講義概要/Course description
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「国際人権法を国内でどう活かすか」 人権は基本的には各国の憲法によって保障されるものであるが、今日、そうした国内法による人権保障を補うものとして重要な役割を果たしているのが国際人権法である。戦後、国連では国際人権規約、人種差別撤廃条約、女性差別撤廃条約など、またヨーロッパ審議会のような地域的組織ではヨーロッパ人権条約などの人権条約が次々と作られているが、これらの条約は、国籍にかかわらず、締約国の「管轄下」のすべての人の人権保障を目的としている。日本も、国連の人権条約の多くを批准しているが、批准の際には条約の規定に沿って国内法の整備が行われることから、人権条約は日本の国内法制に大きな影響を与えている。グローバル化が進み日本にも外国籍ないし外国出身の住民が増える中で、国の「管轄下のすべての人」の人権保障を目的とした国際人権法は一層重要性を増している。このゼミでは、具体的な問題に即して、国際人権法をどのように活かし、国内法と併せ用いていくことができるか考えていく。 授業ではまず、国際人権法について基礎的な知識を身につけるため、担当者による基礎講義(講義形式の授業)を数回行う。また、週1回の講義だけではなく自分で文献を自習することも不可欠であるから、この基礎講義の期間には、国際人権法に関する入門的な文献を各自で読んでおくこととする(授業で提示する)。 その後、演習方式に移行する。前期は、例年、全員で意見を述べた上でテーマを設定し、グループに分かれての討論(ディベート)を行っている(これまでの例では、死刑制度の存廃をめぐる問題点、人種差別を扇動するヘイトスピーチを法規制すべきか否か、外国人の参政権、入管収容をめぐる問題、などを取り上げた)。
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達成目標/Course objectives
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関心をもった人権問題について、関連の国内法に加えて国際人権法にも照らして検討する視座をもち、そのためのリサーチ(文献探しと読み込み、考察)と成果発表( 口頭での発表、発表時の資料作り、発表後のレポート)ができるようになることである。ゼミという授業の場を通して仲間たちと共に切磋琢磨し、能力を高めあうこともねらいとしている。
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履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
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ゼミという授業の性格上、毎回きちんと準備をした上で授業に参加し、受け身でなく主体的にゼミでの討論に寄与すること。なお、ゼミでの勉強内容を補完・強化するためにも、「国際法A」の授業は履修することが望ましい。
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授業計画/Lecture plan
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授業計画/Class |
基礎講義に関する小テスト/前期授業で取り上げるテーマについての検討 |
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授業計画/Class |
グループ討論・テーマ1(第1回) |
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授業計画/Class |
グループ討論・テーマ1(第2回) |
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授業計画/Class |
グループ討論・テーマ2(第1回) |
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授業計画/Class |
グループ討論・テーマ2(第2回) |
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事前学習/Preparation |
日常的に新聞や本を読むなどして人権問題にふれ、このゼミでどのようなテーマで研究をしたいか考えておくこと。 |
事後学習/Reviewing |
ゼミで扱ったテーマもふまえながら、後期のグループディスカッションや個人レポートではどのようなテーマを扱いたいか考えること。 |
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授業方法/Method of instruction
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区分/Type of Class |
対面授業 / Classes in-person
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実施形態/Class Method |
通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes第1週から対面授業で行う。
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活用される授業方法/Teaching methods used |
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成績評価方法/Evaluation
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試験 Exam
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30%
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基礎講義の内容に関する授業中の小テスト
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2 |
平常点 In-class Points
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70%
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毎回の授業へのレギュラーな参加、及びグループ発表・討論の担当を評価の前提とし、全体を通しての積極的な参加姿勢や授業への貢献度によって総合的に評価する。
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教科書/Textbooks
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| コメント Comments |
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基礎講義は、担当者が配布するレジメによって行う。
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参考書/Reference books
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| コメント Comments | |
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申惠丰『友だちを助けるための国際人権法入門』(影書房)、『国際人権入門-現場から考える』(岩波新書)、阿部浩己ほか『テキストブック国際人権法』(日本評論社)、近藤敦『人権法〔第2版〕』(日本評論社)など。このほか、初回のオリエンテーション時に参考文献リストを配布する。
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