講義内容詳細:文学研究法Ⅱ

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 文学研究法Ⅱ
英文科目名/Course Title (English) Seminar in Methods for Studying Japanese Literature Ⅱ
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 小松 靖彦
英文氏名/Instructor (English) KOMATSU Yasuhiko

講義概要/Course description
ショート・エッセイ(小論文)で〈表現する〉
 日本文学科では、日本文学・日本語学を通じて学んだものを、論文という形で〈表現〉します。その出発点が「文学研究法」で、到達点が卒業論文です。
 この「文学研究法Ⅱ」では、論文によって〈表現する〉ことの基本を学びます。一人一人が〈表現者〉としての一歩を踏み出します。教材としては、〈人間の安全保障〉、戦争と文学、翻訳などに関する文学・資料を使い、新し見方を学び、視野を広げてもらいます。
達成目標/Course objectives
1.論文の基本について学ぶ。
2.新しい見方を身に付ける。
3.ショート・エッセイ(小論文)をまとめる。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
文学研究法Ⅰの履修が必須。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class イントロダクション【オンライン授業(オンデマンド型)での実施】
事前学習/Preparation 自分が書きたいショート・エッセイ(小論文)について考えておく。
事後学習/Reviewing 受講の目標を明確にする。
2
授業計画/Class 新しい見方を学ぼう(1):〈人間の安全保障〉と文学
事前学習/Preparation 人間の安全保障〉について情報を得ておく。
《参考》〈人間の安全保障〉=紛争・災害・環境破壊・難民・貧困・人権侵害などから人間の生活と共存を守ることであり、「国家の安全保障」とは対照的に、個々人の能力の開発をめざすこと。そのためには「世界の本質を、その多様性と豊かさを含めて認識する」、「自由と論理的な思考および友情の大切さを理解する」基礎教養が重要となる。(アマルティア・セン『人間の安全保障』集英社新書、2006)
事後学習/Reviewing 配布資料を読み直し、学んだことを整理する。課題に回答する。
3
授業計画/Class 新しい見方を学ぼう(2):戦争と文学
事前学習/Preparation 人間の安全保障〉と文学に関わる大きなテーマとして〈戦争と文学〉について考察する。関心のある作品・資料について情報を得ておく。
事後学習/Reviewing 戦争と文学について、考えたことをまとめる。
4
授業計画/Class 双方向的に日本文学を捉えてみよう(1):相互理解のための文学研究
事前学習/Preparation 文学研究による相互理解について、自分の考え深めておく。
事後学習/Reviewing 海外の人々に日本文学作品を紹介する。
5
授業計画/Class 双方向的に日本文学を捉えてみよう(2):留学生と話そう【グループに分かれての談話会】
事前学習/Preparation 日本人学生は、自分のグループの留学生のホームランドの文学について調べ、留学生に聞きたいことをノートにまとめる。留学生は、日本文学について、日本人学生について聞きたいことをノートにまとめる。
事後学習/Reviewing 談話会に参加して感じたいこと・考えたことをまとめる。
6
授業計画/Class 日本文学を翻訳してみよう(1):日本文学の翻訳について
事前学習/Preparation 日本文学の翻訳について基本的情報を得ておく。
事後学習/Reviewing 教材を読み直し、学んだことを整理する。
7
授業計画/Class 日本文学を翻訳してみよう(2):翻訳の試み【グループに分かれての批評会】
事前学習/Preparation ①自分のグループに割り当てられた作品の翻訳を作ってくる。②自分の関心ある日本詩歌を翻訳して紹介できるようにする。
事後学習/Reviewing 批評会を通じて〈文学の翻訳〉について考えたことをまとめる。
8
授業計画/Class ショート・エッセイ(小論文)の制作に向けて(折り返し)
事前学習/Preparation ショート・エッセイ(小論文)のテーマを考えておく。
事後学習/Reviewing ショート・エッセイ(小論文)のテーマを具体的で明確なものにする。
9
授業計画/Class ショート・エッセイ(小論文)のテーマの立て方、アイディアの育て方を学ぼう
事前学習/Preparation ショート・エッセイ(小論文)のテーマを考えておく。
事後学習/Reviewing 自分らしいアイディアを育てる〈第2の武器〉を考える。
10
授業計画/Class ショート・エッセイ(小論文)のフォーマットを知ろう
事前学習/Preparation ショート・エッセイ(小論文)のフォーマットについての情報を集める。
事後学習/Reviewing 教材を読み直し、学んだことを整理する。
11
授業計画/Class ショート・エッセイ(小論文)のプランを検討しよう【グループに分かれての意見交換会】
事前学習/Preparation 同じグループの受講者に示すショート・エッセイ(小論文)の、①テーマ、②アプローチの方法と構想(目次)をまとめておく。
事後学習/Reviewing 意見交換会で感じたこと・考えたことをまとめる。
12
授業計画/Class 注釈書を利用しよう
事前学習/Preparation ショート・エッセイ(小論文)で論じたい文学作品・言語資料の注釈書についての情報を集めておく。
事後学習/Reviewing 教材を読み直し、学んだことをまとめる。ショート・エッセイ(小論文)の進捗状況を報告する。
13
授業計画/Class 先行研究の引用の仕方を身に付けよう
事前学習/Preparation 先行研究の引用の仕方について情報を集めておく。
事後学習/Reviewing 教材を読み直し、学んだことを整理する。ショート・エッセイ(小論文)の進捗状況を報告する。
14
授業計画/Class ショート・エッセイ(小論文)の批評会【グループに分かれての批評会】
事前学習/Preparation 自分のショート・エッセイ(小論文)を完成しておく。また、同じグループの受講者のショート・エッセイに目を通し、コメント(感想・質問・アドバイス)をまとめておく。
事後学習/Reviewing 批評会で感じたこと・考えたことをまとめる。
15
授業計画/Class これからの飛躍のために(まとめ)
事前学習/Preparation アドバイスを踏まえて、ショート・エッセイ(小論文)を完成する。
事後学習/Reviewing 第1回の課題回答に記した受講目標が達成されたか、自己評価する。2年生の目標を立てる。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method ハイブリッド型ハイフレックス形式 / hybrid high flex
補足事項/Supplementary notes 
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 平常点 In-class Points 30%
2 レポート Report 30% 毎回の授業の課題回答の提出。
3 試験 Exam 40% 期末レポート(ショート・エッセイ)。自分の〈表現〉となっているかを評価基準とします。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法/Feedback methods for assignments (exams, reports, etc.)
毎回の課題回答からピックアップしてまとめ、質問への回答、TAのアドバイス、担当教員のコメントを記した資料教材をコースパワーにアップする。
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
 
1 アマルティア・セン著 ; 東郷えりか訳 人間の安全保障(集英社新書) 集英社 2006.1 408720328X 680円+税 蔵書情報 / Library information
メッセージ/Message
 授業は、教材(PDF)をプリントアウトして書き込んでゆくか、または授業用ノートを作って学んでください。その他に、自分自身の研究のための小型ノートも準備してください。この小型ノートが自分の研究の基本を作ってくれます。

その他/Others
 学期末提出のショート・エッセイ(最終版)は冊子にまとめる予定です。
キーワード/Keywords
日本文学