講義内容詳細:国際法C

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 国際法C
英文科目名/Course Title (English) International Law C
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) COOP,Stephanie L.
英文氏名/Instructor (English) COOP, Stephanie Louise

講義概要/Course description
  伝統的に国際法は国家間の関係を規律する法分野で、個人を守ることが主な焦点ではなかったものの、第二次世界大戦およびその前の段階で多くの人々の人権が著しく踏みにじられたことを教訓にして、第二次世界大戦後、個人の権利と尊厳を保障するための国際法上の規範が発展すると同時に、これらを実施するための様々なメカニズムが誕生するようになりました。人権侵害は現在もありますが、国際法におけるこれらの展開は、すべての人が尊厳と敬意をもって扱われるべきという考えが根付くようになったことを反映し、国際基準を設定することによって、人権侵害の防止および人権侵害に対する責任追求と被害者の救済に大きく貢献しており、歴史的に極めて大きな意義をもっています。
  本授業では、人権問題をめぐる様々な事例を取り上げながら、個人を守る規範を定める国際法の主な分野(すなわち、国際人権法、国際人道法および国際刑事法)の歴史的発展と内容について学びます。国際人権法は国家の管轄下にあるすべての個人に対して保障しなければならない権利を定めるもので、国際人道法は戦争(武力紛争)の苦しみを軽減するために紛争当事者が守らなければならないルールを扱います。国際刑事法は戦争犯罪、人道に対する犯罪および集団殺害犯罪(ジェノサイド)をはじめとする国際犯罪を行った個人に直接刑事責任を負わせるものです。本授業では、人権侵害を防止するために日常的に個人の権利と尊厳を守る意識の必要性と体制の重要性を強調しながら、武力紛争時や権威主義的・独裁的な政権のもとで行われる重大な・大規模な人権侵害の事例を中心に取り上げます。現在の国際法規範の範囲が適切であるかどうかも検討するほか、国際法の発展において人権問題の解決に関わる個人や社会運動が果たした役割についても扱います。
達成目標/Course objectives
本授業では、国際人権法、国際人道法および国際刑事法に関する基本知識を身につけ、各分野のルールが具体的な事例においてどのように適用されているかを理解することを到達目標とします。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
入学年度によって履修条件が異なりますので、自身の入学した年度の授業要覧を確認してください。

授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class オリエンテーション【オンライン授業(オンデマンド型)での実施】
事前学習/Preparation 新聞に目を通し、本授業のテーマに関連する記事を読むこと(前期の授業期間中、それを習慣にすることが望ましい)。
事後学習/Reviewing オリエンテーションのプリントを読み直し、わからない点があれば教員に連絡すること。
2
授業計画/Class ビデオ授業 [ナチス政権による人権侵害について]
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
3
授業計画/Class 国際人権法 (1):歴史的発展
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
4
授業計画/Class 国際人権法 (2):人権条約(I)
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
5
授業計画/Class 国際人権法 (3):人権条約(II)
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
6
授業計画/Class 国際人道法 (1):歴史的発展
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
7
授業計画/Class 国際人道法 (2):国際人道法の条約
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
8
授業計画/Class ゲストスピーカー
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
9
授業計画/Class 国際刑事法(1):歴史的発展
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
10
授業計画/Class 国際刑事法(2):戦争犯罪
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
11
授業計画/Class 国際刑事法(3):人道に対する犯罪
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
12
授業計画/Class 国際刑事法(4):集団殺害犯罪(ジェノサイド)
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
13
授業計画/Class 被害者の救済:補償に関するルール
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
14
授業計画/Class 総合的まとめ
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
15
授業計画/Class 期末テスト
事前学習/Preparation 前回までにやったことを見直しておくこと。
事後学習/Reviewing 期末テストの問題を思い出しながら、レジュメと授業でとったメモを読み直すこと。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
補足事項/Supplementary notesレジュメと参考資料はCoursePowerで配布します。授業の内容をより身近に感じるよう、新聞記事やビデオを活用し、ゲストスピーカーをお招きします。
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 平常点 In-class Points 100% 小テスト/リアクションペーパー(5回 x 10% = 50%)と期末テスト(50%)の点数によって評価します。小テスト/リアクションペーパーがいつ行われるのかは事前に通知しません。病気などどうしてもやむを得ない事情により期末テストを欠席する場合にはレポートの代替措置がありますが、その場合は証明書を提出しなければなりません。
教科書/Textbooks
 
1
メッセージ/Message
国際人権法・刑事法・人道法というと、何か遠くにあるもののように感じるかもしれません。けれども、こうした国際諸法のもとを辿ると、その大元には、それぞれの場所にあった様々な、当たり前の生活がひどく破壊されたことへの反省があることがわかってきます。逆にそのことは、この授業で学ぶ国際法が、これから皆さんが様々な場所で活動するときに、困ったことがあったとき、変な状況に面したときに、何を基準に考えればよいか、日常的な場でも使うことができる一つの軸を提供してくれるものであることを意味しています。すぐに、その関係は見えにくいかもしれません。でも、きちんと学んでおくことで、これから、皆さん一人一人の身近な生活の中で、こういうことにも関連しているのだなという事例が出てくると思います。そのときに、この授業で学んだことが役に立つことを願います。