講義内容詳細:情報テクノロジー実験Ⅱ

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年度/Academic Year 2021
授業科目名/Course Title (Japanese) 情報テクノロジー実験Ⅱ
英文科目名/Course Title (English) Information Technology Laboratory Ⅱ
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 伊藤 雄一/LOPEZ,Guillaume F./藤堂 英樹/金子 直史/横窪 安奈/伊藤 弘大
英文氏名/Instructor (English) ITOH Yuichi/LOPEZ,Guillaume Florian/TODO Hideki/KANEKO Naoshi/YOKOKUBO Anna/ITO Kodai

講義概要/Course description
情報を扱うシステムは重要な構成要素として人間を含むため、システムの設計や評価には人間の情報処理の特徴(Human Factors)を理解し、それらに配慮することが必要である。この実験では、人間が構成要素となるシステムの評価に有効な心理実験の方法を学習するとともに、GUIのデザインの具体的な設計や、人間が発する信号(動き、音、脈など)の抽出・可視化・解析を通じて、心理的側面と身体的側面を考慮する重要性を体験する。
達成目標/Course objectives
1.人間の感覚や知覚を測定する心理実験の方法と統計的分析手法を会得する。
2.JavaプログラミングによりGUIの設計を行い、HCIの理論を実践的に確かめる。
3.MATLABプログラミングにより、センサ信号(加速度、音など)の読み取り、可視化、特徴量抽出、分割、解析を行い、人間の心身の状態を定量的に評価するための基本的な手法を実践的に身に着ける。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
ヒューマン・コンピュータ・インタラクション、情報総合プログラミング実習Ⅰ、マルチメディア工学を履修済みであることが望ましい。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class ExcelとRによる心理統計演習【オンライン】
事前学習/Preparation 授業のスケジュールと方法をしっかり頭に入れる。

