講義内容詳細:心理面接法B

戻る
年度/Academic Year 2021
授業科目名/Course Title (Japanese) 心理面接法B
英文科目名/Course Title (English) Psychotherapeutic Interview B
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 駒屋 雄高
英文氏名/Instructor (English) KOMAYA Yutaka

講義概要/Course description
*コロナウイルス感染予防の観点から講義が対面形式からオンライン・ハイブリッド形式となる場合がありますので、注意してください*

人は生きていく上で、「こころ」と切り離されて生きていくことはできない。臨床心理学は、その「こころ」の領域に深く関係する学問である。そして、心理療法、カウンセリングといった心理面接は、人の「こころ」にわけいっていく方法でもある。本講義では、その心理面接法の概要と、心理面接法の一つの技法である精神分析的心理療法について紹介をしていく。また臨床心理学は実学である。心理臨床の主要な現場でもある精神科医療をはじめとする医療現場での実践について概観し、心理臨床がどのような「面接形態」を必要とするのか紹介をしていく。机上の知識だけではなく、体験知として落とし込んでいくことを重視しているため、毎回のリアクションペーパーを通して、自己理解・講義理解を深めてもらう。
*なお本講義である心理面接法Bでは、「精神分析的心理療法」の実践について講義を行なっていく。
達成目標/Course objectives
「精神分析的心理療法」の講義を通して現在の日本における心理療法の中核であり、様々な批判にさらされながらも今なお発展し続ける精神分析および力動的心理療法について理解をすることを目標とする。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
臨床心理学初学者であっても理解可能な講義を展開してつもりであるが、講義が進むにつれ専門的な内容になっていくため、強い興味関心が必要となる。「単位」欲しい、という条件での受講には適さないマニアックな講義ではある。心理面接法Aとの通年受講が望ましい。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class ガイダンス 精神分析とは 精神分析の歴史 【オンライン授業(オンデマンド型)】
事前学習/Preparation これまで学んできた臨床心理学の振り返り
事後学習/Reviewing 今回授業の復習
2
授業計画/Class 心理臨床実践における倫理とは
事前学習/Preparation 前回授業の復習
事後学習/Reviewing 架空事例への考察
3
授業計画/Class 映画から考える精神分析(対面授業時のみ閲覧) フロイトとはどのような人物か
事前学習/Preparation 前回授業の復習
事後学習/Reviewing 映画についての考察
4
授業計画/Class 精神分析的心理療法の開始にあたって
事前学習/Preparation 前回授業の復習
事後学習/Reviewing 今回授業の復習
5
授業計画/Class 心理アセスメントについて
事前学習/Preparation 前回授業の復習
事後学習/Reviewing 今回授業の復習
6
授業計画/Class 心理性的発達論、心理社会的発達論について フロイトとエリクソン
事前学習/Preparation 前回授業の復習
事後学習/Reviewing 今回授業の復習
7
授業計画/Class 介入技法について その1
事前学習/Preparation 前回授業の復習
事後学習/Reviewing 架空事例への考察
8
授業計画/Class 介入技法について その2
事前学習/Preparation 前回授業の復習
事後学習/Reviewing 架空事例への考察
9
授業計画/Class 介入技法について その3
事前学習/Preparation 前回授業の復習
事後学習/Reviewing 架空事例への考察
10
授業計画/Class 逆転移とは何か
事前学習/Preparation 前回授業の復習
事後学習/Reviewing 架空事例への考察
11
授業計画/Class 抵抗の意味と対応
事前学習/Preparation 前回授業の復習
事後学習/Reviewing 架空事例への考察
12
授業計画/Class ワークスルーについて
事前学習/Preparation 前回授業の復習
事後学習/Reviewing 架空事例への考察
13
授業計画/Class 終結について
事前学習/Preparation 前回授業の復習
事後学習/Reviewing 架空事例への考察
14
授業計画/Class 精神分析の発展
事前学習/Preparation 前回授業の復習
事後学習/Reviewing 今回授業の復習
15
授業計画/Class まとめ
事前学習/Preparation 授業全体の振り返り
事後学習/Reviewing 期末レポートへ向けての考察
授業方法/Method of instruction
講義は毎回パワーポイントを用いて行う。レジュメは事前配信か当日配布の形をとる。また回によっては、映像資料を閲覧することがある。
成績評価方法/Evaluation
1 レポート Report 40% 学期末レポート40%、授業ごとのリアクションペーパー60%の合計で評価する。全体評価の60%に満たないものは不可となる。
2 平常点 In-class Points 60% 毎回の講義でのリアクションペーパー
参考書/Reference books
 コメント
Comments
 
1 ・教科書は特に指定しませんが、興味を持った方は以下を読んでください。
「こころのケアの基本」(改訂版)小俣和義編 
「精神分析的心理療法の実践」馬場禮子
「図説 臨床精神分析学」 前田重治 
「私説対象関係論入門」松木邦裕
「精神分析理論と臨床」北山修
・参考文献は適宜紹介します。
メッセージ/Message
臨床心理学という学問は「環境」や「時代」の養成によって大きく変化する領域でもあります。以下の点を考えながら、授業に臨むと理解が深まるかと思います。
・自分自身の心のありようについて、思いを巡らせてください。また他者と自分との違いは何かについて日頃から考えるようにしてください。
・様々なメディアを通して、自らを取り巻く環境と、自分自身の関わり方について日頃から考えを持つようにしてください。

なお、対面授業中の私語や度重なる遅刻は減点対象とするので注意すること。また対面・オンラインどちらの場合も欠席が授業実施回数の3分の1を越えた場合は不可とするので,注意すること。
その他/Others
臨床心理士・公認心理師資格をもつ講師による実務に基づいた講義となる。実践経験に基づいた知識の伝達と、架空事例を通しての幅広い理解を提供する。
キーワード/Keywords
「心理療法」     「医療現場での心理臨床実践」     「精神分析的心理療法」     「実務経験」