講義概要/Course description
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著作権法は、伝統的に文芸、学術、音楽、美術などの著作物を保護することによって、文化の発展に寄与してきましたが、デジタル・ネットワーク時代の到来とともに、大きく変貌しています。一方で、著作権の歴史は、海賊版との闘いの歴史でもあります。そもそも、なぜ著作者の権利を保護する必要があるのか、著作権法は、文化財としての著作物を保護するのか、著作物を創作した著作者を保護するのか、著作権法の意義や目的は必ずしも一様ではありません。 また、とりわけ欧州において著作者の権利は「人権」として認識されています(国際人権規約(社会権規約))。文化を創造する者の権利だけでなく、文化を享受する者の利益も権利として保護されています。 このような目的意識から、著作権法の体系的な理解を前提として、判例研究または論文購読を通して、著作権制度の意義や目的について方法論的な視点から考えます。
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達成目標/Course objectives
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著作権法に関する基礎的な知識を修得するにとどまらず、体系的な理解を踏まえて、判例研究の方法を修得するとともに、現代情報社会における著作権制度の意義や目的について理解することを目標とします。
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授業計画/Lecture plan
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1
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授業計画/Class |
オリエンテーション:授業の方法(判例研究、論文購読、卒論報告…)、スケジュール等について確認します。
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2
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授業計画/Class |
報告判例または購読論文の選定・確認
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3
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授業計画/Class |
個別研究報告(判例研究または論文購読に関する報告)
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4
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事前学習/Preparation |
報告者は、報告判例または購読論文についてレジュメを作成し、CoursePower上に事前に提出する。報告者以外の者は、当該レジュメおよび関連文献を確認して授業に臨む。 |
事後学習/Reviewing |
報告者は、報告の成果をレポートにまとめて提出する。 |
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授業方法/Method of instruction
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区分/Type of Class |
対面授業 / Classes in-person
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実施形態/Class Method |
通常型 / regular |
活用される授業方法/Teaching methods used |
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成績評価方法/Evaluation
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1 |
レポート Report
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60%
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個別研究報告に関するレポートにより評価します。
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2 |
平常点 In-class Points
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40%
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個別研究報告の内容、質を評価します。
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教科書/Textbooks
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| 著者名 Author | タイトル Title | 出版社 Publisher |
1 |
半田正夫
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著作権法概説
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法学書院
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2 |
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著作権判例百選
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有斐閣
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参考書/Reference books
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| 著者名 Author | タイトル Title | 出版社 Publisher | |
1 |
斉藤博
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著作権法
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有斐閣
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2 |
中山信弘
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著作権法
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有斐閣
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3 |
田村善之
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著作権法概説
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有斐閣
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4 |
加戸守行
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著作権法逐条講義
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著作権情報センター
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5 |
作花文雄
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詳解著作権法
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ぎょうせい
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メッセージ/Message
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人権としての著作者の権利、文化の創造者である著作者の保護、文化の多様性の尊重の観点から、著作権法について思索します。
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