講義内容詳細:刑事政策B

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年度/Academic Year 2021
授業科目名/Course Title (Japanese) 刑事政策B
英文科目名/Course Title (English) Criminology B
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 葛野 尋之
英文氏名/Instructor (English) KUZUNO Hiroyuki

講義概要/Course description
 刑事政策においては、実体法、手続法、犯罪予防、犯罪者処遇などを包括する刑事司法について解説します。犯罪原因についての言及は限られたものとなります。
 解説にあたっては、人権と歴史の視点をもつように努め、また、制度の運用にも注目します。
 刑事政策Bにおいては、刑事司法過程論、処遇論を取り扱います。
達成目標/Course objectives
 到達すべき目標は、(Ⅰ)刑事制度の全体像を把握すること、(2)刑事制度の各場面、各領域において生じる問題について、基本的事項を正しく理解すること、(3)それらを踏まえて、刑事制度をめぐる基本的争点および課題について考察し、自己の見解を構築すること、です。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
刑法A・Bについては、履修済みであるか、履修中であることが望ましいでしょう。
前期開講の刑事政策Aについては、是非とも履修していただきたい。
刑事訴訟法A・Bについても、刑事司法全体についての理解を深めるため、履修することが望ましいでしょう。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 警察の組織と責務
第1回授業は、オンライン(オンデマンド型)により実施します。
事前学習/Preparation 教科書の該当部分(149〜154頁)を読み、疑問点を明らかにして授業に臨んでください。
事後学習/Reviewing 教科書、授業スライドを用いて復習してください。
2
授業計画/Class 捜査活動上の問題
事前学習/Preparation 教科書の該当部分(154〜164頁)を読み、疑問点を明らかにして授業に臨んでください。
事後学習/Reviewing 教科書、授業スライドを用いて復習してください。
3
授業計画/Class 誤判原因としての虚偽自白と被疑者取調べ改革
事前学習/Preparation Course Powerにアップした授業教材を読んだうえで、授業に臨んでください。
事後学習/Reviewing CoursePowerを通じて、課題を提出してください。
4
授業計画/Class 検察官の訴追裁量権
事前学習/Preparation 教科書の該当部分(167〜176頁)を読み、疑問点を明らかにして授業に臨んでください。
事後学習/Reviewing 教科書、授業スライドを用いて復習してください。
5
授業計画/Class 裁判所
事前学習/Preparation 教科書の該当部分(176〜183頁)を読み、疑問点を明らかにして授業に臨んでください。
事後学習/Reviewing 教科書、授業スライドを用いて復習してください。
6
授業計画/Class 刑の量定と執行猶予
事前学習/Preparation 教科書の該当部分(187〜198頁)を読み、疑問点を明らかにして授業に臨んでください。
事後学習/Reviewing 教科書、授業スライドを用いて復習してください。
7
授業計画/Class 犯罪被害者の保護と支援
事前学習/Preparation 教科書の該当部分(48〜61頁)を読み、疑問点を明らかにして授業に臨んでください。
事後学習/Reviewing 教科書、授業スライドを用いて復習してください。
8
授業計画/Class 修復的司法
事前学習/Preparation 教科書の該当部分(61〜63頁)を読み、疑問点を明らかにして授業に臨んでください。
事後学習/Reviewing 修復的カンファレンスに関するドキュメンタリー・ビデオについて、Course Powerを通じて、感想を提出してください。
9
授業計画/Class 処遇の位置づけ
事前学習/Preparation 教科書の該当部分(201〜213頁)を読み、疑問点を明らかにして授業に臨んでください。
事後学習/Reviewing 教科書、授業スライドを用いて復習してください。
10
授業計画/Class 施設内処遇の意義と課題、既決被収容者の法的地位
事前学習/Preparation 教科書の該当部分(213〜222頁)を読み、疑問点を明らかにして授業に臨んでください。
事後学習/Reviewing 教科書、授業スライドを用いて復習してください。
11
授業計画/Class 施設内処遇の内容
事前学習/Preparation 教科書の該当部分(222〜223,228〜233,240〜243頁)を読み、疑問点を明らかにして授業に臨んでください。
事後学習/Reviewing 教科書、授業スライドを用いて復習してください。
12
授業計画/Class 刑務所と少年院
事前学習/Preparation Course Powerにアップした授業教材を読んだうえで、授業に臨んでください。
事後学習/Reviewing 刑務所の処遇と少年心の処遇に関するドキュメンタリー・ビデオについて、Course Powerを通じて、感想を提出してください。
13
授業計画/Class 社会内処遇(1)
事前学習/Preparation 教科書の該当部分(247〜261頁)を読み、疑問点を明らかにして授業に臨んでください。
事後学習/Reviewing 教科書、授業スライドを用いて復習してください。
14
授業計画/Class 社会内処遇(2)
事前学習/Preparation 教科書の該当部分(261〜271頁)を読み、疑問点を明らかにして授業に臨んでください。
事後学習/Reviewing 教科書、授業スライドを用いて復習してください。
15
授業計画/Class 社会内処遇(3)
事前学習/Preparation 教科書の該当部分(271〜274頁)を読み、疑問点を明らかにして授業に臨んでください。
事後学習/Reviewing 教科書、授業スライドを用いて復習してください。
授業方法/Method of instruction
 本講義は、対面授業(通常型)により実施します。
 教科書に沿いつつ、PowerPointのスライドを用いた講義形式を基本にして、授業を進めます。授業終了後、Course Powerを通じて授業スライドを公開します。
 授業においては、刑事制度の実際を知り、考えるために、刑事制度に関するドキュメンタリー・ビデオをいくつか視聴します。
 教科書は必ず入手し、予習、授業、復習に活用してください。

成績評価方法/Evaluation
1 試験 Exam 70% 授業内容の理解を確認するための、論述試験によります。授業内容を踏まえることなく、不正確な認識・理解に基づく私見を展開しても、高い評価を得ることはできないできません。
2 平常点 In-class Points 30% 授業において視聴したドキュメンタリー・ビデオについて、Course Powerを通じて、感想を提出する機会を2回設けます。また、授業内容について、Course Powerを通じて、課題を提出する機会を1回設けます。これらの提出状況について、30%の割合で評価します。
教科書/Textbooks
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
1 武内謙治=本庄武 刑事政策学 日本評論社 2020年
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
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出版社
Publisher
出版年
Published year
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1 法務総合研究所編 犯罪白書・令和2年度版 大蔵省印刷局 2020年 犯罪白書は、ウェッブ・ページ上に公開されています。書籍版を購入する必要はありません。http://www.moj.go.jp/content/001333078.pdf
メッセージ/Message
 犯罪をした人は、そのことについて適正な手続を通じて相応の法的責任を問うべき存在だとしても、尊厳なる人格を有する人であるということを忘れないようにしましょう。そのことが、効果的で、公正な刑事制度を構築するための出発点になると思います。