講義内容詳細:自己理解(個別科目)

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 自己理解(個別科目)
英文科目名/Course Title (English) Self-Understanding(Independent Courses)
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) KUSHELL, Michael
英文氏名/Instructor (English) KUSHELL, Michael

講義概要/Course description
『音楽とアイデンティティ:自分から宇宙へのプレイリスト』

子供の頃から憧れている歌手。聞くたびに地元の友達を思い出すあの曲。カラオケでいい格好を見せようと必ず歌いたいオハコ。音楽は多くの場合、意識しなくても、「自分とは誰なのか」という「自己アイデンティティ」を構成する大事な要素でもある。しかし音楽はなぜ、ここまで自分を自分たらしめることができるのだろうか?また、音楽の趣味は私たちについて何を物語っているだろう?今までの人生で最も大事だった音楽をそれぞれプレイリストで並べ、お互いのアイデンティティの「響き」を聴き合って反省すればヒントは見つかるはず。自分の「人生のプレイリスト」なら何を、なぜ選曲するのか?

当然ながらも、これは個人だけの問題ではない。多くの人のプレイリストに収録されるだろう「J-POP」や「邦ロック」、学校で勉強させられた伝統的な「邦楽」、オリンピック開会式などで世界にも発表される「にっぽんの芸能」などもあるように、音楽は国籍や民族を始めとした集団的なアイデンティティとも深く関連している。だが、何となく当たり前と思われる「日本らしい音楽」の「らしさ」はどこから来るのだろうか?また、日本で生まれ育った人の多くはそもそも歌舞伎や能という「日本芸能」にそれほど興味がないというギャップは何を意味するのか?もし、世界で日本を代表する新たなサウンドトラックを自分で担当するとしたら、どのようなイメージを、どういった選曲で表現する?

更にズームアウトしてみると、人類全体の「傑作」としてユネスコに指定される文化遺産の音楽や、NASAがボイジャー探査機で宇宙に送った「人類のベストヒット」とも呼ばれる「ゴールデンレコード」もあるように、音楽は国境を超えて人類全体のアイデンティティにも関わると言われる。その種類も定義も無数にあるのに、世界の「音楽」は果たして何を共通しているのだろうか?バッハにブルース、日本の尺八までも収録している例の「ゴールデンレコード」がもし異星人にいつか届いたとしたら、向こうは私たち人間についてどう思うのだろう?もし、人類文化を代表する音楽を新しく認定できるとしたら、自分は何を、どういった理屈で選ぶ?

「自分」とは誰なのか?「日本」とは何なのか?「人類」とは何なのか?本授業では、私たちを取り巻くこうした「アイデンティティ」の課題を音楽という切り口から、また「プレイリスト」作りを一つの手掛かりとして、多角的に探求していく。
達成目標/Course objectives
音楽の働きに焦点を当てながら、個人のレベルから世界規模まで、私たちを取り巻く多層的な「アイデンティティ」の課題について想像的かつ批判的に考えること。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
音楽に対する「専門知識」を持つ必要は全くない!が、毎回の授業に予め読んでくる課題文献と、グループディスカッションが多いので、積極的に参加する意欲があることが望ましい。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class イントロ・ガイダンス 【初回授業のみ:オンライン授業(オンデマンド型)での実施】
2
授業計画/Class 序論:「音楽」とは?「アイデンティティ」とは? "もの" から "こと" へ
3
授業計画/Class 音楽とパーソナル・アイデンティティ①  自己を「統合」させる音楽の可能性
4
授業計画/Class 音楽とパーソナル・アイデンティティ② 「自己」と「アイデンティティ」の間の音楽実践
5
授業計画/Class 音楽とパーソナル・アイデンティティ③ 「文化」概念の再考察・「私文化」に向けて
6
授業計画/Class 音楽とパーソナル・アイデンティティ❹  プレイリスト・プロジェクト試聴会 その一
7
授業計画/Class 音楽とナショナル・アイデンティティ① 「伝統音楽」を事例に
8
授業計画/Class 音楽とナショナル・アイデンティティ② 「日本語ロック」を事例に
9
授業計画/Class 音楽とナショナル・アイデンティティ③ 「J-POP」を事例に
10
授業計画/Class 音楽とナショナル・アイデンティティ❹  プレイリスト・プロジェクト試聴会 その二
11
授業計画/Class 音楽とグローバル・アイデンティティ①  宇宙探査機ボイジャーの「ゴールデンレコード」を事例に
12
授業計画/Class 音楽とグローバル・アイデンティティ②  ユネスコの「無形文化遺産」を事例に
13
授業計画/Class 音楽とグローバル・アイデンティティ③ 「ワールド・ミュージック」の流行を事例に
14
授業計画/Class 音楽とグローバル・アイデンティティ❹  プレイリスト・プレイリスト試聴会 その三
15
授業計画/Class 総括:「宇宙から振り返ってみて」
 
事前学習/Preparation 毎回の授業に向けて、指定された文献を事前に読み込み、指示された課題に取り組むこと。
第6、第10、第14回授業に向けて、プレイリストと解説エッセイを準備すること。
事後学習/Reviewing 講義内容やグループ内のディスカッションについて反省し、そこで得られた観点をどのように自分のプレイリスト・プロジェクトに適応できるのかについて考えてみる。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes全ての「アイデンティティ」が「他者」との交流を通してこそ成り立っているように、「自己」とは「他者」との対話によってこそ「理解」できると考えられる。そこで、本授業では早くも第2回授業から、できるだけ他学部からきた4〜5人の少グループを形成し、グループ内のディスカッションも取り入れながら講義を進めていく。「パーソナル」「ナショナル」「グローバル」という三つのテーマ群を実施している間(それぞれ4回の授業)は、皆さんが基本的に同じグループに参加し、そしてそれぞれの最終回(第6、10、14回に当たる授業)では、皆さんが課題に沿って作ってくるプレイリストをグループ内で聴かせ合う("試し聴く")「試聴会」を開催する(全学期に渡って同じグループに参加しても良いし、それぞれの試聴会が終わってからグループを変えて見ても良い。)評価方法などとともに、初回のガイダンスでより詳しく説明するので、初回授業のオンデマンド動画を必ず見て下さい!
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 レポート Report 50% プレイリストと解説エッセイ(三つ)
*詳細は授業時に説明する。
2 平常点 In-class Points 50% 授業内の投稿、出席(どちらもコースパワーで)
参考書/Reference books
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Comments
 
1 授業時に適宜紹介していく。
キーワード/Keywords
音楽     アイデンティティ     プレイリスト