講義内容詳細:マーケティング・ベーシックスB(再)/マーケティング・ベーシックスⅡ(再)/商学基礎論Ⅱ

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年度/Academic Year 2021
授業科目名/Course Title (Japanese) マーケティング・ベーシックスB(再)/マーケティング・ベーシックスⅡ(再)/商学基礎論Ⅱ
英文科目名/Course Title (English) Marketing Basics B/Marketing BasicsⅡ/Introduction to Trade and Marketing Ⅱ
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 東 伸一
英文氏名/Instructor (English) AZUMA Nobukazu

講義概要/Course description
  普段、意識することはほとんどありませんが、私たちの⽇常⽣活の⼤きな部分は流通によって⽀えられています。皆さんが日々消費する商品が、いつ、どこで、どのような生産者によってつくられ、どのような経路をたどって、皆さんが便利なお店で、ちょうどよい価格で、必要とする量で、他のモノやサービスとの便利な組み合わせで購入できるのか。そんなことを、考えたことのある人はどのくらいいるでしょうか。皆さんが消費する商品の生産地は、日本各地はもちろんのこと、世界の隅々までカバーしています。また、私たちが消費する商品の種類は膨大です。そうした背景をもつ生産と私たちの消費をうまく結び付けてくれるのが流通であり、その社会的な仕組みを流通システム(流通機構)と呼びます。

この講義は、皆さんに身近な消費経験を出発点として、少し⽴ち⽌まって流通の社会的仕組みが果たす役割や機能、流通活動の担当者などの基礎的なテーマについての体系的な理解を図ることを目的としています。流通には私たちの⽣活をサポートし、彩りを加えるさまざまな商品やサービスを⼗分な情報と安全性、量や質の⾯でのバラエティを付加して提供し、時間や場所、価値にかんする便宜性を⽣み出すなど、社会の中で重要な役割を担うことが期待されています。それだけでなく、流通には社会の中の他の機能・機関とのつながりの中で、私たちの⽣活を物質的にも精神的にも豊かにしてくれる社会的な基盤としての意義が与えられています。 

 このように私たちの⽣活にとって⽋かせない存在である流通の役割を果たす、あるいはそのサポートをおこなう機関には、私たちが買い物に出向くお店(⼩売店)や、産業⽤使⽤者間のモノ・サービス、所有権、情報やお⾦の流れをスムーズにする卸売業者に加え、広告代理業、物流業、⾦融業、保険業、通信業などが含まれています。この講義では、流通部⾨の役割や構造について解説するとともに、具体的な活動事例に触れながら、流通・商業の基礎知識を⾝につけてゆきます。

 前期の商学基礎論Iで学んだ基礎知識を踏まえ、商学基礎論IIでは流通の役割を大きく規定する要因としての消費と生産のあり方に多面的にアプローチします。生産者と流通というテーマではマーケティングの歴史とその根幹をなす考え方について考えます。また、後期の後半は皆さんにとって身近な小売業を通して流通システムの理解を深めてゆきます。
達成目標/Course objectives
 この授業では、皆さんの身近にある流通、商業、マーケティングの世界を、多様な理論のフィルターを通して論理的かつ創造的、実践的にとらえ、これらの領域にかんする歴史的、そして今日的な特徴を明確に感じ取り、その将来を構想するために不可欠な基礎体力づくりをおこなってゆきます。テキストの内容は、一見とっつきにくい印象を持つかもしれませんが、現実に起こっている事象と照らし合わせながら考えてみると、飛躍的に理解が深まります。この授業は、経営学や会計学の知識を深め、実践力を高めようと考えている経営学科の皆さんにとっては、専門性を周辺から肉付けするための教養を培う機会としてとらえてもらえればと思います。皆さんの学業の方向性、将来希望するキャリアプランに沿ってこれらの目標を達成することが、この授業を通しての到達地点となります。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
▦ 可能な限り前期の商学基礎論Iとあわせて履修してください。 ▦ 履修にあたっての前提条件はとくにありませんが、予習~受講~課題作成~復習 のサイクルを自分にあったペースで積み重なられる方に適した授業の形態となっています。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 【第1回目講義のみ オンライン授業(オンディマンド型)での実施】
講義ガイダンス
▦講義の目的・概要、講義の流れ、講義で用いる情報ツール、および成績評価方法の説明
▦この講義を受講するにあたって利用する環境についての説明(講義リソースページの使い方と科目担当者への問い合わせ方法)

