講義内容詳細:歴史と人間(個別科目)

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 歴史と人間(個別科目)
英文科目名/Course Title (English) History and Humankind (Independent Courses)
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 北村 優季
英文氏名/Instructor (English) KITAMURA Masaki

講義概要/Course description
 この講義では、日本古代史の大きな流れについて説明します。時代としては7世紀初頭の推古天皇の時代から、9,10世紀の平安京の時代までを範囲とします。「歴史と人間」という漠然とした標題ですが、「日本古代史の諸問題」あるいは「日本古代史概説」という方が正確です。日本古代史の基本的な問題を扱い、それによって7世紀から10世紀までの古代社会の歩みを紹介していきます。さまざまな史料を読んだり、これまでの研究史を紹介したりして、古代史研究の概略を紹介するのがこの講義の基本になります。
達成目標/Course objectives
 7世紀から10世紀にかけてのこの時代は、現代の日本という国の枠組みの基礎が形成された時代でした。高等学校の日本史のように試験だけを意識してひたすら知識や年代を暗記するのでなく、古代社会がどのような時代であったのかを自分の言葉で説明できるようにしてください。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
 語学や特別な知識は特に必要ありません。また、日本史に関する知識もある方がいいに決まっていますが、ほぼ中学生レベルの知識があれば講義の内容が理解できるように努力します。変に受験用の日本史の知識を蓄積している人より、先入観のないままで出席した方が理解が高まるかもしれません。強いて必要な知識といえば世の中に対する関心、そして自分の考えを分かり易く伝える事ができる国語の力を求めます。そのためには日ごろから新聞を読んだり本を読んだりする習慣が必要になります。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 講義全体について、毎回実施する方法や、どのような流れで話を進めるかを説明する。オンライン(オンデマンド型+リアルタイム型)
2
授業計画/Class 1回 歴史の中の青山と渋谷
3
授業計画/Class 2回 古代のイメージと実像
4
授業計画/Class 3回 推古朝の改革と東アジア世界
5
授業計画/Class 4回 大化改新 
6
授業計画/Class 5回 白村江の戦い
7
授業計画/Class 6回 天武・持統の政権
8
授業計画/Class 7回 大宝律令の成立
9
授業計画/Class 8回 天平時代の政治と文化
10
授業計画/Class 9回 奈良時代の社会
11
授業計画/Class 10回 仲麻呂と道鏡
12
授業計画/Class 11回 桓武朝の改革
13
授業計画/Class 12回 平安初期の政治―9世紀の日本― 
14
授業計画/Class 13回 国風文化の成立
15
授業計画/Class テストレポートの作成 
 
事前学習/Preparation 講義ファイルなどを読み、事前に授業の大筋を理解しておくこと。
事後学習/Reviewing まとめファイルや参考文献を読み、当該項目の理解を深める。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 レポート Report 80%  学期末にテストレポートを課します。成績の大半はこの内容によって判断されます。
2 平常点 In-class Points 20% 正しい歴史的事実を確認し、それらを組み立てて一つの歴史像を構成できる点を評価します。
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
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1 吉田孝 飛鳥・奈良時代―日本の歴史〈2〉 (岩波ジュニア新書) 岩波書店 1999 400500332X 864円 飛鳥時代から奈良時代にかけての概説になります。ジュニア新書の名前の通り中高生向けに書かれた書籍、その点日本史が苦手の人も読みやすいはずです。
2 笹山晴生 日本古代史講義 東京大学出版会 1977年 絶版 絶版 古い本ですが、縄文・弥生時代から院政期までを扱った概説書で、大学生向けの教科書として執筆されました。詳細な研究動向が紹介され、図版や系図も豊富で、古代史研究の流れを知るには基本となる書籍です。
3 坂上康俊 シリーズ日本古代史4 平城京の時代 岩波書店 2011年 4004312744 886円 奈良時代について紹介した概説書、比較的新しい成果で近年の研究や発掘成果も数多く記されています。文章も面白く研究所としては楽しく読むことができます。
4 坂上康俊 律令国家の転換と「日本」 日本の歴史05 (講談社学術文庫) 講談社 2009年 4062919052 1296円 平安時代初期に付いての概説書。桓武天皇の律令制刷新の時代から摂関時代までをカバーします。こちらも一般向けの入門書ですが、かなり詳細な記述があって少し難しいかもしれません。
メッセージ/Message
 日本史の研究は教科書に載っているだけがだけがすべてではありません。むしろそれ以外の観点、教科書に載らない異論などがあって、多様な性格を示しています。ここでは受験時代の知識を一度リセットして、新鮮な気持ちで日本史という分野に向き合ってください。
その他/Others
オフィスアワー 金曜5限
キーワード/Keywords
日本史     古代史     飛鳥時代     奈良時代     平安時代