講義内容詳細:史学特講B(7)

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 史学特講B(7)
英文科目名/Course Title (English) Lecture on History B (7)
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 久礼 克季
英文氏名/Instructor (English) KURE Katsutoshi

講義概要/Course description
・『モノと交易から考える東南アジア』
古くから多くのモノを生み出し交易を行うことで多くの国家が成立・繁栄した東南アジアについて、前近代期を中心に主要な国家をモノならびに交易と関連させて概説する。
達成目標/Course objectives
東南アジア全域の歴史の展開を、モノと交易を切り口にして、世界史の中に位置づけながら理解する。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
特になし。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class ・【イントロダクション】東南アジアの自然環境とモノ、交易
東南アジアの自然環境、生産物と交易について説明する。
【初回のみ、オンライン授業(オンデマンド型)で実施】
事前学習/Preparation 東南アジアの地理を確認し、興味のある地域についてどんな産品があるか調べておく。
事後学習/Reviewing 配布した資料を読み、理解を深める。
2
授業計画/Class ・東南アジアにおける交易の始まり・展開とモノ・国家の関わり
東南アジアにおける交易の始まりやその変遷、モノや国家の関わりについて概説する。
事前学習/Preparation 東南アジアの交易品はどんなものが考えられるか調べておく。
事後学習/Reviewing 配布した資料を読み、理解を深める。
3
授業計画/Class ・扶南・ドヴァーラヴァティー〔堕羅鉢底〕・ピュー〔驃〕と銀貨交易圏
カンボジア、北部タイ、ビルマ〔ミャンマー〕で繁栄した扶南・ドヴァーラヴァティー〔堕羅鉢底〕・ピュー〔驃〕の王権・産物・交易と、そこで流通した銀貨について説明する。
事前学習/Preparation 高校世界史教科書レベルで良いので、扶南・ピュー・ドヴァーラヴァティーについて調べておく。
事後学習/Reviewing 配布した資料を読み、理解を深める。
4
授業計画/Class ・パガンとチャンパー〔林邑・環王〕
ビルマ〔ミャンマー〕で繁栄したパガンと、ベトナム南部で繁栄したチャンパー〔林邑・環王〕の、王権・産物・交易について説明する。
事前学習/Preparation 高校世界史教科書レベルで良いので、パガンやチャンパー〔林邑・環王〕について調べておく。
事後学習/Reviewing 配布した資料を読み、理解を深める。
5
授業計画/Class ・チャンパー〔占城〕とアンコール・クメール王朝
ベトナム南部のチャンパー〔占城〕とアンコール遺跡群を建設したカンボジアのアンコール・クメール王朝について、王権・産物・交易を説明する。
事前学習/Preparation 高校世界史教科書レベルで良いので、チャンパー〔占城〕とアンコール・クメール王朝について調べておく。
事後学習/Reviewing 配布した資料を読み、理解を深める。
6
授業計画/Class ・琉球王国と鄭和の遠征
明朝海禁期の東アジア―東南アジア間交易で重要な役割を果たした琉球王国〔特に交易面〕と、後の「交易の時代」に大きな影響を及ぼした明朝による鄭和の遠征について説明する。
事前学習/Preparation 琉球王国と鄭和の遠征について調べておく。
事後学習/Reviewing 配布した資料を読み、理解を深める。
7
授業計画/Class ・「交易の時代」の東南アジアにおけるモノ・交易
「交易の時代」について説明し、この時期繁栄した島嶼部諸国家について概説する。
事前学習/Preparation 高校世界史レベルで良いので、15~18世紀の東南アジア全域の概要について調べておく。
事後学習/Reviewing 配布した資料を読み、理解を深める。
8
授業計画/Class ・アユタヤ王朝〔前期・後期〕
「交易の時代」大陸部東南アジアで大きな勢力を誇ったシャム〔タイ〕のアユタヤ王朝〔前期・後期〕の、王権・産物・交易について説明する。
事前学習/Preparation 高校世界史レベルで良いので、アユタヤ王朝について調べておく。
