講義内容詳細:ウェブテクノロジー

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年度/Academic Year 2021
授業科目名/Course Title (Japanese) ウェブテクノロジー
英文科目名/Course Title (English) Web Technology
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 伊藤 一成
英文氏名/Instructor (English) ITOU Kazunari

講義概要/Course description
日常生活や仕事を進める上で,Webは重要な役割を果たしている.WebのしくみやWebシステムを実現するための技術を学び,理解する。さらに,Webの関連技術やWebを使った応用システムについて網羅的に学習する.
達成目標/Course objectives
Webシステムが動作する仕組みを理解することを目標とする.Webに関する規格,動的なWebサイトを実現する仕組み,Webの検索・推薦技術,Webのセキュリティ,Webシステムの具体例や応用などを学ぶ.
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class ガイダンス,Webの基礎

 Webは,情報提供,コミュニケーション,情報管理・共有,娯楽など様々な目的に利用されている.Webの歴史,基本的な仕組み,Webシステムの特徴などを解説し,本講義の全体を俯瞰する.「オンライン授業(オンデマンド型)で実施」
事前学習/Preparation LMSにアップしてある講義資料に事前に目を通しておくこと.
事後学習/Reviewing 適宜指示する.
2
授業計画/Class HTTP, 動的なWebサイト

 WebブラウザとWebサーバがHTTPで通信することによってWebが実現されている.HTTPの機能や,HTTPメッセージの構造を解説する.また,Webを高速化するための,様々なレベルでの仕組みを紹介する.クライアントからのリクエストに応じて返送するリソースを生成することにより,動的なWebサイトが実現できる.ユーザの入力を受け付けるフォームの作り方と動作,および動的なWebサイトを実現する一般的な方法を解説する.
事前学習/Preparation LMSにアップしてある講義資料に事前に目を通しておくこと.
事後学習/Reviewing 適宜指示する.
3
授業計画/Class クライアントサイドの技術(1)

 Webサーバ側で動作するプログラムと,クライアント側で動作するプログラムを組み合わせることによって,高度なWebシステムを実現することができる.クライアントサイドの技術と,その代表であるJavaScript言語の機能を解説する.
事前学習/Preparation LMSにアップしてある講義資料に事前に目を通しておくこと.
事後学習/Reviewing 適宜指示する.
4
授業計画/Class クライアントサイドの技術(2)

 Webサーバ側で動作するプログラムと,クライアント側で動作するプログラムを組み合わせることによって,高度なWebシステムを実現することができる.ユーザによる各種操作,ページ読込みや通信処理の完了など,ブラウザ上で発生する各種イベント処理をJavaScript言語で記述する方法について学ぶ.実習を通じてイベント駆動型プログラミングに関する理解を深める.
事前学習/Preparation LMSにアップしてある講義資料に事前に目を通しておくこと.
事後学習/Reviewing LMSにアップしてある事後課題を行うこと.
5
授業計画/Class HTMLテクノロジ(1)

 Webページは様々な種類の端末を用いて閲覧される.多様な環境から閲覧可能なWebページを作る方法を解説する.また,Webブラウザの機能向上や端末の性能向上に伴い,従来は想定されていなかった機能がWebブラウザ上で実現可能になった.多種のセンサが組み込まれているデバイスを想定したプログラムを実際に実装し,その計測,制御方式について学ぶ.またブラウザ上でのグラフィック描画に関する仕組みについて学ぶ.
事前学習/Preparation LMSにアップしてある講義資料に事前に目を通しておくこと.
事後学習/Reviewing 適宜指示する.
6
授業計画/Class HTMLテクノロジ(2)

 クライアントサーバシステムでは,通常データベースはサーバ側に配置される.近年セキュリティの点から個人情報やログをクライアント側の端末に保持し,必要な場合に必要な情報のみサーバに送出する方式も用いられるようになってきた.HTML5ではデータをローカルストレージに保存する仕組みが用意されている.プログラムの作成を通じて,データの格納,読出しの方法について学ぶ.
近年では,GPS(GlobalPositioning System:全地球測位システム)だけではなく,IPやWi-Fi,モバイル基地局の情報なども取得でき,その位置情報に応じた最適な情報提示技術も成熟段階にある.位置情報を扱うプログラムを作成しながら,その仕組みについて学習する
事前学習/Preparation LMSにアップしてある講義資料に事前に目を通しておくこと.
事後学習/Reviewing 適宜指示する.
7
授業計画/Class WoT時代のWeb

Webサイトは必ずしもPC上で動作するWebブラウザからアクセスされるものではない.Web上で提供されるサービスをAPI経由で利用する方式や,モノのWeb化に伴い,デバイスが相互にWebの標準技術を使って直接通信するネットワークで適用されるアーキテクチャについて解説する.
事前学習/Preparation LMSにアップしてある講義資料に事前に目を通しておくこと.
事後学習/Reviewing 適宜指示する.
8
授業計画/Class データベース

 Webシステムに限らず,多くの情報処理システムではデータの管理にデータベースを使っている。データベースの役割と,主要なデータベースであるリレーショナルデータベースの基礎を解説する.またリレーショナルデータベース以外のデータベースアーキテクチャについても俯瞰する.
事前学習/Preparation LMSにアップしてある講義資料に事前に目を通しておくこと.

