講義概要/Course description
|
詩を読む(応用編) この演習では、詩(古典詩歌・近代詩)についての各自の研究テーマを深める。前期で身に付けた分析法を踏まえて、自分自身が関心のある詩を選び考察する。そして、考察の結果を、ショート・エッセイ(小論文)という形で〈表現する〉ことを学ぶ。 なお、この演習では、これまで、Ⅰ書物(書物としての姿)、Ⅱ萬葉集(日本詩の出発点)、Ⅲ文学交流(海外の文学との比較研究。また、戦争という視点)をいう3つの視点を重視ている。 Ⅰ書物:その形式(外形)や、形式と内容の関係などについて探求する。 Ⅱ萬葉集:その編集、歴史との関係などについて探求する。 Ⅲ文学交流:比較文学、翻訳、「戦争と文学」などについて探求する。
具体的には、以下のように授業を進める。
・最初に研究の進め方について講義しする。 ・『萬葉集』、または近代詩から、関心のあるテーマに関わる作品を複数選び、分析の結果と先行研究を踏まえて、自分の論を構築して、研究発表をする。(テーマ例については、「メッセージ」参照)
自分自身の研究テーマを追究することが、この演習の目標である。
|
達成目標/Course objectives
|
1.書物・萬葉集・文学交流について、自分自身が研究したいテーマを明確にする。 2.書物・萬葉集・文学交流についての研究テーマを深めるための研究方法を身に付ける。 3.書物・萬葉集・文学交流についての自分自身の研究成果を小論文として〈表現する〉。
|
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
|
日本文学演習Ⅰ[1](前期:小松靖彦担当)の履修がこの授業の履修条件である。
|
授業計画/Lecture plan
|
1
|
授業計画/Class |
研究の進め方について【講義】【オンライン授業(オンデマンド型)での実施】 |
|
2
|
授業計画/Class |
先行研究の集め方と利用法【講義】 |
|
3
|
|
4
|
|
5
|
|
6
|
|
7
|
|
8
|
|
9
|
|
10
|
|
11
|
|
12
|
|
13
|
授業計画/Class |
受講者による研究発表(10) |
|
14
|
授業計画/Class |
受講者による研究発表(11) |
|
15
|
|
|
事前学習/Preparation |
【講義の回】 ・資料教材を読み、興味を覚えた点と疑問点をノートしておく。 ・資料教材に示された詩を読み、気づいた点をノートしておく。 【受講者による研究発表の回】 ・予め発表資料を読み、興味を覚えた点と疑問点を明確にしておく。
|
事後学習/Reviewing |
【講義の回】 ・出された課題の回答をコースパワーに入力する。 ・講義を聞いて、さらに調べたいと思った点を自分で調べる。 【受講者による研究発表の回】 ・研究発表に対するコメント(感想・質問・アドバイス)をコースパワーに入力する。 |
|
|
授業方法/Method of instruction
|
区分/Type of Class |
対面授業 / Classes in-person
|
実施形態/Class Method |
ハイブリッド型ハイフレックス形式 / hybrid high flex
補足事項/Supplementary notes
|
活用される授業方法/Teaching methods used |
|
|
成績評価方法/Evaluation
|
1 |
平常点 In-class Points
|
30%
|
授業への積極的参加。事前・事後学習。他の受講者の発表の時も、自分なりに調査・研究を進める。
|
2 |
レポート Report
|
30%
|
毎回の授業の課題への回答の提出。
|
3 |
試験 Exam
|
40%
|
学期末に、研究発表したものをさらに深めて提出する。
|
|
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法/Feedback methods for assignments (exams, reports, etc.)
|
毎回の課題回答からピックアップしてまとめ、TAのアドバイス、担当教員のコメントを記した資料教材をコースパワーにアップする。
|
参考書/Reference books
|
|
メッセージ/Message
|
【研究発表のテーマ例】 (例)女性歌人の恋の表現/萬葉集の挽歌/防人歌/宮澤賢治の詩のリズム/戦争詩/日本で詩を制作した日本統治下朝鮮詩人(金鍾漢、楊明文ら)/児童向けの詩と戦争/三島由紀夫の十代の詩/寺山修司の海の詩/寸松庵色紙における書による造形
この演習では、研究発表に対する積極的なコメントをもとめます。今まで自分が知らなかった作品についてコメントすることで、自分の世界が広がります。 この演習では、大学の日本文学科で、自分自身で研究を掘り下げてゆく力を身に付けてもらいます。大学での日本文学研究は”調べ学習”ではなく、「唯一の正解」もありません。自分の力で、自分なりの解答を見出してゆくことが日本文学研究です。研究という目標をもって、大学2、3年を過ごしてもらいたいと思っています。
|
その他/Others
|
学期末提出のショート・エッセイは冊子にまとめる予定。
|
キーワード/Keywords
|
詩
萬葉集
近代詩
戦争
文学交流
書
造形的な詩
|