事後学習/Reviewing 配布した資料を読み、理解を深める。
9
授業計画/Class ・タウングー王朝、コンバウン王朝
「交易の時代」アユタヤ王朝と対抗関係にあったビルマ〔ミャンマー〕のタウングー、コンバウンの各王朝の王権・産物・交易について説明する。
事前学習/Preparation 高校世界史教科書レベルで良いので、タウングー王朝、コンバウン王朝について調べておく。
事後学習/Reviewing 配布した資料を読み、理解を深める。
10
授業計画/Class ・「交易の時代」のベトナム
広南阮氏をはじめとする「交易の時代」におけるベトナムの、王権・産物・交易について説明する。
事前学習/Preparation 高校世界史教科書レベルで良いので、広南阮氏について調べておく。
事後学習/Reviewing 配布した資料を読み、理解を深める。
11
授業計画/Class ・ラーンナー王国・ラーンーサーン王国とポスト・アンコール期のカンボジア
「交易の時代」に存在したラオスのラーンナー王国・ラーンーサーン王国やポスト・アンコール期のカンボジアの、王権・産物・交易ついて説明する。
事前学習/Preparation 高校世界史教科書レベルで良いので、この時期のラオスカンボジアについて調べておく。
事後学習/Reviewing 配布した資料を読み、理解を深める。
12
授業計画/Class ・東南アジアの植民地化とモノ
東南アジアの植民地化について、モノを切り口として説明する。
事前学習/Preparation 高校世界史教科書レベルで良いので、東南アジアの植民地化について調べておく。
事後学習/Reviewing 配布した資料を読み、理解を深める。
13
授業計画/Class ・「植民地期」〔19~20世紀〕の東南アジアにおけるモノ・交易の変化と国家
欧米によって植民地化された東南アジア諸地域におけるモノと交易の変化について説明する。
事前学習/Preparation 高校世界史教科書レベルで良いので、植民地期の東南アジアについて調べておく。
事後学習/Reviewing 配布した資料を読み、理解を深める。
14
授業計画/Class ・植民地化を免れたシャム〔タイ〕
東南アジア地域において唯一植民地化を免れたシャム〔タイ〕について、その要因を王権・産物・交易から説明する。
事前学習/Preparation 高校世界史教科書レベルで良いので、植民地期のシャム〔タイ〕について調べておく。
事後学習/Reviewing 配布した資料を読み、理解を深める。
15
授業計画/Class ・【まとめ】東南アジアのモノ・交易と国家
事前学習/Preparation これまでの内容を復習し、試験準備を行う。
事後学習/Reviewing 授業全体を振り返り、各自で興味・関心のあるトピックを取りあげ、各文献にあたりながら考察する。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes課題へのフィードバックや質問への回答は次回の講義の最初に行う。
理解度や受講者の関心に応じ、シラバスの内容を変更することもある。
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 試験 Exam 50% 試験は、授業期間内ではなく試験期間内の実施を予定している。
2 平常点 In-class Points 50% 平常点は、出席数と毎回の授業後に提出するコメントの内容を加味して採点する。
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
 
1 石井米雄, 桜井由躬雄編 大陸部 山川出版社 1999.12 9784634413504 3700円+税 蔵書情報 / Library information
2 池端雪浦編 島嶼部 山川出版社 1999.5 4634413604 3500円+税 蔵書情報 / Library information
メッセージ/Message
この授業は、東南アジア地域全域〔※国家は主要なもののみとなります〕を取りあげる講義となります。
東南アジア地域は、古くから多くのモノを産出・生産していたことから、その産品を用いて活発に交易が展開し、多くの国が繁栄しました。
そのようなモノを生み出し交易で栄えてきた東南アジアの変遷について、考えていきましょう。
なお、現在のインドネシア・マレーシア・シンガポールを構成する地域については、史学特講B(8)において詳述すしますので、この授業では概要説明に留めます。
現在のインドネシア・マレーシア・シンガポールの地域に関心を持つ学生は、史学特講B(8)を履修することをお勧めします。