講義内容詳細:倫理学の諸問題A

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 倫理学の諸問題A
英文科目名/Course Title (English) Problems in Ethics A
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 坂本 秀人
英文氏名/Instructor (English) SAKAMOTO Hideto

講義概要/Course description
科学は現代社会のあらゆる側面に浸透しており、私たちの日常生活は科学なしに成立することはない。しかし古来科学は私たちに恩恵をもたらすとともに、時にその姿を豹変させ災禍ともなってきた。地球や生命、そして人間性をも変容させ破壊する力を持っている科学はそれを運用する倫理の知恵が不可欠であり、その状況は21世紀になって一層緊急性を増している。本講義では、こうした現代における科学の倫理的諸問題を具体的な事例に即して紹介し、未来にわたる科学の倫理のあり方を考えていく。
達成目標/Course objectives
人類史における科学と倫理学の本質について理解した上で、我々が現在直面している生命や科学技術の倫理問題に関する個別的な知見を深める。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class オンライン授業(オンデマンド型)科学と倫理のルーツを探る(原始宗教・哲学に見られる善悪二元論)
2
授業計画/Class 古代ギリシアにおける自然学と倫理学(ピュシスとノモス)
3
授業計画/Class 中世ヨーロッパの人間観と人間の尊厳
4
授業計画/Class 現代科学から見た倫理学(コンラートローレンツの動物行動学)
5
授業計画/Class 「悪」の科学(コンラートローレンツの動物行動学2)
6
授業計画/Class 生命倫理1 概論 現代生命倫理学成立の背景と歴史
7
授業計画/Class 生命倫理2  死の倫理学(脳死判定とトリアージ)
8
授業計画/Class 生命倫理3 出生の倫理学(出生前診断とデザイナーベビー)
9
授業計画/Class 未来科学の倫理学1 再生医療とは何か
10
授業計画/Class 未来科学の倫理学2  クローン技術とiPS細胞技術の倫理的課題
11
授業計画/Class 未来科学の倫理学3  生延長(不老)技術の可能性とその倫理的課題
12
授業計画/Class 科学者の倫理1  優生学とナチスの科学者たち
13
授業計画/Class 科学者の倫理2 科学の政治利用(ルイセンコ事件)
14
授業計画/Class 環境と共生の倫理学(マイクロバイオーム、細胞内共生、地球生態圏)
15
授業計画/Class 総論とまとめ
 
事前学習/Preparation 社会に大きな影響を与えそうな科学技術について、新聞など身近なメディアを通して調べておく
事後学習/Reviewing これからの未来、私たちは科学をどのように運用していくべきか再考してみる
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 試験 Exam 70% 授業内容に関する通常試験(最終講義日)
2 その他 Others 30% 授業内で行う小試験
教科書/Textbooks
 コメント
Comments
1 教科書は特に指定しないが、話題に応じてプリントなど配布する。