講義概要/Course description
|
大学の指示により、初回のみオンライン授業(オンデマンド型)で実施する。 「刑法B」では、前期開講科目の「刑法A」と併せて、刑法総論を対象とし、刑法の基礎理論(刑法の意義や近代刑法の基本原則)および「犯罪論」(あらゆる犯罪に共通の犯罪成立要件。例えば、刑法の解釈手法、違法性とは何か、未遂犯はどのような要件の下に成立するか等)について解説を行う。刑法典の規定でいえば、「第一編 総則」(第1条-第72条)がこれにあたる。とくに「犯罪論」が講義の中心となる。 なお,下記の「授業計画」は,項目を表したものであり,各項目が1回の授業で終わるとは限らない。次回にずれ込んだりすることが十分にありうる。講義の順序を示したものと理解してほしい。
|
達成目標/Course objectives
|
刑法総論の基本を理解すること。刑法の基本理念を習得すること。
|
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
|
刑法Aとは、連続した内容をもっているので、刑法Aに引き続いて登録すること。
|
授業計画/Lecture plan
|
1
|
授業計画/Class |
責任論・責任能力 初回のみオンデマンド型授業 |
|
2
|
|
3
|
|
4
|
|
5
|
授業計画/Class |
事実の錯誤①:錯誤論総説、具体的事実の錯誤 |
|
6
|
授業計画/Class |
事実の錯誤②:抽象的事実の錯誤 |
|
7
|
|
8
|
授業計画/Class |
未遂犯①:未遂犯総説、処罰根拠 |
|
9
|
|
10
|
|
11
|
授業計画/Class |
共犯論①:現行法の共犯規定,正犯と共犯 |
|
12
|
授業計画/Class |
共犯論② 共犯の処罰根拠 教唆犯と幇助犯 |
|
13
|
授業計画/Class |
共同正犯① 共同正犯の成立要件、共謀共同正犯 |
|
14
|
授業計画/Class |
共同正犯② 共同正犯の諸問題 |
|
15
|
授業計画/Class |
予備。講義に遅れが出たときのために、この回を利用する。 |
|
|
事前学習/Preparation |
特に必要としないが、教科書の該当箇所を読んでおくと理解がしやすい。 |
事後学習/Reviewing |
毎回、授業内容を聞いていれば簡単に解ける小テストを行う。同時に、教科書を読み、授業内容を確認する。 |
|
|
授業方法/Method of instruction
|
区分/Type of Class |
対面授業 / Classes in-person
|
実施形態/Class Method |
通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes刑法総論は、高度の論理性と抽象的な思考方法を特徴とする。それは、何よりも慎重な適用が要請されるという事情のほか、「人がなぜ人を処罰することができるのか」という問題は古くから哲学でも論じられたところであり、刑法は法律学の中でもとくに哲学との関係が深い分野である。また、社会・国家の任務の理解、人間観や人権感覚が個々の解釈論に大きく影響することによる。刑法では学説の対立がとくに激しいのも、これらの基本的な立場が相容れることなく異なることに由来する。刑法解釈学の本来の醍醐味は、まさにこの点にあるといってよい。しかし、法律の勉強を始めて間もない初学者が聴講者の大多数を占めることを考え、講義の中では、体系的一貫性を重視しながらも、判例その他の具体例を多用し、実務的な動向にも目を向けたわかりやすい解説に努めたい。原則として各回、授業が理解できているかを確認するためのチェックをCourse Powerの活用によって行うことにする。
|
活用される授業方法/Teaching methods used |
|
|
成績評価方法/Evaluation
|
1 |
試験 Exam
|
60%
|
教場での試験を予定している。状況により変更がありうる。
|
2 |
平常点 In-class Points
|
40%
|
授業終了後に、Course Powerを通じてその日の内容の理解度チェック(小テスト)を行うので,それについて解答する。
|
|
教科書/Textbooks
|
| 著者名 Author | タイトル Title | 出版社 Publisher | 出版年 Published year | ISBN | 価格 Price | コメント Comments |
1 |
浅田和茂著
|
刑法総論
|
成文堂
|
2019.3
|
9784792352738
|
3700円+税
|
前期と同じ。
|
|
参考書/Reference books
|
|
キーワード/Keywords
|
刑法総論
犯罪論
|