事後学習/Reviewing 次回の実験の確認
2
授業計画/Class ExcelとRによる心理統計演習【使用するPCのExcelデータ分析とRのインストール状況の確認】
事前学習/Preparation 授業のスケジュールと方法をしっかり頭に入れる。使用するPCのExcelデータ分析とRのインストール状況の確認
事後学習/Reviewing レポート作成
3
授業計画/Class 音の因子分析1:SD法を用いて音刺激に対する主観評価実験を行い、得られたデータを因子分析が可能な形式に整理する。【第2回以降は対面授業】
事前学習/Preparation 実習資料の予習
事後学習/Reviewing データ整理
4
授業計画/Class 音の因子分析2:音の主観的印象の測定データを用いて因子分析を行い、その手法について学ぶ。
事前学習/Preparation Rのインストール状況の確認と実習資料の予習
事後学習/Reviewing レポート作成
5
授業計画/Class 計量心理1:シェッフェおよびサーストンの一対比較法を用いて分銅の重さの主観評価実験を行う。
事前学習/Preparation 授業資料の予習
事後学習/Reviewing データ整理
6
授業計画/Class 計量心理2:重さの主観的評価データの統計的な分析を行い、人の重さ知覚に関する性質を理解する。
事前学習/Preparation 授業資料の予習
事後学習/Reviewing レポート作成
7
授業計画/Class JavaによるGUIプログラミング1:Javaの基礎とEclipseの使用法を復習
事前学習/Preparation Eclipseの使い方を確認
事後学習/Reviewing レポート作成
8
授業計画/Class JavaによるGUIプログラミング2:GUIにイベント処理プログラムを追加し、計算機能を実装
事前学習/Preparation 電卓アルゴリズムの構想
事後学習/Reviewing レポート作成
9
授業計画/Class GUIのフィードバック効果1:画像の変化による視覚的フィードバックを与えるプログラムを作成し、操作性向上の効果を検証
事前学習/Preparation テキストの予習、デザインの構想を練る。
事後学習/Reviewing レポート作成
10
授業計画/Class GUIのフィードバック効果2:GUIの入力操作に対し音をフィードバックするプログラムを作成し、操作性向上の効果を検証
事前学習/Preparation テキストの予習
事後学習/Reviewing レポート作成
11
授業計画/Class マルチメディア(1)
[DSP]Basic use: vector operations,control loop, function programming, first plotting.
Basic signal processing: sampling theory, sensor data reading, and signal plotting."
[信号処理ソフト]信号処理専用統合開発環境の基本的な使い方や機能を学習する:条件・制御処理の文法、データ配列の作成・操作方法、ファンクションの書き方、プロット機能の使い方。
[サンプリング理論]信号処理専用の開発環境を用いて、まずは簡単なプログラムにてデジタルサンプリングの基礎、センサデータ読み込みと基本プロットを実践する。"
事前学習/Preparation review of Multimedia Engineering class
マルティメディア工学の復習
事後学習/Reviewing Finish the assignments and be sure to understand Matlab language basic operations and IDE basic use
課題の完成とMatlabの基本的な機能と使い方の復習
12
授業計画/Class マルチメディア(2)
[digital filter] moving average, median filter, 1st order LPF.
[ノイズ除法処理] センサの感度、精度、計測状況、電子部品によって、様々な外乱がサンプリングした信号に含まれる。ここで、外乱を除法するための基本的な手法であるスムージング、フィルタリング処理のプログラムを作成する。(移動平均、メディアンフィルタ、一次ローパス)
事前学習/Preparation Finish the previous assignments
前回課題の完成
事後学習/Reviewing Finish the assignments
課題の完成
13
授業計画/Class マルチメディア(3)
[Features] Signal features extraction: STE, ZCR, effect of window shift/size/type.
[特徴量抽出] サンプリングそして、処理した信号から有意義な情報を検出するため、その信号の特徴を抽出することが重要である。まずは、センサ信号の基本的な時間領域(ピーク数、振幅、エネルギー、ゼロクロスなど)の特徴量を抽出するためのプログラムを実装する。
事前学習/Preparation Finish the previous assignments
前回課題の完成
事後学習/Reviewing Finish the assignments
課題の完成
14
授業計画/Class マルチメディア(4)
[Frequency] Extraction of frequency domain features from sensor signal: Fast Fourier Transform (FFT), iFFT, Nyquist frequency, Frequency spectrum.
[周波数分析の基礎] センサ信号の周波数特性を抽出し、分析する。フーリエ変換(FFT)を計算し、その結果をプロットする。また、最大周波数や中央周波数を抽出する。
事前学習/Preparation Finish the previous assignments
前回課題の完成
事後学習/Reviewing Finish the assignments
課題の完成
15
授業計画/Class マルチメディア(5) 
[Analysis]activities counting algorithm, sample dataset creation, simple machine learning
[解析] センサデータからの行動回数算出アルゴリズム、データセット作成、簡易機械学習
事前学習/Preparation Finish the previous assignments
前回課題の完成
事後学習/Reviewing Finish the assignments and submit the report
課題の完成とレポートの提出
授業方法/Method of instruction
【実験の形態】初回、第2回はWebExを用いてオンラインで行う。第3回ー第10回は4グループに分かれて、音の実験、計量心理実験、Java-GUIをローテーションで実施する。音の実験と計量心理実験は1回目を対面で実験を行い、2回目をオンラインで統計分析を行う。Java-GUIは原則オンラインでアプリ開発を行うが、希望者は対面で指導を受けることもできる。Javaは人とコンピュータのインタラクションに関するプログラム開発が中心となる。音と計量心理の実験は、実験者としての立場だけでなく被験者としての立場でも参加する。
11回ー15回は対面でMATLABを用いたセンサ信号データ処理のプログラム開発と、解析精度評価を行う。
【場所】対面授業の場所は音の実験がO325、計量心理実験がN505-511 、Java-GUIがN501、MatlabがO321とO325である。
【レポート】実験のレポートは各人毎に作成し提出する。提出は実験項目終了の次週までにCoursePower上で提出する。査読の後、記述内容・考察の不十分なレポートは再提出を求められる。
MATLABに関しては、各課題のプログラムと実行結果を実験時間中に教員/TAが確認する。また、最終回まで、論文に似た形でセンサデータ処理手法と解析結果に関するレポートを提出する。
成績評価方法/Evaluation
1 100% 実習態度および実験レポートの完成度による評価
教科書/Textbooks
 コメント
Comments
1 オリジナル資料を配布する。
メッセージ/Message
この実習では各自のノートパソコンを使用するので、初回から用意すること。
MATLAB, Eclipse, Rをインストールするので、ディスクの空き容量に注意すること。
対面とオンラインが混在するので間違えないようにすること。
その他/Others
実習材料の選択に活かされている。
キーワード/Keywords
実務経験、Matlab、信号処理、解析結果プロット