事後学習/Reviewing LMSにアップしてある事後課題を行うこと.
9
授業計画/Class 認証とセッション管理, Webのセキュリティ, 大規模なWebシステム

 Webシステムを利用するユーザの正当性を確認する作業であるユーザ認証について解説する.また,ステートレスなプロトコルであるHTTPでセッション情報を保持するための仕組みや,複数のWebシステムの認証を一度で済ませる技術についても解説する.Webには様々なセキュリティ上の脅威が存在する.Webの利用者の視点,およびWebシステムの開発者・提供者の視点から,Webのセキュリティについて解説する.さらに,多くのアクセスのあるWebシステムでパフォーマンスの問題を解決する技術や,サービスとしてWebアプリケーションを提供する事業形態などについて紹介する.
事前学習/Preparation LMSにアップしてある講義資料に事前に目を通しておくこと.

事後学習/Reviewing LMSにアップしてある事後課題を行うこと.
10
授業計画/Class ソーシャルメディア,ネットワーク構造分析

Webは人と人とが交わるソーシャルメディアの側面を有する.Webとソーシャルメディアの発展の歴史について概観する.またソーシャルメディアのネットワークの構造を分析するための,様々な構造モデルについて学習する.

事前学習/Preparation LMSにアップしてある講義資料に事前に目を通しておくこと.

事後学習/Reviewing LMSにアップしてある事後課題を行うこと.
11
授業計画/Class Web情報検索技術

 膨大な量のWebサイト・Webページから必要な情報を探すことができる検索エンジンについて説明する.また,検索結果の評価尺度や性能評価について学ぶ.
事前学習/Preparation LMSにアップしてある講義資料に事前に目を通しておくこと.

事後学習/Reviewing LMSにアップしてある事後課題を行うこと.
12
授業計画/Class Web情報推薦技術

ユーザの特徴やアクセス履歴をもとに,製品やWebページなどを薦める情報推薦技術は,情報検索技術とともに,重要な要素技術の一つである.アイテムの内容に基づく内容ベースフィルタリングによる推薦と他者のアイテムに対する評価に基づく協調フィルタリングによる推薦に関する方式について学ぶ.
事前学習/Preparation LMSにアップしてある講義資料に事前に目を通しておくこと.

事後学習/Reviewing LMSにアップしてある事後課題を行うこと.
13
授業計画/Class セマンティックWeb

 Webページの要素に対して意味付けを行い,コンピュータによる自動的な処理,高精度の検索,情報の関連付けなどを目指すセマンティックWebについて概観する.セマンティックWeb技術をオープンデータに適用したリンクトオープンデータについて,応用事例と合わせて解説する.
事前学習/Preparation LMSにアップしてある講義資料に事前に目を通しておくこと.

事後学習/Reviewing LMSにアップしてある事後課題を行うこと.
14
授業計画/Class 大規模Webデータ処理・分析技術
 
Web上に点在する大規模なデータを処理する技術について紹介する.また大規模データを処理,分析した結果を,視覚的な表現に変換する技術も重要である.インフォグラフィックをはじめとした情報視覚化技術についても紹介する.
事前学習/Preparation LMSにアップしてある講義資料に事前に目を通しておくこと.

事後学習/Reviewing LMSにアップしてある事後課題を行うこと.
15
授業計画/Class まとめ

第1回目から14回目までの講義内容を振り返ることで,Webテクノロジに関するトピックについて再度理解を深める
事前学習/Preparation LMSにアップしてある講義資料に事前に目を通しておくこと.

事後学習/Reviewing LMSにアップしてある事後課題を行うこと.
授業方法/Method of instruction
対面授業(ハイブリッド型):ハイフレックス形式で授業を行う.

成績評価方法/Evaluation
1 100% 出席態度,授業への貢献度 30%
授業中および授業外課題 70%

の成績を総計して評価とする.

教科書/Textbooks
 コメント
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1 なし.
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN 
1 森本 容介, 伊藤 一成 Webのしくみと応用〔改訂版〕 放送大学教育振興会 2019 9784595319600
授業関連情報/Class-related information
 件名/Title内容/Contents備考/Memo
1 放送大学 OCW ウェブのしくみと応用 https://v.ouj.ac.jp/view/ouj/#/navi/vod?ca=1175