講義内容詳細:科学・技術の視点(個別科目)

戻る
年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 科学・技術の視点(個別科目)
英文科目名/Course Title (English) Perspective of Science and Technology (Independent Courses)
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 岸田 一隆
英文氏名/Instructor (English) KISHIDA Ittaka

講義概要/Course description
 「通常型」の対面授業です。第1回のみ「オンデマンド型」のオンライン形式で行います。Course Power と YouTube を使用します。Course Power に記載の指示に従ってください。
 この講義では「エネルギー」に関する話題を取り上げます。
 エネルギー問題について考える時に科学・技術の視点から考えることは欠かせません。ですが、それだけではありません。エネルギーに関する話題ほど、あらゆる分野に関連するという意味で、総合的な分野は他にはないでしょう。「宇宙と地球」「自然環境」「歴史」「経済」「産業」「社会システム」「価値観」など、あらゆることにエネルギーの問題は深く結びついています。人類全体に関わる大きな問題から、身近な生活の話題までが関連してきます。リベラルアーツを養うには格好の題材と言えるでしょう。
 エネルギー問題の解決を目指し、社会全体の問題を考えること。それが人類文明の持続可能性を実現する鍵を握っています。そして、それをすべきは私たち自身です。そのことをしっかりと心に収め学んでいきましょう。
達成目標/Course objectives
 この講義は以下の3つを目標にしています。
1 エネルギー問題を含めた人類の重要課題に関する問題意識を高める
2 物事を多角的にとらえ、リベラルアーツを具体的問題に適用する
3 科学・技術に対するまっとうな感性を育む
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
なし
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class この講義の概要:オンライン授業(オンデマンド型)での実施
2
授業計画/Class 未来予測は正しいのか(エネルギー学の意味)
3
授業計画/Class 自然破壊の歴史を振り返る(人類史とエネルギー
4
授業計画/Class 熱はエネルギーの墓場である(エネルギーの物理学)
5
授業計画/Class 地球史から現在を知る(地球のエネルギー収支)
6
授業計画/Class 全ては太陽の贈り物(自然エネルギー
7
授業計画/Class 数億年前の炭素を燃やす(化石エネルギー
8
授業計画/Class 電力のベストミックスを探る(電気エネルギー
9
授業計画/Class 原子力とどう向き合うか(原子力の過去と現在)
10
授業計画/Class 原子力に未来はあるのか(原子力の現在と未来)
11
授業計画/Class 二酸化炭素と牛のゲップ(環境への負荷)
12
授業計画/Class 省エネだけでは解決しない(高効率再生型社会)
13
授業計画/Class 定常型社会を目指せ(成長神話の崩壊)
14
授業計画/Class 人間とは何であるか(進化倫理学)
15
授業計画/Class 静かな革命に向けて(リベラルアーツの重要性)
 
事前学習/Preparation 第1部(第1回から第5回):前提となる科学的知識と歴史的知識
 科学の詳しい知識は必要としません。人類史と世界史について、おおまかにおさらいしておくと理解が深まります。
第2部(第6回から第10回):エネルギーに関する各論
 この部分に関することは、新聞やテレビで頻繁に報道されます。日頃、気をつけてチェックし、わからない用語や内容について、授業の前後に知識を整理すると有効です。
第3部(第11回から第15回):環境および価値観に関する問題
 環境問題、特に地球温暖化に関する記事や番組に敏感に接してください。そして何より、自ら考えてみてください。
事後学習/Reviewing  エネルギーに関する事柄が新聞に載らない日はほとんどありません。新聞やニュース番組やネットでの情報を意識的にチェックするだけで、かなりの勉強になります。人類と地球の未来に関心を持って日々の生活を過ごしていれば、多くのことが見えてくるはずです。なお、学期末試験では、事後学習の成果を問う問題も出題します。
 参考書の『エネルギー文明論』は、この講義を補足する形で構想された書籍です。講義と併用して参照することをお勧めします。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 試験 Exam 80% 定期試験は小問と論述問題で構成されています。
2 平常点 In-class Points 20%
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
 
1 岸田一隆著 「青学発」岸田教授のエネルギー文明論 エネルギーフォーラム 2019.12 9784885555053 1500円+税 蔵書情報 / Library information
2 岸田一隆著 ボクらのエネルギーって、どうなるの!? エクスナレッジ 2012.10 9784767814483 1400円+税 蔵書情報 / Library information
メッセージ/Message
 講義で提供したいのは情報や知識ではありません。枠組みです。それは情報・知識をどこに位置づけるのか、それを判断するための地図です。リベラルアーツ(教養)を学ぶことの意味とは、多様な枠組み・物差し・価値観を身につけることであり、それはあなたの生きる力そのものに結びつきます。
 一方、細かな情報や知識は自分自身で手に入れようと努力することが大切です。それには、事前学習と事後学習と質問が欠かせません。
 毎回の授業の中で質問コーナーを設けます。出席カードに記入された質問を、次の授業で回答します。どんな質問でもかまいません。積極的に参加してください。また、講義の改善を目的に「無記名アンケート」を行う予定です。
その他/Others
 火曜日3限をオフィスアワーとして、学生の質問や相談を受け付ける時間にあてます。気軽に研究室を訪ねてください。