講義内容詳細:東洋史特講(5)

戻る
年度/Academic Year 2021
授業科目名/Course Title (Japanese) 東洋史特講(5)
英文科目名/Course Title (English) Lecture on Oriental History (5)
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 林 美希
英文氏名/Instructor (English) HAYASHI Miki

講義概要/Course description
 7世紀~9世紀の中国の歴史について、各回に設定されたテーマに沿って学ぶ。それによって、中国王朝とユーラシア大陸の歴史との関わりを理解し、当該地域の歴史の特色について考える。本講義では、とりわけ中国隋唐時代を専門的に扱う。隋唐という時代は、秦漢によっていったんは形作られた「中国」が、五胡十六国時代という大きな民族移動の波のなかで作り直され、再構築されてできあがったその完成形であり、同時に、後代の宋元以降へと続いていく歴史の大きな転換点でもある。受講生には、この時代の骨格をつかみ、現代中国へとつながる歴史の源流への理解を深めてほしい。
達成目標/Course objectives
①中国隋唐時代を中心とした7~9世紀のアジアの歴史の全体構造をつかむ。
②「中国」という概念が可変的であり、それがユーラシア大陸の歴史と連動していることを理解する。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
①前近代の中国の歴史(殷周~隋唐)について、基礎的な知識を有すること。
②漢文による史料読解を行う能力があること(あるいはその心構えを有すること)。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class オリエンテーション:この授業ではどのような内容・史料を扱うかを紹介するので、自分に適した難易度かどうかを判断し、次週以降の履修を決定すること。【初回のみオンライン授業(オンデマンド型)での実施】
事前学習/Preparation 各自、本講義を受講するにあたっての動機を明確にしておく。
事後学習/Reviewing 教場で紹介された参考文献を読み、次週以降の講義テーマについて理解を深める。
2
授業計画/Class ユーラシア大陸と人類史の法則:アジアの気候と風土
事前学習/Preparation 高校世界史の図版等で前近代のユーラシア大陸の歴史の流れを確認し、重要な用語について把握する。
事後学習/Reviewing 教場で紹介された参考文献を読み、講義に対する理解を深める。
3
授業計画/Class 隋唐王朝の淵源:六鎮の乱と北魏の動揺
事前学習/Preparation 高校世界史の用語集や中国史の概説書等で該当の時代を一読し、歴史の流れと重要な用語について把握する。
事後学習/Reviewing 教場で紹介された参考文献を読み、講義に対する理解を深める。
4
授業計画/Class 再びの中国統一:隋文帝の功績
事前学習/Preparation 高校世界史の用語集や中国史の概説書等で該当の時代を一読し、歴史の流れと重要な用語について把握する。
事後学習/Reviewing 教場で紹介された参考文献を読み、講義に対する理解を深める。
5
授業計画/Class 名君と暗君の境界線:隋煬帝と唐太宗
事前学習/Preparation 高校世界史の用語集や中国史の概説書等で該当の時代を一読し、二人の皇帝の軌跡と人物像について把握する。
事後学習/Reviewing 教場で紹介された参考文献を読み、講義に対する理解を深める。
6
授業計画/Class 律令国家:官制と法体系の完成
事前学習/Preparation 高校世界史の用語集や中国史の概説書等で該当箇所を一読し、重要な用語について把握する。
事後学習/Reviewing 教場で紹介された参考文献を読み、講義に対する理解を深める。
7
授業計画/Class 軍事と兵制:府兵制から藩鎮まで
事前学習/Preparation 高校世界史の用語集や中国史の概説書等で該当箇所を一読し、重要な用語について把握する。
事後学習/Reviewing 教場で紹介された参考文献を読み、講義に対する理解を深める。
8
授業計画/Class 国際関係:玄奘の見たシルクロード世界
事前学習/Preparation 高校世界史の図版等で「三つのシルクロード」を確認し、中央アジアの地理について把握する。
事後学習/Reviewing 教場で紹介された参考文献を読み、講義に対する理解を深める。
9
授業計画/Class 日中交流:遣唐使の航跡
事前学習/Preparation 高校世界史の用語集や中国史の概説書等で該当箇所を一読し、歴史の流れと重要な用語について把握する。
事後学習/Reviewing 教場で紹介された参考文献を読み、講義に対する理解を深める。
10
授業計画/Class 新出史料:墓誌とその史料的性格
事前学習/Preparation 中国史の概説書等で該当箇所を一読し、重要な用語について把握する。
事後学習/Reviewing 教場で紹介された参考文献を読み、講義に対する理解を深める。
11
授業計画/Class 世界都市:都城長安での暮らし
事前学習/Preparation 高校世界史の図版や中国史の概説書等で該当箇所を一読し、重要な用語について把握する。
事後学習/Reviewing 教場で紹介された参考文献を読み、講義に対する理解を深める。
12
授業計画/Class 税制と経済:賦役制と両税制、そして塩
事前学習/Preparation 高校世界史の用語集や中国史の概説書等で用語について確認し、歴史の流れを把握する。
事後学習/Reviewing 教場で紹介された参考文献を読み、講義に対する理解を深める。
13
授業計画/Class 安史の乱:中国史におけるターニングポイント
事前学習/Preparation 中国史の概説書等で該当の時代を一読し、歴史の流れと重要な用語について把握する。
事後学習/Reviewing 教場で紹介された参考文献を読み、講義に対する理解を深める。
14
授業計画/Class 歴史区分:マルクスと東洋史の時代区分論争
事前学習/Preparation 高校世界史ではどのような時代区分が用いられていたか、確認しておく。
事後学習/Reviewing 教場で紹介された参考文献を読み、講義に対する理解を深める。
15
授業計画/Class まとめ:理解度の確認
事前学習/Preparation これまで教場で配られた資料を再読し、自分なりにまとめる。
事後学習/Reviewing 教場で紹介された参考文献を読み、講義に対する理解を深める。
授業方法/Method of instruction
本授業は、講義形式で行います。【初回を除き、対面授業(通常型)での実施です】
成績評価方法/Evaluation
1 試験 Exam 50% 最終回に論述式の試験を行い、授業内容への理解度を問う。
2 平常点 In-class Points 50% 毎回の小課題(リアクションペーパーなど)と主体的な授業参加を重視する。
教科書/Textbooks
 コメント
Comments
1 特に指定しません。教場で講義資料を配布します。
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
 
1 渡辺信一郎著 中華の成立 岩波書店 2019.11 9784004318040 840円+税 蔵書情報 / Library information
2 丸橋充拓著 江南の発展 岩波書店 2020.1 9784004318057 820円+税 蔵書情報 / Library information
3 氣賀澤保規 [著] 絢爛たる世界帝国 講談社 2020.12 9784065219072 1350円+税 蔵書情報 / Library information
メッセージ/Message
 中国史がそこそこ分かっているひとを対象とした、「やさしく学ぶ唐の歴史」2021年ver.です。研究の最前線など専門的なこともお話ししたいと思っていますので、基本事項はあらかじめ頭に入っている必要があります。とはいえ、あなたがもし、どんなことでも面白がって学んでみよう(そして泥だらけになっても平気)というタイプなら、履修開始時点で知識が不足していてもまったく問題はありません。好奇心にあふれた方を歓迎します。
キーワード/Keywords
東洋史     中国史