/Preparation 文学・言語について留学生と話したいことをまとめておく。
事後学習/Reviewing 留学生から学んだことをまとめる。
6
授業計画/Class 日本文学を翻訳してみよう(1):日本文学の翻訳について
事前学習/Preparation 日本文学の翻訳について基本的情報を得ておく。
事後学習/Reviewing 教材を読み直し、学んだことを整理する。課題に回答する。
7
授業計画/Class 日本文学を翻訳してみよう(2):翻訳の試み【グループに分かれての批評会】
事前学習/Preparation ①自分のグループに割り当てられた作品の翻訳を作ってくる。②自分の関心ある日本詩歌を翻訳して紹介できるようにする。
事後学習/Reviewing 他の受講者の翻訳や意見から学んだことをまとめる。
8
授業計画/Class ショート・エッセイ(小論文)の作成に向けて(折り返し)
事前学習/Preparation ショート・エッセイ(小論文)作成のプランを考える。
事後学習/Reviewing 教材を読み直し、学んだことを整理する。
9
授業計画/Class ショート・エッセイ(小論文)のテーマの立て方、アイディアの育て方を学ぼう
事前学習/Preparation ショート・エッセイ(小論文)のテーマを具体的に考えておく。
事後学習/Reviewing 教材を読み直し、学んだことを整理する。課題に回答する。
10
授業計画/Class ショート・エッセイ(小論文)のフォーマットを知ろう
事前学習/Preparation 論文のフォーマットについての情報を集めておく。
事後学習/Reviewing 教材を読み直し、学んだことを整理する。課題に回答する。
11
授業計画/Class ショート・エッセイ(小論文)のプランを検討しよう【グループに分かれての意見交換会】
事前学習/Preparation 同じグループの受講者に示すショート・エッセイ(小論文)のプランをまとめる。
事後学習/Reviewing 他の受講者の意見を参考に、プランをさらに練り上げる。
12
授業計画/Class 注釈書を利用しよう
事前学習/Preparation ショート・エッセイ(小論文)で論じたい文学作品・言語資料の注釈書についての情報を集めておく。
事後学習/Reviewing 教材を読み直し、学んだことをまとめる。課題に回答する。
13
授業計画/Class 先行研究の引用の仕方を身に付けよう
事前学習/Preparation 先行研究の引用の仕方について情報を集めておく。
事後学習/Reviewing 教材を読み直し、学んだことを整理する。課題に回答する。
14
授業計画/Class これからの飛躍のために(まとめ)
事前学習/Preparation 1年間の授業を振り返り、自分の目標が達成できたか確認する。
事後学習/Reviewing 2年生の目標定める。
15
授業計画/Class ショート・エッセイ(小論文)の批評会【グループに分かれての批評会】
事前学習/Preparation ショート・エッセイ(小論文)を完成する。
事後学習/Reviewing 他の受講者からの意見をまとめる。
授業方法/Method of instruction
 基本的にオンラインの「リアルタイム型(Zoom利用)」で行います(授業前にCoursePowerに資料教材を提示。授業は録画し、授業後にそのURLをCoursePowerに提示)。Zoom終了後、受講者はCoursePowerで出席の登録をし、また、課題に回答します。
 グループによる談話会・討論会(オンライン)を4回(第5回・第7回・第11回・第15回)予定しています。(1)第5回・第7回と(2)第11回・第15回でグループ替えをします。
 なお、グループでの意見交換が苦手な場合には担当教員に相談してください。

*課題回答の一部と、質問への回答をまとめて次の回の前に、CoursePowerに提示します(課題の回答者と質問者の氏名は省略します)。
*対面授業にする回もありますが、未定です。
成績評価方法/Evaluation
1 平常点 In-class Points 30%
2 レポート Report 30% 毎回の授業の課題回答の提出。
3 試験 Exam 40% 期末レポート(ショート・エッセイ)。自分の〈表現〉となっているかを評価基準とします。
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
 
1 アマルティア・セン 人間の安全保障(集英社新書) 集英社 2006 9784087203288 880
メッセージ/Message
 授業は、教材(PDF)をプリントアウトして書き込んでゆくか、または授業用ノートを作って学んでください。その他に、自分自身の研究のための小型ノートも準備してください。この小型ノートが自分の研究の基本を作ってくれます。
キーワード/Keywords
日本文学