講義概要/Course description
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「市民社会の原点としての西洋古典」 古代ギリシャおよびローマの文学は、近代ヨーロッパにおいて端的に ‘Classics’ すなわち「古典」として位置づけられてきました。それはつまり、これらの文学が、近代の価値観を支える<土台>の役割をはたしてきたことを意味します。「哲学」や「芸術」はもちろんのこと、たとえば「民主主義」あるいは「裁判員」といった制度がいずれも古代ギリシアを起源としていることは、よく知られた事実でしょう。二千年の時を経ても色あせることのないこうした「西洋古典の世界」に触れることで、現代を生き抜くためのヒントを見つけ、豊かな人生を送るための糧としてください。 前期はギリシャの話題を中心に扱います。さらに続編として、後期「西洋古典文学 II 」では古代ローマからルネサンスまでを「古典の受容とその再生」という観点から考察する予定です。
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達成目標/Course objectives
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ホメロスやギリシャ悲劇、あるいはウェルギリウスなど、西洋古典文学の基本的な内容を理解し、そのうえで、それらの古典がいかに後代に受容され再生されるのかを考察する視点を身に付けます。
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授業計画/Lecture plan
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1
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授業計画/Class |
古典のもつ意味 — その現代性をめぐって【初回のみオンライン授業(オンデマンド型)】 |
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2
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3
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授業計画/Class |
ホメロス『イリアス』と「叙事詩の環」 |
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4
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5
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6
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授業計画/Class |
プロメテウスとパンドラの神話 |
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7
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8
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授業計画/Class |
ソフォクレス『オイディプス王』(上演版)1 |
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9
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授業計画/Class |
ソフォクレス『オイディプス王』(上演版)2 |
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10
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授業計画/Class |
汝自身を知れ:ソクラテス的探究への道 |
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11
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授業計画/Class |
ソフィストと弁論術(レトリック) |
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12
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13
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14
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授業計画/Class |
教養学課(artes liberales)としてのレトリック |
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15
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事前学習/Preparation |
事前に配布する資料に目を通してください。 |
事後学習/Reviewing |
授業での解説を踏まえ、あらためて各自で文献を読んでみてください。 |
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授業方法/Method of instruction
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区分/Type of Class |
対面授業 / Classes in-person
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実施形態/Class Method |
通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes【初回のみオンライン授業(オンデマンド型)】
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活用される授業方法/Teaching methods used |
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成績評価方法/Evaluation
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1 |
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100%
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話題のまとまりごとに(数回に一回程度)感想文を提出してもらい、それをもって平常点とします(30%)。また、学期末にレポートを課します(70%)。 その際、簡単な口頭発表をしてもらいます。
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参考書/Reference books
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| 著者名 Author | タイトル Title | 出版社 Publisher | 出版年 Published year | |
1 |
久保正彰
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西洋古典学入門
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ちくま学芸文庫
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2018
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2 |
三島輝夫
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汝自身を知れ
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NHKライブラリー
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2005
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3 |
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ギリシア悲劇 I ~ IV
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ちくま文庫
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1986
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4 |
アリストテレス(堀尾耕一訳)
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弁論術
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岩波書店
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2017
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メッセージ/Message
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細かい知識の習得は求めません。講義をきっかけとして、各受講者には原典(まずは翻訳でかまいません)と向き合う姿勢を身につけてください。あわせて、古典ギリシャ語やラテン語の学習にも興味をもってもらえるよう期待します。
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キーワード/Keywords
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西洋
ヨーロッパ
古典
ギリシャ
ローマ
ルネサンス
民主主義
市民社会
弁論術
レトリック
教養
哲学
芸術
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