講義内容詳細:ヒューマン・ライツの現場A/ヒューマンライツの現場A

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) ヒューマン・ライツの現場A/ヒューマンライツの現場A
英文科目名/Course Title (English) Human Rights A
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 森本 麻衣子/大石 泰彦
英文氏名/Instructor (English) MORIMOTO, Maiko/OISHI Yasuhiko

講義概要/Course description
1)「ヒューマンライツ」を学ぶことは、これまで学生諸君がなじんできた「勉強」とは全く異なっている。それは、単語や用語を暗記したり、参考書や問題集を一冊あげたりするようなものではない。頭でっかちにならず、まずは「現場」を見つめること、そして、それを他人事として簡単に割り切ったり、安易に理論化したりしないことが必要になる。
2)ここで展開されるのは、高校までのいわゆる「人権学習」「平和学習」の延長線上にある啓発的な授業ではない。そこには簡単な「答え」はない。「答え」は大学4年間の学びの中で探究していってほしい。
達成目標/Course objectives
この講義の目標は、4年間のヒューマンライツ学習の基盤を形成することである。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
・(1年生)ヒューマンライツ学科の必修科目である。
・(2~4年生)ヒューマン・ライツコースに所属する学生は、必ずこの科目の単位を修得しなければならない。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class ガイダンス
2
授業計画/Class 孤立に向き合う(映像視聴)
3
授業計画/Class 孤立に向き合う(レクチャー&質疑応答)
4
授業計画/Class 孤立に向き合う(ディスカッション)
5
授業計画/Class 戦争を知っているか(映像視聴)
6
授業計画/Class 戦争を知っているか(レクチャー&質疑応答)
7
授業計画/Class 戦争を知っているか(ディスカッション)
8
授業計画/Class 汚された大地に立つ(映像視聴)
9
授業計画/Class 汚された大地に立つ(レクチャー&質疑応答)
10
授業計画/Class 汚された大地に立つ(ディスカッション)
11
授業計画/Class 人間の誇りをかけて(映像視聴)
12
授業計画/Class 人間の誇りをかけて(レクチャー&質疑応答)
13
授業計画/Class 貧困を見つめる(映像視聴)
14
授業計画/Class 貧困を見つめる(レクチャー&質疑応答)
15
授業計画/Class 貧困を見つめる(ディスカッション)
 
事前学習/Preparation (映像視聴前)配信される「(映像)作品紹介」のプリントを読んでおく。
(レクチャー前)配信される「レジュメ」等を読んでおく。
(ディスカッション前)「レクチャー」を振り返り、関連の書籍・論文を読み、ディスカッションに備える。
事後学習/Reviewing 「感想・意見・質問」を作成し提出(これについては、後で詳しく述べる。)
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes1)初回から対面授業(通常型)で実施する。2名の担当者が、毎回、教壇に立つ。

2)授業は原則として3週をワンセットにして、すなわち、ひとつのテーマに270分の時間をかけて行われる。各セットは、次のように進む(第4テーマのみ、ディスカッションがなく2回で終了する)。
第1週:簡単なイントロダクション(約10分)のあと、ヒューマン・ライツにかかわる映像を視聴
第2週:寄せられた感想・意見・質問(後述)をふまえて、担当者がレクチャー。その際、レジュメ・資料を配信・提示する。追加映像を視聴する場合もある。
第3週:映像、レクチャー、寄せられた感想・意見・質問をもとに、グループ・ディスカッション

3)プリント(レジュメ、資料、感想・意見・質問のまとめ)は、事前にコースパワーで配信する。すべて印刷して授業に持参すること。第2週についてはパソコンやiPadを授業に持ち込んでもよいが、第1週・第3週は不可。なお、当日になって、印刷されたプリントが配布されることもある。

活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 レポート Report 93% 1)「感想・意見・質問」93%と「平常点」7 %による採点である。すなわち、受講生が発する言葉(文章、発言)によって採点されることになる。

2)全部で10回、「感想・意見・質問」を提出する必要がある。10回以上提出すると(公平性の観点から)成績評価上、不利益になることがあるので注意する。

3)5つのテーマが扱われるが、一つのテーマで2回、「感想・意見・質問」を提出する。

4)したがって、必然的に第11回・第12回終了後の「感想・意見・質問」はすべての受講生が提出しなければならないことになる。

5)また、第15回終了後(期末)のテーマは「授業全体に対する感想・意見・質問」になり、これについてもすべての受講生が提出しなければならない。

6)残る7回については、「映像」「レクチャー」「ディスカッション」に対する感想・意見・質問をバランスよく提出する(3つの比率が3:2:2、2:3:2、あるいは2:2:3であるようにする)。

7)提出の締め切りは授業(火曜日)の3日後(金曜日)。コースパワーを用いて提出。ただし、最後の回の締め切り日については授業の中で指示する。

8)次回の授業までに、担当者からのレスポンスを含む「感想・意見・質問」のまとめのプリントがコースパワーを通じて配信される。

9)各回の文章の分量は600字以上、1000字程度まで。期末のものはその2倍程度である。

10) ひとつの文章が9点満点。期末のものは12点満点

11)毎回、授業の冒頭に出席を取る。出席カードを配布し終えた時点で締め切る。「遅延証明書」を持っている場合には、授業後TAのところへ行き、指示を受ける。それ以外の遅刻・欠席につき、自分で「真にやむを得ない事由がある」と思うものはコースパワーの質問欄で事情を詳しく述べ、担当者の指示を受ける。

12)担当者は「学部成績評価基準」に則った採点を行う。

13)期末試験は行わない。

※ただし以上の内容については、若干の変更がある場合もある。その場合は初回の授業(ガイダンス)で説明する。



2 平常点 In-class Points 7% 授業での発言等の積極性を評価する。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法/Feedback methods for assignments (exams, reports, etc.)
上述のような方法で、フィードバックを行う。
教科書/Textbooks
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1 以上に記したような授業であるので、教科書を指定することはない。本でもよい、ドキュメンタリー映像でもよい、自ら「現場」を知り、発見する努力をしてほしい。
参考書/Reference books
 コメント
Comments
 
1 授業内で、参考書やドキュメンタリー作品を紹介することもある。
メッセージ/Message
1)毎回、出席することが原則。特に映像を視聴できないと「ディスカッション」に参加できなくなるおそれがある。

2)コースパワーで配信されたプリントは「感想・意見・質問のまとめ」も含めて、必ず印刷して授業の際に持参する。

その他/Others
1)ヒューマン・ライツの学びは、この授業ののち、「ヒューマンライツの現場B」「人権フィールドワーク(人権調査論)」「人権法特論(戦争・紛争と人権、貧困と人権など)」「ジャーナリズム論」「国際人権法」「メディア法(言論法)」をはじめとするさまざまな授業に連結されていく。この授業は、その出発点である。

2)この授業の担当者は、1名が「ジャーナリストとして現場を踏むことからヒューマンライツ問題に接近していった教員」、もう1名が「文献を通じて憲法を勉強することがヒューマンライツ問題に近づくきっかけだった教員」である。経験・視点・意見の異なる教員が授業を担当するねらいは「学生の複眼的・主体的思考の醸成」である。

キーワード/Keywords
ヒューマンライツ     人権     自由     差別     戦争     孤立     貧困     環境     ジャーナリズム     実務経験