講義内容詳細:自己理解(個別科目)

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 自己理解(個別科目)
英文科目名/Course Title (English) Self-Understanding(Independent Courses)
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 古田 知章
英文氏名/Instructor (English) FURUTA Tomoaki

講義概要/Course description
テーマ「論理学の基礎」
 国際化が進む現代では特に、その場の状況や相手の主張を的確に理解し、それに対しての自分の主張を明確かつ正確に伝えるといったコミュニケーション能力が求められる。この点において様々な領域での論理力の育成が重要視されているが、このような現代においてとりわけ注目される論理学は、人間の本質とも言える言葉や記号を用いた思考の道筋を明らかにする学問である一方で、西洋思想の長い伝統のもとに形成・継承されてきた西洋思想の特徴を規定する独特の本質をも有する。
 この講義では、「発見の方法」とも言われ科学的な方法論の基礎ともなる「帰納推理」に対して、「説明のための方法」とされる、アリストテレス以来の西洋論理学の基盤としての「形式(伝統的)論理学」を学ぶことにより、言葉や思考を展開する力の育成を目指すとともに、現代の国際社会のなかでの一つの軸となる西洋思想が、どのような基本的な発想のもとに構成されているのかを検討していく。
達成目標/Course objectives
 上記の見通しと内容のもと身近な事柄を例題に挙げながら、西洋哲学の領域で継承されてきた「形式論理学」の諸問題を学ぶことにより、日々の活動において必要な言葉を用いた思考としての論理力を習得していく。
 このなかでは、「論理的である」ということがどのようなものなのか、「言葉」と「意味」との関係、一つながりの「主張」としての「命題」の成立と、その諸形態と真偽条件、いわゆる「論理展開」としての「推論」の妥当性などの、「形式論理学」の基礎的な事柄を学ぶことを通して、正しく言葉を用いて主張を形成し、さらには、その主張の正当性を判定するための力を養っていくことを目標とする。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class ガイダンス【オンライン(オンデマンド型)】
講義の目的と内容の概観、および、注意事項の説明
2
授業計画/Class イントロダクション - 論理的思考と論理学 -
3
授業計画/Class 論理学の基本原理 - 矛盾律と排中律 -
4
授業計画/Class 概念と名辞  - 意味の成立 -
5
授業計画/Class 命題の成立 - 事態に対しての主張の成立 -
6
授業計画/Class 命題の区分  - 定言命題と条件命題 -
7
授業計画/Class 命題の基本形   - 定言命題の基本形とその主張内容 -
8
授業計画/Class 条件命題の主張内容と真偽判断
9
授業計画/Class 推論の区分 - 直接推理と間接推理 -
10
授業計画/Class 直接推理(1) - 対当推理の形式 -
11
授業計画/Class 直接推理(2) - 前提が偽である場合の「対当推理」の真偽判定 -
12
授業計画/Class 直接推理の応用(1) - 変形推理 -
13
授業計画/Class 直接推理の応用(2) - 命題を基本単位とする推論 -
14
授業計画/Class 直接推理の応用(3) - 対偶 -
15
授業計画/Class 全体のまとめ
 
事前学習/Preparation 前回までの講義のノートとレジュメを参照して、前回までの内容の復習と、毎回の講義の出発点を確認しておく。
事後学習/Reviewing 毎回の内容をノートに整理し、その回に扱った内容や練習問題を確認する。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes規定の「第1回講義」の「オンデマンド配信」を除いて、すべて「対面授業」形式での講義を予定しています。ただし、社会状況などを反映した大学の規定等によって授業形態の変更等がある場合もありますが、その場合にはお知らせを配信します。
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 試験 Exam 60% 学期終了時に実施する学期末試験で評価します。
2 平常点 In-class Points 40% 平常点は、毎回の授業終了時のレスポンスペーパーで評価します。
教科書/Textbooks
 コメント
Comments
1 特に教科書は用いないが、各回の内容に関するプリントを配布する。
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
コメント
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1 千葉茂美他著 論理学入門 学陽書房 教科書としては用いないが、参考書として二冊を挙げておく。
2 近藤洋逸、好並英司著 論理学概論 岩波書店
メッセージ/Message
論理について真摯に向き合うことで、論理力を身につけていきましょう。