講義内容詳細:博物館情報・メディア論

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年度/Academic Year 2021
授業科目名/Course Title (Japanese) 博物館情報・メディア論
英文科目名/Course Title (English) Theory for Museum as Information and Media system
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 河原 啓子
英文氏名/Instructor (English) KAWAHARA Keiko

講義概要/Course description
 本講義は、メディアそのものについての理解を深め、ミュージアムがどのようなメディアなのかを考える。そして、ミュージアムにおける映像、インターネットなどのメディアの活用法について吟味する。さまざまなミュージアムの事例を提示し、ミュージアムとマス・メディアとの関連についても学ぶ。展示企画について学習し、アクティブラーニングを行い、実践力も養成する。展示品などのコンテンツにも目を向け、さらに、課題と展望についても解説する。
達成目標/Course objectives
 ミュージアムにおける情報の意義、活用方法、情報発信方法などについて理解する。ミュージアムをメディアとして認識し、情報の授受に関する知識を増大させる。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class  ガイダンス【オンライン(オンデマンド型)】
 メディアとしてのミュージアム
 国際博物館会議(ICOM)の博物館概念の変遷を参照しながら
事前学習/Preparation  メディアとは何かを確認する。
事後学習/Reviewing  ICOMの博物館概念を確認する。
2
授業計画/Class  日本におけるメディアとしてのミュージアム
 見世物、御開帳などを考慮しながら
事前学習/Preparation  日本のミュージアムについて確認する。 
事後学習/Reviewing  日本のミュージアムの系譜についての理解を深める。
3
授業計画/Class  マス・メディア社会のミュージアム
 情報伝達システムと複製技術の連動 ミュージアム・グッズも検討
事前学習/Preparation  マス・メディアとはどのようなものかを確認する。
事後学習/Reviewing  マス・メディア社会の中でのミュージアムの位置づけについての理解を深める。
4
授業計画/Class  展示は何を伝えるか①
 欧米のミュージアム
事前学習/Preparation  欧米のミュージアムを確認する。
事後学習/Reviewing  欧米のミュージアムの特徴を認識する。
5
授業計画/Class  展示は何を伝えるか②
 日本のミュージアム
事前学習/Preparation  2回目の授業をふり返る。
事後学習/Reviewing  日本のミュージアムの特徴について理解を深める。
6
授業計画/Class  コミュニケーション・メディアとしてのミュージアム
 展示プランニングの実践を交えて
事前学習/Preparation  有効な情報伝達のための展示プランニングとは何か考える。
事後学習/Reviewing  プランニング実習をふり返り、効果的な展示プランニングを再考する。
7
授業計画/Class  ミュージアムにおける情報化①
 機関紙 カタログ
事前学習/Preparation  ミュージアムの機関紙やカタログを見てみる。
事後学習/Reviewing  ミュージアムの機関紙やカタログの有効な情報伝達とはどのようなものか考える。
8
授業計画/Class  ミュージアムにおける情報化②
 映像 インターネット
事前学習/Preparation  いくつかのミュージアムのホームページを比較してみる。
事後学習/Reviewing  ミュージアムにおける映像やインターネットによる情報提供の可能性について考える。
9
授業計画/Class  ミュージアムにおける情報化③
 デジタルアーカイブズ 資料のドキュメンテーション
事前学習/Preparation  ミュージアムの資料のドキュメンテーションの方法にはどのようなものがあるか調べてみる。
事後学習/Reviewing  ミュージアムにおけるアーカイブズの展望について考える。
10
授業計画/Class  メディアとしてのミュージアムの可能性と限界
 アミューズメントとしての側面 水族館も参照
事前学習/Preparation  ミュージアムは何をどのように伝えるメディアなのか、再考する。
事後学習/Reviewing  アミューズメントとしてのミュージアムの展望について考える。
11
授業計画/Class  コンテンツの形成①
 コンテンツ・ビジネスの可能性
事前学習/Preparation  コンテンツとは何か確認する。
事後学習/Reviewing  ミュージアムにおけるコンテンツの扱いについて理解を深める。
12
授業計画/Class  コンテンツの形成②
 コレクションの意義と活用
事前学習/Preparation  ミュージアムのコレクションにはどのようなものがあるか調べてみる。
事後学習/Reviewing  意義のあるミュージアムのコレクションとはどのようなものか考える。
13
授業計画/Class  メディア・イベント①
 マス・メディアが主催する展覧会の系譜
事前学習/Preparation  展覧会は、どのようにつくられているか調べてみる。
事後学習/Reviewing  メディア・イベントの展覧会の理解を深める。
14
授業計画/Class  メディア・イベント②
 メディア・イベントの意義
事前学習/Preparation  13回目の授業を復習する。
事後学習/Reviewing  メディア・イベントの展覧会の展望について考える。
15
授業計画/Class  まとめ
事前学習/Preparation  これまでの学習を見直す。
事後学習/Reviewing  理解をさらに深める。
授業方法/Method of instruction
 対面授業。講義形式。適宜受講生の意見交換も交えて進める。
成績評価方法/Evaluation
1 100%  レポートなどの課題(60%)と、授業参加度、受講態度、コメントペーパーなどの平常点(40%)の総合評価。
教科書/Textbooks
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1  教科書は使用しない。必要に応じて、プリントを配布する。
参考書/Reference books
 著者名
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タイトル
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出版社
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出版年
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価格
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1 金子伸二、杉浦幸子編 『ミュゼオロジーの展開 経営論・資料論』 武蔵野美術大学出版局 2016年 2600円 他に必要に応じて、授業で紹介する。
2 東京国立博物館編 『東京国立博物館 目で見る120年』 東京美術 1992年 ほかに必要に応じて授業で紹介する。
3 河原啓子 『芸術受容の近代的パラダイム 日本における見る欲望と価値観の形成』 美術年鑑社 2001年 3500円 ほかに必要に応じて授業で紹介する。
4 河原啓子 『「空想美術館」を超えて』 美術年鑑社 2011年 3200円 ほかに必要に応じて授業で紹介する。
メッセージ/Message
 資格取得に不可欠な基礎知識を獲得するために、さまざまなミュージアムを利用して考察してほしい。
その他/Others
ジャーナリストとしてミュージアムや関係者に取材を行っている。現場の情報などを必要に応じてとりあげながら授業を行う。
キーワード/Keywords
メディア         情報     マス・コミュニケーション