講義内容詳細:心理演習A

戻る
年度/Academic Year 2021
授業科目名/Course Title (Japanese) 心理演習A
英文科目名/Course Title (English) Practical Seminar in Psychology A
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 中鉢 路子
英文氏名/Instructor (English) CHUUBACHI Michiko

講義概要/Course description
カウンセリング、心理検査、チームアプローチ等に関する知識及び技能の基本的な水準の習得を目的とし、次に掲げる事項について、具体的な場面を想定した役割演技(ロールプレイング)と事例検討を中心に学ぶ。事例は、架空のものを用いるなどの工夫をする。
(ア)心理に関する支援を要する者等に関する以下の知識及び技能の習得
  (1)コミュニケーション
  (2)心理検査
  (3)地域支援 等
(イ)心理に関する支援を要する者等の理解とニーズの把握及び支援計画の作成
(ウ)心理に関する支援を要する者の現実生活を視野に入れたチームアプローチ
(エ)多職種連携及び地域連携
(オ)公認心理師としての職業倫理及び法的義務への理解


達成目標/Course objectives
・心理的支援を要する者とのコミュニケーション技術について理解すること
・心理的支援を要する者の心理について理解すること
・ロールプレイにて傾聴の姿勢の基本を理解すること
・ディスカッションでは、自分の意見や見立てを他者に表現すること
・対象者のニーズの把握し、現実の生活を視野に入れながら支援する方法について理解すること
・チームアプローチにおける連携技術や報告連絡相談について基本を身につけること

授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 本演習の全体像について理解する。心理的支援を要する者のニーズについて理解を深め、心理的支援について考える
事前学習/Preparation 心理的支援を要するもののニーズとは何かについて自分の考えをまとめる
事後学習/Reviewing 講義資料を復習する
2
授業計画/Class 心理的支援におけるコミュニケーションについて学ぶ。通常のコミュニケーションとの違いについて学ぶ。
事前学習/Preparation 「ケアする人の対話スキルABCD」p13-54を読んでおく
事後学習/Reviewing レポートの作成に取り組む
3
授業計画/Class 心理的支援におけるコミュニケーションの基本について学ぶ。関係づくりについて学ぶ。
事前学習/Preparation 「ケアする人の対話スキルABCD」p57-97を読んでおく
事後学習/Reviewing レポートの作成の取り組む
4
授業計画/Class 心理的支援におけるコミュニケーションの基本について学ぶ。質問の仕方と介入について学ぶ。
事前学習/Preparation 「ケアする人の対話スキルABCD」p98-120を読んでおく
事後学習/Reviewing 提示された課題に取り組む
5
授業計画/Class 心理的支援におけるコミュニケーションの基本について学ぶ。話の聴き方についてロールプレイを行う。
事前学習/Preparation 「ケアする人の対話スキルABCD」のp123-140を読んでおく
事後学習/Reviewing 提示された練習課題に取り組む
6
授業計画/Class 心理的支援におけるコミュニケーションの基本について学ぶ。関係づくりについて、ロールプレイを行う。
事前学習/Preparation 「ケアする人の対話スキルABCD」p141-162を読んでおく
事後学習/Reviewing 提示された練習課題に取り組む
7
授業計画/Class 心理的支援におけるコミュニケーションの基本について学ぶ。ケアの対話における「質問」についてロールプレイを行う。
事前学習/Preparation 「ケアする人の対話スキルABCD」のp163-179を読んでおく
事後学習/Reviewing 提示された練習課題に取り組む
8
授業計画/Class 心理的支援におけるコミュニケーションの基本について学ぶ。見立て方と介入についロールプレイを行う。
事前学習/Preparation 「ケアする人の対話スキルABCD」のp180-190を読んでおく
事後学習/Reviewing 提示された練習課題に取り組む
9
授業計画/Class 心理検査について学ぶ

事前学習/Preparation 配布された資料を読む
事後学習/Reviewing 提示された練習課題に取り組む
10
授業計画/Class 心理検査について学ぶ
事前学習/Preparation 配布された資料を読む
事後学習/Reviewing 講義資料を復習する
11
授業計画/Class 実習:支援計画づくり
事前学習/Preparation 配布された資料を読む
事後学習/Reviewing 提示された課題に取り組む
12
授業計画/Class 多職種連携について事例を通して理解を深める。
事前学習/Preparation 配布資料を読む
事後学習/Reviewing 提示された課題に取り組む
13
授業計画/Class 多職種連携・チームアプローチについて事例を通して学ぶ。
事前学習/Preparation 配布資料を読む
事後学習/Reviewing 提示された課題に取り組む
14
授業計画/Class 多職種連携・地域連携について学ぶ
事前学習/Preparation 配布資料を読む
事後学習/Reviewing 提示された課題に取り組む
15
授業計画/Class 対人援助職が働くうえでの倫理的ジレンマについて扱う。実際にジレンマに陥る場面について直面する倫理的課題や法的義務について理解を深める。
事前学習/Preparation ディスカッションテーマについて、自分の意見をまとめておく
事後学習/Reviewing 提示された課題に取り組む
授業方法/Method of instruction
・初回は、オンディマンド型で実施するためコースパワーを確認し、配布資料を視聴、レポートを作成する。それ以降は基本的に対面の授業で行われる。Cisco Webex Meetingsを使用したリアルタイム型、また、オンディマンド型での授業を取り入れる可能性がある。授業形態が変更する場合は、授業実施日の1週間前までにCourse Power上でその都度提示するため、しっかりと確認すること。
・演習であるため、発表やロールプレイの実施など体験を通して学ぶ授業構成となっている。
成績評価方法/Evaluation
1 平常点 In-class Points 100% ・授業での発言と課題への取り組み 60%
・学期末のレポート   40% 
教科書/Textbooks
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
1 堀越勝 ケアする人の対話スキルABCD 日本看護協会出版会 2015 9784818018693 2200
2
3
参考書/Reference books
  
1
メッセージ/Message
一般的に、心理臨床は、対象者の話を「聴く」イメージが強いです。個人面接によって対象者の話をじっくりと「聴く」ことはもちろん仕事の多くを占めていますが、面接によって得られた情報を多職種チームの中で活かすためには、情報の適切な取り扱いとともに、守秘義務と連携という心理職が抱えるジレンマをどう乗り越えていくのかが重要です。実際の現場では、「伝える」こと、発信力が鍵となることが多いです。本演習では、前半は「聴くこと」後半は「伝えること」に重点を置き、内容を構成しています。意見交換やディスカッション等を随時取り入れます。積極的な参加が望まれます。
その他/Others
精神科臨床現場での臨床心理士・公認心理師として、統合失調症、うつ病、躁うつ病、発達障害の方々への精神科リハビリテーションに10数年携わってきました。また、ライフワークとして、子育てに悩む親への地域の居場所づくりを行っています。多職種とともに働く楽しさややりがい、醍醐味、そして地域での活動の実際をお話します。また、基本的なマナーとして、授業を無断で録画・録音することは控えてください。
キーワード/Keywords
多職種連携・地域連携     カウンセリング     公認心理師     ロールプレイ     実務経験