講義内容詳細:企業法務

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年度/Academic Year 2021
授業科目名/Course Title (Japanese) 企業法務
英文科目名/Course Title (English) Business Law and Practice
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 浜辺 陽一郎
英文氏名/Instructor (English) HAMABE Youichirou

講義概要/Course description
「経営力アップのための企業法務入門」(浜辺陽一郎著・東洋経済新報社2014年刊)をテキストとして、企業法務とはどいうもので、どんな仕事をしているのかを学びながら、ビジネス法に関する幅広いテーマを講義する。あわせて、「図解 コンプライアンス経営(第4版)」を使って、企業法務で特に重要なコンプライアンスプログラムについて解説を加える。企業社会や経済活動がグローバル化していることを踏まえて、国際的な色彩を持った法律実務にも言及しながら、日本のビジネス社会における契約交渉から契約締結に至るまでの実際のプロセスや、会社法をはじめとする組織法の基本的なテーマについても取り上げ、法務に対するニーズがどこにあるかについても言及する。授業の進行にあたっては、積極的にテキストを読んできてもらい、企業法務に関して幅広く解説するとともに、現実がどのようになっているかを概観します。オンデマンド型で行うので、適宜、都合のよい時間に視聴すればよいが、手許に指定教科書を準備して聴講することが必要となりますので、早めに入手してください。
達成目標/Course objectives
ビジネス法とは何かを幅広く紹介し、将来、企業社会において働く学生にとって不可欠の基本的な法的諸問題について、講義形式で学習することにより、これからの法律学習に興味・関心が持てるように、最近の事例なども取り上げながら、ビジネス法の全体的な基本的知識の習得を目指す。この授業を通して、将来に向けて、どのように法律学を学習していけばよいかのヒント、及び、将来の進路を考える素材となる基礎知識を得ることができるようにしていきたい。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
入学年度によって履修条件が異なりますので、自身の入学した年度の授業要覧を確認してください。なお、ビジネス法入門、及び商法A(会社法)を履修済みであることが望ましい。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 企業法務の意義と重要性について講義する。法学全体の中での企業法の位置づけを概観しながら、今後の授業についてのオリエンテーションを行う。なお、「経営力アップのための企業法務入門」(浜辺陽一郎著・東洋経済新報社2014年刊)は、コースパワー記載の通りとして、テキストとはしないことにしますので、その辺りは授業で説明します。
事前学習/Preparation 「図解コンプライアンス経営 第4版」を読む。
事後学習/Reviewing 講義で学習した範囲のテキストを読みなおし、理解していることを確認のうえ、経済ニュースなどにおける事例を観察・検討する。
2
授業計画/Class 第1回に引き続き、「図解 コンプライアンス経営(第4版)」第2章を学習しながら、企業というのはどういう形で運営されているのかをふまえつつ、法務部門の役割について学習する。
事前学習/Preparation 図解コンプライアンス経営第4版の第2章を読む。
事後学習/Reviewing 上記を復習して読む。
3
授業計画/Class 企業法務、法律に関わる仕事をすることの意味、その役割分担などに関する諸問題について学習する。
事前学習/Preparation 指定テキストを読む。
事後学習/Reviewing 講義で学習した範囲のテキストを読みなおし、理解していることを確認のうえ、経済ニュースなどにおける事例を観察・検討する。
4
授業計画/Class 指定テキストの第2章を学習し、法律家や法務部員のキャリア形成に関する諸問題について学習する。
事前学習/Preparation 指定テキストを読む。
事後学習/Reviewing 講義で学習した範囲のテキストを読みなおし、理解していることを確認のうえ、経済ニュースなどにおける事例を観察・検討する。
5
授業計画/Class 指定テキストの第3章を学習し、契約や契約書の管理、契約交渉などを中心に予防法務に関する諸問題について学習する。なお、これ以降の授業では、図解 コンプライアンス経営(第4版)」第5章にも言及する。
事前学習/Preparation 指定テキストを読む。
事後学習/Reviewing 講義で学習した範囲のテキストを読みなおし、理解していることを確認のうえ、経済ニュースなどにおける事例を観察・検討する。
6
授業計画/Class 指定テキストの第3章を学習し、労働法関連のコンプライアンス上の諸問題について学習する。
事前学習/Preparation 指定テキストを読む。
事後学習/Reviewing 講義で学習した範囲のテキストを読みなおし、理解していることを確認のうえ、経済ニュースなどにおける事例を観察・検討する。
7
授業計画/Class 指定テキストの第3章を学習し、消費者契約法、消費者問題、消費者保護法関連のコンプライアンス上の諸問題について学習する。
事前学習/Preparation 指定テキストを読む。
