講義内容詳細:社会とアイデンティティ/民族問題A

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 社会とアイデンティティ/民族問題A
英文科目名/Course Title (English) Society and Identities/Folk Problems A
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 吉岡 愛子
英文氏名/Instructor (English) YOSHIOKA Aiko

講義概要/Course description
社会とアイデンティティでは、ヨーロッパにおけるムスリム表象、アラブ人表象、ユダヤ人表象について歴史的に探求していきます。ヨーロッパのキリスト教社会が確立されていく中で生じるキリスト教徒と異教徒との宗教的アイデンティティ形成から始まり、ヨーロッパの「人種」の概念、植民地主義、ホロコーストや現代の中東問題、移民・難民問題などを取り上げます。特にパレスチナ問題に至るまでの他者の創出、排除といった概念を時代ごとに考えていきます。
達成目標/Course objectives
(1)この授業では、欧米社会や文化の中でどのように他者という概念やイメージが創出されてきたか、異民族・異文化を表現するのは誰なのか、誰がその対象とされたのかを歴史的に学びます。また文化に浸透した既存の他者表象への批判的抵抗の試みも同時に取り上げ、アイデンティティについての諸問題を多面的に考えることを目標とします。
(2)学術的なレポートを書くために必要なアカデミック・スキルの習得とディスカッションやプレゼンテーションを通して批判的思考能力を伸ばしていくことを目指します。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
シラバスにあるトピックに関心を持ち、学術的な書籍や論文を読んで批判的に考えることができる人、疑問点や問題点を見つけて自ら解決に向けてリサーチできる人、自分の考えや意見を表現してクラスでほかの受講生と共有できる人には、ぜひ参加してもらいたいです。

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履修を希望する学生は、CoursePowerで本授業に仮登録をしたうえで、
必ず課題提出期限内に、以下の課題を提出すること。
また、前期青山スタンダード履修案内を事前に確認すること
選考課題:「現在海外、国内などで生じているアイデンティティに関わる問題の中から、
関心のあるトピックを選び、600字程度で意見を述べてください」
提出期限:4月8日(金)9:00 ~ 17:00
選考結果:4月11日(月)学生ポータルにて通知
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授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 第1回 オリエンテーション(初回のみオンライン授業(オンデマンド型)での実施)
必ず初回のオリエンテーションには出席してください。
2
授業計画/Class 第2回 アブラハムの三宗教
3
授業計画/Class 第3回 聖戦の思想
4
授業計画/Class 第4回 イスラム治下のスペイン
5
授業計画/Class 第5回 十字軍(1)
6
授業計画/Class 第6回 十字軍(2)
7
授業計画/Class 第7回 ヨーロッパのカリカチュアに見るユダヤ人
8
授業計画/Class 第8回 ヨーロッパの「人種」の概念
9
授業計画/Class 第9回 ナチズムと「人種」(1)
10
授業計画/Class 第10回 ナチズムと「人種」(2)
11
授業計画/Class 第11回 反ナチ抵抗運動
12
授業計画/Class 第12回 パレスチナ問題(1)
13
授業計画/Class 第13回 パレスチナ問題(2)
14
授業計画/Class 第14回 民族や宗教問題をめぐる現在
15
授業計画/Class 第15回 学期末レポートの進捗状況の報告、相談
 
事前学習/Preparation テキストだけではなく、配布された文献リストに従って、中間レポートや学期末レポートに必要な先行研究を積極的に読み込んで知識を吸収してください。また、新たに得た異なる情報や知識を比べてみたり、そこから自分なりの問立てをしてみましょう。
事後学習/Reviewing 授業で学んだ内容や各自で行っている文献の読み込みをつなげて、新たな疑問が出たり、さらなるリサーチが必要になってくるはずです。そうした作業を授業外で進めておくことが重要です。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes大教室での講義形式の授業ではなく、少人数のクラスで受講生の積極的な授業参加を求めます。クラスやグル―プでのディスカションやプレゼンテーションも予定していますので、文献リストに挙げる複数の研究書を読み込んで理解することができ、議論に参加して意見交換をできる人を対象とします。
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 平常点 In-class Points 30% 授業内でのディスカッションへの積極的な参加や意見発表、中間レポート(書評)についてのプレゼンテーションの評価を行います。
2 レポート Report 70% 中間レポート(30%)は、授業内で取り上げる宗教的アイデンティティの中から各自でさらにリサーチしてみたい課題を選び、その課題に関する文献を読んで評価をする書評レポートを提出してもらいます。                                    学期末レポート(40%)は、授業内で取り上げた「人種」、民族などのアイデンティティの中からさらにリサーチをしてみたいトピックを選び、各自でプロジェクトを設定した上で必要な本や論文を読み込み、それぞれのテーマを掘り下げたレポートを完成させます。                                   
教科書/Textbooks
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
1 臼杵陽 世界史の中のパレスチナ問題 講談社 2013年 9784062881890 1200円+税
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
 
1 慶應義塾大学日吉キャンパス学習相談員 学生による学生のためのダメレポート脱出法 慶應義塾大学出版会 2015年 9784766421774 1200円+税
メッセージ/Message
*注意事項 
初回のオリエンテーションは、必ず参加してください。