事前学習/Preparation 事前配布資料の確認(コースパワー経由でアクセス)
事後学習/Reviewing ガイダンス内容の確認とリソースページへのアクセス、確認通知の送信など
2
授業計画/Class 消費者と流通❶
事前学習/Preparation テキスト第6章、講義資料の予習
事後学習/Reviewing テキスト第6章、講義資料の復習、クイズ課題
3
授業計画/Class 消費者と流通❷
事前学習/Preparation テキスト第6章、講義資料の予習 + 前回課題の解説
事後学習/Reviewing テキスト第6章、講義資料の復習、クイズ課題
4
授業計画/Class 生産者と流通(マーケティング)❶
事前学習/Preparation テキスト第7章、講義資料の予習 + 前回課題の解説
事後学習/Reviewing テキスト第7章、講義資料の復習、クイズ課題
5
授業計画/Class 生産者と流通(マーケティング)❷
事前学習/Preparation テキスト第7章、講義資料の予習 + 前回課題の解説
事後学習/Reviewing テキスト第7章、講義資料の復習、クイズ課題
6
授業計画/Class 生産者と流通(マーケティング)❸
事前学習/Preparation テキスト第7章、講義資料の予習 + 前回課題の解説
事後学習/Reviewing テキスト第7章、講義資料の復習、クイズ課題
7
授業計画/Class 商業の存立基盤 ― 生産と消費との間に商業者が介在する意義は何か? ―
事前学習/Preparation テキスト第8章、講義資料の予習 + 前回課題の解説
事後学習/Reviewing テキスト第8章、講義資料の復習、クイズ課題
8
授業計画/Class 小売業の役割と機能          
事前学習/Preparation テキスト第9章、講義資料の予習 + 前回課題の解説
事後学習/Reviewing テキスト第9章、講義資料、クイズ課題
9
授業計画/Class 小売業の構造 ― 規模構造、業種構造、 地域構造、 形態(業態)構造 ―
事前学習/Preparation テキスト第10章、講義資料の予習 + 前回課題の解説
事後学習/Reviewing テキスト第10章、講義資料の復習、クイズ課題
10
授業計画/Class 小売業の諸形態❶
事前学習/Preparation テキスト第11章、講義資料の予習 + 前回課題の解説
事後学習/Reviewing テキスト第11章、講義資料の復習、クイズ課題
11
授業計画/Class 小売業の諸形態❷
事前学習/Preparation テキスト第11章、講義資料 の予習  + 前回課題の解説
事後学習/Reviewing テキスト第11章、講義資料、クイズ課題
12
授業計画/Class 小売業の諸形態❸
事前学習/Preparation テキスト第11章、講義資料の予習       + 前回課題の解説
事後学習/Reviewing テキスト第11章、講義資料の復習、クイズ課題
13
授業計画/Class 小売業の諸形態❹
事前学習/Preparation テキスト第11章、講義資料予習 + 前回課題の解説
事後学習/Reviewing テキスト第11章 と 講義資料の復習、 クイズ課題
14
授業計画/Class 流通・商業に対する公共政策(流通政策)
事前学習/Preparation テキスト第14章の指定箇所、講義資料の予習 + 前回課題の解説
事後学習/Reviewing テキスト第14章の指定箇所、講義資料、クイズ課題
15
授業計画/Class 学期末テスト
事前学習/Preparation 後期の学習内容の復習
事後学習/Reviewing 後期の学習内容の振り返り
授業方法/Method of instruction
この授業は対面授業(通常型)で実施します。★第1回講義のみ、オンライン授業(オンディマンド型)で実施します。
成績評価方法/Evaluation
1 試験 Exam 60% 第15回の授業内に実施する期末試験による。
2 レポート Report 40% 各回の講義後に実施するウェブ課題による(内容理解のための小テストを中心に、200字程度の小論述、その他)
教科書/Textbooks
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
1 鈴木安昭(著)東伸一・懸田豊・三村優美子(補訂) 新・流通と商業 第6版 有斐閣 2016 978641164673 2300
参考書/Reference books
 コメント
Comments
 
1 適宜講義時に紹介します。
メッセージ/Message
できるかぎり、前期の商学基礎論Iとあわせて受講してください。
その他/Others
各回の授業の内容について配布資料とテキストの該当箇所について、簡単な予習をおこなってください。各回の講義トピックがどのような現実の事象と関連しているかについて、常に観察をおこなうことが重要な予習になります。