講義内容詳細:比較芸術学特講Ⅰ(3)

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年度/Academic Year 2021
授業科目名/Course Title (Japanese) 比較芸術学特講Ⅰ(3)
英文科目名/Course Title (English) Lecture on Comparative Arts Ⅰ(3)
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 矢野 陽子
英文氏名/Instructor (English) YANO Yoko

講義概要/Course description
西洋美術史学の方法と歴史
美術作品を歴史的観点から研究する美術史学は、比較的若い学問ですが、美術に関する言説はすでに古代やルネサンスの文献のなかに見出すことができます。この講義は、まず美術に関する言説を時代を追ってたどります。19世紀末以降、美術史学はより厳密な学問として確立し、現代の美術史学の基盤となるさまざまな研究方法が生みだされていきました。そのなかから視覚形式の比較による様式論と図像学・図像解釈学を取り上げます。さらに新たな方法が次々と試みられてきた近年の動向からいくつかを選んで紹介します。いずれも具体的な作品の考察を通して講義を進めます。
達成目標/Course objectives
今日、多くの場合、美術館のなかで目にする美術作品ですが、元来は制作者が特定の場所と時間において、誰かのために何らかの目的をもって作り出したものです。美術作品がどのような意味や機能を持ち、またどのように受容されていったかなどを明らかにするために、これまで多くの方法が案出されてきました。この講義では、美術作品へのアプローチにはさまざまな方法があることを知り、作品をより深く理解するためにはどのようなアプローチが有効かを自分で考えることができるようになることを目指します。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
特にありません。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class ガイダンス【オンライン授業(オンデマンド型)での実施】
事前学習/Preparation シラバスを読み、講義概要を理解しておく。配信されたプリントを読んでおく。
事後学習/Reviewing 授業内容を復習する。
2
授業計画/Class 美術史学とは何か
事前学習/Preparation 前回の授業を復習しておく。
事後学習/Reviewing 授業内容の復習し、理解を深める。
3
授業計画/Class 古代における美術の記述
事前学習/Preparation プリニウスの著作を調べる。
事後学習/Reviewing 授業内容を復習し、理解を深める。
4
授業計画/Class ルネサンスにおける美術に関する著作
事前学習/Preparation ヴァザーリはどのような人物か調べる。
事後学習/Reviewing 授業内容を復習し、理解を深める。
5
授業計画/Class 美術作品の歴史: ヴィンケルマンの仕事
事前学習/Preparation 古代都市ポンペイとヘルクラネウムの位置を確認する。
事後学習/Reviewing 授業内容を復習し、理解を深める。
6
授業計画/Class 様式論:ヴェルフリンの方法論
事前学習/Preparation ヴェルフリンの著作を図書館検索で調べる。
事後学習/Reviewing 授業内容を復習し、理解を深める。
7
授業計画/Class 図像学と図像解釈学 
事前学習/Preparation エミール・マールという学者は何を研究した人物か調べる。
事後学習/Reviewing 授業内容を復習し、理解を深める。
8
授業計画/Class 図像解釈学 : パノフスキーの研究
事前学習/Preparation 「アトリビュート」という言葉について美術史においてどのような意味をもつかを調べる。
事後学習/Reviewing 前回の授業と合わせて内容を復習し、理解を深める。
9
授業計画/Class 図像解釈学 : その有効性について
事前学習/Preparation 17世紀オランダの風俗画の図版を見る。
事後学習/Reviewing 授業内容を復習し、理解を深める。
10
授業計画/Class ことばとイメージ
事前学習/Preparation 詩と絵画の類似点と相違点を考える。
事後学習/Reviewing 授業内容を復習し、理解を深める。
11
授業計画/Class フェミニズムの視点:女性美術家の見直し
事前学習/Preparation 知っている女性美術家を挙げる。
事後学習/Reviewing 授業内容を復習し、理解を深める。
12
授業計画/Class フェミニズムの視点:女性の表象
事前学習/Preparation 美術において女性がどのように表現されてきたか、具体例を挙げて考える。
事後学習/Reviewing 前回の授業と合わせて内容を復習し、理解を深める。
13
授業計画/Class 社会史的研究 : 美術に関する制度
事前学習/Preparation アカデミックということばの意味を調べる。
事後学習/Reviewing 授業内容を復習し、理解を深める。
14
授業計画/Class 社会史的研究:収集家、展覧会、美術館
事前学習/Preparation 美術館の展示にはどのような種類があるか考える。
事後学習/Reviewing 授業内容を復習し、理解を深める。
15
授業計画/Class これまでの授業のまとめ
事前学習/Preparation これまでの配布資料を見直す。
事後学習/Reviewing 授業で学んだ内容と自分の考えを整理する。
授業方法/Method of instruction
【対面授業(通常型)での実施】毎回プリントを配布し、パワーポイントを使用して講義を進めます。講義中にリアクションペイパーに質問や意見などを書いてもらい随時フォローします。
成績評価方法/Evaluation
1 平常点 In-class Points 50% リアクションペーパーや授業時に出す課題の提出状況とその内容。
2 レポート Report 50% 担当者に提出するレポートです。
教科書/Textbooks
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1 教科書は使用せず資料をその都度配布します。
キーワード/Keywords
西洋美術史     方法論