講義概要/Course description
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英語の音声の作られ方や聞こえ方についての基本を学び、実際に重要な区別を付けながらの発音、一般的な日本人には難度の高い音の聴き取りの練習などを行います。我が国の英語研究・英語教育において使用されることの多い発音記号がそれぞれどんな音を表すかをきちんと学びます。パソコンの備わった教室を使用します。 --- ※ 2018年度から「英語音声学(演習)」の講義内容における記述内容はどのクラスも同じものとなっています。(ただし、メッセージ欄末端にある担当者から当該クラスに向けた言葉を除きます。) ooooooooooooo ★重要留意点★ 下記の記載内容は例年のもので、2022年初頭時点の社会状況を反映していません。次の変更がある点にご留意ください。 (i) 第1回はオン・ディマンドのオンライン授業として開講します。 (ii) 小テストや期末試験がCoursePowerによるレポート形式(=リスニング)、Webex, Zoomによるリモート面談式(=発音)となる可能性があります。
なお、英米文学科向けの「英語音声学(演習)」はどのクラスも同一内容です。
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達成目標/Course objectives
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上記「講義概要」で触れられている技能の開発及び向上と共に、特に発音については次の点ができるようになることを目標とします。 (1) 英語でのプレゼンテーションや教育実習の際に役立つ、不自然にならない程度に明瞭な発音。 (2) 日常の意思疎通においては必ずしも必要ではないが、英語の専門家としては、できることが大いに望まれる発音。(例えば、/p, t, k, b, d, g/などがきちんと発音されない場合や、/p, t, k/の音が強めの息を伴う場合の発音など。多くはありません。) なお、本学科の社会的役割を鑑み、(実際に教員になるか否かは別として)「英語を教える立場になった場合に、適切な発音モデルを提示できる」、「聞き分けのポイントについて適切な解説ができる」ようになる(ための基礎を作ること)も併せて重要な目標とします。
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履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
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特にありません。ただ、様々な配慮から、補助を必要とする受講生の補助者等を除き、本授業の受講は正式に履修している人に限らせていただきます。いわゆる<非公式の聴講>は、基本的にはできません。英米文学科生でも同様です。ご了承下さい。
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授業計画/Lecture plan
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1
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授業計画/Class |
オリエンテーション;使用ソフトの使い方 ★オンライン授業(オンデマンド型)での実施 (履修を決めている若しくは履修が決定している場合は、体調不良等の理由がない限り必ず視聴のこと。)
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事前学習/Preparation |
このシラバスを良く読んでおく。
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事後学習/Reviewing |
成績評価および授業進行に関する注意を再度把握する。
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2
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授業計画/Class |
発音記号概観(1):母音記号
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事前学習/Preparation |
配布資料の関連部分に目を通して概要をつかむ。
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事後学習/Reviewing |
配布資料を見ずにモデルを復唱または同時発音できるようにする。
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3
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授業計画/Class |
発音記号概観(2):子音記号
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事前学習/Preparation |
配布資料の関連部分に目を通して概要をつかむ。
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事後学習/Reviewing |
配布資料を見ずにモデルを復唱または同時発音できるようにする。
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4
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授業計画/Class |
イントネーション(1)[基本的な型];弱く発音される単語
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事前学習/Preparation |
配布資料の関連部分に目を通して概要をつかむ。
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事後学習/Reviewing |
配布資料を見ずにモデルを復唱または同時発音できるようにする。
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5
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授業計画/Class |
注意すべき母音(1) [イ、ウ、アに近い音] 注意すべき母音(2) [オー、アーに近い音]
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事前学習/Preparation |
配布資料の関連部分に目を通して概要をつかむ。
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事後学習/Reviewing |
配布資料を見ずにモデルを復唱または同時発音できるようにする。
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6
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授業計画/Class |
文の中で強めるところと弱めるところ
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事前学習/Preparation |
配布資料の関連部分に目を通して概要をつかむ。
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事後学習/Reviewing |
配布資料を見ずにモデルを復唱または同時発音できるようにする。
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7
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授業計画/Class |
/l/と/r/、複合名詞 (= blackboard [黒板], greenhouse [温室]など)のアクセント
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事前学習/Preparation |
配布資料の関連部分に目を通して概要をつかむ。
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事後学習/Reviewing |
配布資料を見ずにモデルを復唱または同時発音できるようにする。
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8
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授業計画/Class |
イントネーション(2):基本的な用法、イントネーション(3):注意すべき用法
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事前学習/Preparation |
配布資料の関連部分に目を通して概要をつかむ。
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事後学習/Reviewing |
配布資料を見ずにモデルを復唱または同時発音できるようにする。
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9
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授業計画/Class |
thの音、/f, v, b, h/(注意すべき摩擦音と/b/)の音
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事前学習/Preparation |
配布資料の関連部分に目を通して概要をつかむ。
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事後学習/Reviewing |
配布資料を見ずにモデルを復唱または同時発音できるようにする。
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10
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授業計画/Class |
/p, b, t, d, k, g/(=閉鎖音)に関する注意点
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事前学習/Preparation |
配布資料の関連部分に目を通して概要をつかむ。
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事後学習/Reviewing |
配布資料を見ずにモデルを復唱または同時発音できるようにする。
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11
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授業計画/Class |
鼻にかかる音、似通った音の区別(摩擦音vs破擦音 = 例:educationのジュとcasualのジュの違い)
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事前学習/Preparation |
配布資料の関連部分に目を通して概要をつかむ。
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事後学習/Reviewing |
配布資料を見ずにモデルを復唱または同時発音できるようにする。
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12