事後学習/Reviewing 講義で学習した範囲のテキストを読みなおし、理解していることを確認のうえ、経済ニュースなどにおける事例を観察・検討する。
8
授業計画/Class 指定テキストの第3章を学習し、知的財産権、営業秘密、情報管理、個人情報保護法など、情報関連の法律に関する諸問題について学習する。
事前学習/Preparation 指定テキストを読む。
事後学習/Reviewing 講義で学習した範囲のテキストを読みなおし、理解していることを確認のうえ、経済ニュースなどにおける事例を観察・検討する。
9
授業計画/Class 指定テキストの第4章と「図解 コンプライアンス経営(第4版)」を学習し、弁護士と企業の関係に関する諸問題について学習する。
事前学習/Preparation 指定テキストを読む。
事後学習/Reviewing 講義で学習した範囲のテキストを読みなおし、理解していることを確認のうえ、経済ニュースなどにおける事例を観察・検討する。
10
授業計画/Class 指定テキストの第4章を学習し、企業の紛争法務、訴訟法務に関する諸問題について学習する。
事前学習/Preparation 指定テキストを読む。
事後学習/Reviewing 講義で学習した範囲のテキストを読みなおし、理解していることを確認のうえ、経済ニュースなどにおける事例を観察・検討する。
11
授業計画/Class 指定テキストの第5章を学習し、国際的な視野の重要性からグローバル法務に関する諸問題について学習する。
事前学習/Preparation 指定テキストを読む。
事後学習/Reviewing 講義で学習した範囲のテキストを読みなおし、理解していることを確認のうえ、経済ニュースなどにおける事例を観察・検討する。
12
授業計画/Class 指定テキストの第5章と「図解 コンプライアンス経営(第4版)」を学習し、国際取引法やグローバル法務における諸問題について学習する。
事前学習/Preparation 指定テキストと「図解 コンプライアンス経営(第4版)」を読む。
事後学習/Reviewing 講義で学習した範囲のテキストを読みなおし、理解していることを確認のうえ、経済ニュースなどにおける事例を観察・検討する。
13
授業計画/Class 指定テキストの第6章及び「図解 コンプライアンス経営(第4版)」を使いながら、内部統制、コンプライアンスに関する諸問題について学習する。
事前学習/Preparation 指定テキストを読む。
事後学習/Reviewing 講義で学習した範囲のテキストを読みなおし、理解していることを確認のうえ、経済ニュースなどにおける事例を観察・検討する。
14
授業計画/Class 指定テキストの第6章及び「図解 コンプライアンス経営(第4版)」を使いながら、CSRその他のコンプライアンスに関する諸問題について学習する。
事前学習/Preparation 指定テキストを読む。
事後学習/Reviewing 講義で学習した範囲のテキストを読みなおし、理解していることを確認のうえ、経済ニュースなどにおける事例を観察・検討する。
15
授業計画/Class 「図解 コンプライアンス経営(第4版)」を使いながら、コンプライアンスに関するまとめの講義をおこなう。
事前学習/Preparation テキスト全体を読む。
事後学習/Reviewing 講義で学習した範囲のテキストを読みなおし、理解していることを確認のうえ、経済ニュースなどにおける事例を観察・検討する。
授業方法/Method of instruction
基本的には講義方式で行う。原則として、すべてオンデマンド型のオンライン授業で行う。
成績評価方法/Evaluation
1 試験 Exam 50% 中間と期末をめどに、2回の小テストをレポートの枠を使って行う。
2 平常点 In-class Points 50% 授業動画の参照率と、掲示板における参照率をベースに授業への取り組み状況を元に点数を計算する。
教科書/Textbooks
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
価格
Price
コメント
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1 浜辺陽一郎 「経営カアップのための企業法務入門」 東洋経済新報社 2014年 本体2800円
2 浜辺陽一郎 図解 コンプライアンス経営(第4版) 東洋経済新報社 2016年 本体1800円 各回の授業で関連する事項に適宜、言及する形で引用する。
参考書/Reference books
 コメント
Comments
 
1 浜辺陽一郎著「弁護士が多いと何がよいのか」(東洋経済新報社)、同著「現代国際ビジネス法」(日本加除出版)、同著「コンプライアンスの考え方」(中公新書)など。
メッセージ/Message
企業法務の実務に関する基本的な考え方のいったんを理解してもらえるように、具体的な事例をなるべく多く、幅広くフォローしながら、企業法務全体の問題に対して興味関心を持てるようなお話をしたいと思います。
その他/Others
企業法務における課題を幅広く学習してもらい、リーガルマインドの涵養をめざします。なお、弁護士志望者(社内弁護士を含む)のみならず、他の資格志望者、またはそうした資格志望でない企業法務志望者、さらには法務部門を使いこなさなければならない経営者、経営幹部志望の方々にも、企業法務とは何をする仕事であるかを考える参考となる内容とする予定です。
キーワード/Keywords
企業法務         グローバル化     組織法