講義内容詳細:国際法D

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 国際法D
英文科目名/Course Title (English) International Law D
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) COOP,Stephanie L.
英文氏名/Instructor (English) COOP, Stephanie Louise

講義概要/Course description
  伝統的に国際法は国家間の関係を規律する法分野で、個人を守ることが主な焦点ではなかったものの、第二次世界大戦およびその前の段階で多くの人々の人権が著しく踏みにじられたことを教訓にして、第二次世界大戦後、個人の権利と尊厳を保障するための国際法上の規範が発展すると同時に、これらを実施するための様々なメカニズムが誕生するようになりました。人権侵害は現在もありますが、国際法におけるこれらの展開は、すべての人が尊厳と敬意をもって扱われるべきという考えが根付くようになったことを反映し、国際基準を設定することによって、人権侵害の防止および人権侵害に対する責任追求と被害者の救済に大きく貢献しており、歴史的に極めて大きな意義をもっています。
  本授業では、武力紛争時や権威主義的・独裁的な政権のもとで行われる重大な・大規模な人権侵害に対処するために設置されたものを中心に、個人を守る国際法上の規範を実施する国際的・国内的なメカニズムについて学びます。各メカニズムの目的や権限および具体的な事例(例えば、ポルポト政権によるカンボジアのジェノサイド、南アフリカの人種隔離制度および2012年にマリで始まった紛争における人権侵害、など)をどのように扱ったかのほかに、関連するテーマ(例えば、武力紛争下の性暴力や国連安全保障理事会と「保護する責任」の問題、など)を検討します。 
達成目標/Course objectives
本授業では、国際刑事裁判所などの正義メカニズムの権限や活動を把握・評価する能力および関連するテーマについての基本知識を身につけることを到達目標とします。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
入学年度によって履修条件が異なりますので、自身の入学した年度の授業要覧を確認してください。なお、国際法Cを履修済であることも望ましいが、履修条件ではありません。ただし、必要に応じて教員が指定する追加の資料を読む場合があります。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class オリエンテーション【オンライン授業(オンデマンド型)での実施】
事前学習/Preparation 新聞に目を通し、本授業のテーマに関連する記事を読むこと(後期の授業期間中、それを習慣にすることが望ましい)。
事後学習/Reviewing オリエンテーションのプリントを読み、わからない点があれば教員に連絡すること。
2
授業計画/Class 人権問題を扱う主な国連機関
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
3
授業計画/Class 国際人権条約機関と地域的人権裁判所
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
4
授業計画/Class 刑事法廷(1):旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所(ICTY)とルワンダ国際刑事裁判所(ICTR)
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
5
授業計画/Class 刑事法廷(2):国際刑事裁判所(ICC)
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
6
授業計画/Class 刑事法廷(3):国際刑事裁判所(ICC)
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
7
授業計画/Class ゲストスピーカー
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
8
授業計画/Class 刑事法廷(4):混合的刑事裁判所
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
9
授業計画/Class 刑事法廷(5):国内裁判所(他国による普遍的管轄権の行使)
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
10
授業計画/Class 真実究明委員会
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
11
授業計画/Class 国内人権機関
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
12
授業計画/Class 補償を与えるメカニズム
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
13
授業計画/Class 市民による人権保障
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
14
授業計画/Class 総合的まとめ
事前学習/Preparation CoursePowerにある事前学習のための資料を読むこと。
事後学習/Reviewing 今回授業でやったことを復習しておくこと。
15
授業計画/Class 期末テスト
事前学習/Preparation 前回までにやったことを見直しておくこと。
事後学習/Reviewing 期末テストの問題を思い出しながら、レジュメと授業でとったメモを読み直すこと。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
補足事項/Supplementary notesレジュメと参考資料はCoursePowerで配布します。授業の内容をより身近に感じるよう、新聞記事やビデオを活用し、ゲストスピーカーをお招きします。
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 平常点 In-class Points 100% 小テスト/リアクションペーパー(5回 x 10% = 50%)と期末テスト(50%)の点数によって評価します。小テスト/リアクションペーパーがいつ行われるのかは事前に通知しません。病気などどうしてもやむを得ない事情により期末テストを欠席する場合にはレポートの代替措置がありますが、その場合は証明書を提出しなければなりません。
教科書/Textbooks
 
1
メッセージ/Message
国際人権法・刑事法・人道法というと、何か遠くにあるもののように感じるかもしれません。けれども、こうした国際諸法のもとを辿ると、その大元には、それぞれの場所にあった様々な、当たり前の生活がひどく破壊されたことへの反省があることがわかってきます。逆にそのことは、この授業で学ぶ国際法が、これから皆さんが様々な場所で活動するときに、困ったことがあったとき、変な状況に面したときに、何を基準に考えればよいか、日常的な場でも使うことができる一つの軸を提供してくれるものであることを意味しています。すぐに、その関係は見えにくいかもしれません。でも、きちんと学んでおくことで、これから、皆さん一人一人の身近な生活の中で、こういうことにも関連しているのだなという事例が出てくると思います。そのときに、この授業で学んだことが役に立つことを願います。