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授業計画/Class |
子音の連続;注意すべき半母音+母音の連続(year, wood等 = それぞれイヤー、ウッドではない。)
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事前学習/Preparation |
配布資料の関連部分に目を通して概要をつかむ。
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事後学習/Reviewing |
配布資料を見ずにモデルを復唱または同時発音できるようにする。
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13
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授業計画/Class |
/t, d, s, z/+"y"の音、...母音+子音...のつながり
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事前学習/Preparation |
配布資料の関連部分に目を通して概要をつかむ。
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事後学習/Reviewing |
配布資料を見ずにモデルを復唱または同時発音できるようにする。
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14
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授業計画/Class |
期末試験に向けた復習(1):母音・子音が中心
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事前学習/Preparation |
配布資料の関連部分に目を通して概要をつかむ。
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事後学習/Reviewing |
配布資料を見ずにモデルを復唱または同時発音できるようにする。
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15
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授業計画/Class |
期末試験に向けた復習(2):アクセント、イントネーションが中心
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事前学習/Preparation |
配布資料の関連部分に目を通して概要をつかむ。
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事後学習/Reviewing |
配布資料を見ずにモデルを復唱または同時発音できるようにする。 加えて、期末試験に必要な機器の操作を確認しておく。
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授業方法/Method of instruction
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区分/Type of Class |
対面授業 / Classes in-person
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実施形態/Class Method |
通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes各回の学習項目について「説明・練習・(聴き取り小テストなどによる)確認」を行うというのが基本的な進み方です。練習部分は、ペアやグループによるものを含みます。
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活用される授業方法/Teaching methods used |
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成績評価方法/Evaluation
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1 |
試験 Exam
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60%
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正確には60%<前後>。 全体的最終評価の満点を100点とした場合の60点分前後に相当。(聴き取りと朗読がそれぞれ30%前後。) 下段の★★以後も参照のこと。
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2 |
平常点 In-class Points
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40%
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正確には40%<前後>。 全体的最終評価の満点を100点とした場合の40点分前後に相当。小テストや授業期間中の提出物。 --- ★★ただし、<試験の点+平常点(=100点満点)>に対し、「意欲的な授業への参加」に関して加点し、「授業への取り組みの消極性」に関して減点します。(前者は満点を超えないように学期全体で最高5~10点ほど。後者は授業1回につき最高4点程度まで。)
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教科書/Textbooks
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| コメント Comments |
1 |
授業内で配付するプリントを使用します。
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参考書/Reference books
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| 著者名 Author | タイトル Title | 出版社 Publisher | 出版年 Published year | コメント Comments | |
1 |
竹林滋・斉藤弘子
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新装版 英語音声学入門
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大修館書店
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2008
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授業中に参照するわけではありませんし、必ずしも練習用の教材ではない上に、一人で読むには少し難しい面があるかと思いますが、英語の発音全般に関して細かな知識を得るにはよいでしょう。英米の発音が収録されており、専門家(の卵)は持っているべき図書と言えます。
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2 |
ピーター・ローチ著、島岡丘・三浦弘訳
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英語音声学・音韻論
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大修館書店
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1996
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原著用のCDが入手可能。学問的な観点から英国発音の基本を学ぶには標準的なものと言えます。英国発音。
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3 |
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BBC Learning English Pronunciation Tips
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イギリスを代表する公共放送のサイト。現在はupdateされていませんが、英国発音の基本を学ぶには手っ取り早い学習ソースです。
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4 |
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Rachel's English - American Pronunciation
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米国発音を扱うYouTubeサイト。本授業とは使用記号が異なりますが、解説の信頼性が高く、発音モデルも本授業の観点から「良い」発音と言えます。
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メッセージ/Message
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(1) 自宅での練習や提出課題用音声ファイルの作成などのため、マイク付きヘッドフォンなどの機器(2,000円程度)を購入してもらうことがあります。 --- (2) 練習は、いわゆる「標準的な」北米または英国の発音をモデルとして行なわれますが、本学科生としてできることが望ましいと言えるものを除き、特定の発音タイプの「癖」と言ってしまえるような特徴まで真似させられることは基本的にはありません。(例えば、winterを常に必ずウィナのように発音しなくてはならない、ということはありません。) --- (3) 発音は「講義概要欄」と「達成目標欄」に示されたものを目指しますので、必ずしも「流暢に英語を話せる=良い成績」<ではありません>。逆に、native speakerのような発音でなかったとしても、学習項目の習熟度が高ければ良い評価を得ることは可能です。 --- (4) より良い学習環境構築のため、例えば次のようなきまりごとがあります。事情がある場合は考慮されますが、守られない場合は、授業への消極的な取り組みを示す行動として減点の対象となることもあります。 a. スマホ、手帳を含め、授業に直接関係ないもの(機器、印刷物、ノートなど)は机の上に置かない。(あいにくですが、スマホを辞書として使うことも認められません。) b. 指示がある場合を除き、教室内にあるパソコンも含め、各種機器を操作しない。 c.(特にペア練習等の際)快適な授業活動ができるよう周囲を気遣う。例えば、必ずしも必要ではないマスクは着用しない、練習に相応しい座り方をする。 d. 発音時は大きくなくてもよいので、(復唱時も含め)<必ず>しっかりした声を出すように努める。 === <担当者から皆さんへ> できるだけ楽しい授業にしたいと思っています。ただ、発音の練習をする授業ですので、「しっかりした声を出すように努める」つもりのない人は履修なさらないで下さい。(特別な理由がある場合を除きます。)従っていただけない場合は受講中止を求められることもあります。 [横谷]
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キーワード/Keywords
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英語
発音
音声
発音記号
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