講義内容詳細:創業論

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 創業論
英文科目名/Course Title (English) Entrepreneurial Activity
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 吉田 猛
英文氏名/Instructor (English) YOSHIDA Takeshi

講義概要/Course description
 本授業では、起業や企業内での新規事業活動を実現できる能力を身につけてもらうことを目的としている。この目的を達成するために、授業では次の二つを行う。第一に、「エフェクチュエーション」という概念を教科書に基づき学習し、その内容について受講生間でディスカッションをして、ビジネスアイデアはどのようにすれば生み出せ、実際の事業につなげていくことができるようになるのかを考えてもらう。第二に、授業内で各受講生は自らのビジネスアイデアについてプレゼンテーションを行い、他の学生と意見交換を行う。

 本授業では、起業において大切なことの一つであるアイデアの社会的な有効性に関する調査(アイデアの説明とそれに対するリアクション)を二回行ってもらう。単にアイデアの良し悪しの評価だけではなく、実際にそのアイデアが実現可能で目の前あるとすればそれを購入してもらえるかどうかについて返答をもらうようにする。その調査に基づいて自らのアイデアの精度をより高めるよう努める。
 調査対象者は、1回目は身近な人を対象としても構わないが、2回目はできうる限りあまり面識がなく自分のアイデアに関心がありそうな人を探し出しアポイントを取って説明に出向いてほしい。
 リアクションは必ずその場でメモし、その内容をまとめて課外課題として提出するとともに、授業内で報告も行う。

 最終課題として、ビジネスプランを作成してもらう。

上記の内容は参加する人数によって若干の変更がありうる。
達成目標/Course objectives
以下のことを受講生に習得あるいは気づいてもらうことを目指す。
資源発見能力:自身が有している資源に気づき、起業に関わるコストを低減し、他者と連携できるようになる。
●欲求の認識と表現:自身が本当にやりたいことを知り、それをうまく表現できるようになる。
●コミュニケーション力:人の話をしっかりと聴けるようになり、異なる意見を吸収できるようになる。
●価値発見能力:生活者のニーズを理解した上で、それを充足できるアイデアを作れるようになる。
●実践力:課題を創造し、エフェクチュエーションでその課題を自力であるいは他の人と協力して解いていけるようになる。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
 1回目の授業の際に、(1)自分の夢、(2)それを実現するための方法、(3)起業がそれにどのように関係するのか、(4)現時点での実現可能性の四点について、A4用紙1枚程度にまとめてコースパワーにアップすること。
 少人数にしておきたいため、必ず半年間最後まで授業前と授業後の課題をやり続けられ、かつ後期のビジネスアイデア論も引き続き取る強い意志を持つ人に限りたい。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 今回のみ、オンライン授業(オンディマンド型)で実施。

1)半年間の授業の概要と次週以降の授業の進め方について説明を行う。
2)教科書を要約する際に必要となるPowerPointあるいはマインドマップの使い方を説明する。第4週以降の教科書要約の報告者とアイデアの報告者の順番は第3週に決定する。
3)2週目には自らのビジネスアイデアの報告をしてもらうが、それについての説明を行う。
4)外部者に対してアイデアを説明する(第1回目5月中実施、第2回目6月中実施)、そのリアクションに関して報告してもらう(第1回目報告、6月、第2回目報告、7月)。
事前学習/Preparation (1)自分の夢、(2)それを実現するための方法、(3)起業がそれにどのように関係するのか、(4)現時点での実現可能性の四点について、コースパワーのファイル保管庫にある「自分の夢提出用」ファイルを使ってまとめ、コースパワーに授業の前日の日曜日までにアップする。
事後学習/Reviewing 次回の発表のために自分のビジネスアイデアをまとめるとともに、そのアイデアと似た製品・サービスを提供している会社を調べる。できれば、複数の企業を発見するように努める。
2
授業計画/Class 第0回報告
1)一人5分程度でビジネスアイデアのプレゼンテーションを行う。
2)ビジネスアイデアは、PowerPointあるいはマインドマップのファイルに、5分程度の報告時間となるようにまとめておく(合計60分)。
3)各報告ごとに、私からコメントを行う(30分)。
4)各報告に対して、他の受講者は全員疑問、改善提案などのコメントを行う。
5)報告者は各コメントを必ずメモしておく。
事前学習/Preparation 報告用ファイルをファイル保管庫にある「プレゼンテーション用ファイル」を使って作成し、授業前日の日曜日までにそのファイルをコースパワーにアップする。5分程度の報告ができるように準備しておくこと。
事後学習/Reviewing 自分のビジネスアイデアに対して受けたコメントを基にしてアイデアを再考する。
3
授業計画/Class 1)教科書を要約する順番を決定する。
2)第1章に関する内容について説明を行う。
3)授業で説明を聞いて、考えついた意見をメモする。
事前学習/Preparation 全員:教科書第1章を熟読して、各節ごとに疑問や意見をファイル保管庫にある「事前および事後学習用ファイル」を使ってまとめて、授業前日の日曜日までに提出する。
事後学習/Reviewing 上の3)のメモを「事前および事後学習用ファイル」にまとめ、水曜日までにコースパワーにアップする。
4
授業計画/Class 1)教科書第2章に関して報告を、担当者から説明(30分程度)を受けて、内容の理解に努める。
2)私が報告に対してコメントを行う(30分程度)。
3)より深く内容を理解するためにディスカッションを行う。場合によっては課題などを解く(20分程度)。
事前学習/Preparation 要約担当者:教科書第2章に関する内容の要約を、報告時間が30分程度となるように、パワーポイントにまとめて、授業前日の日曜日までに提出する。
要約担当者以外:教科書第2章を熟読して、各節ごとに疑問や意見をファイル保管庫にある「事前および事後学習用ファイル」を使ってまとめて、授業前の日曜日までに提出する。
事後学習/Reviewing 授業中の報告および私のコメントを聞いて、事前に準備した節ごとの疑問や意見が、どのように変わったかを考え、変化した部分について「事前および事後学習用ファイル」にまとめて、水曜日までにコースパワーにアップする。
5
授業計画/Class 第1回ビジネスアイデア報告
1)一人7分程度でビジネスアイデアのプレゼンテーションを行う。
2)ビジネスアイデアは、PowerPointあるいはマインドマップのファイルに、7分程度の報告時間となるようにまとめておく(合計60分)。
3)各報告ごとに、私からコメントを行う(30分)。
4)各報告に対して、他の受講者は全員疑問、改善提案などのコメントを行う。
5)報告者は各コメントを必ずメモしておく。
事前学習/Preparation 全員:一人7分間程度の報告が行える報告用ファイルを作成し、授業前日の日曜日までにそのファイルをコースパワーにアップする。
事後学習/Reviewing 自分のビジネスアイデアに対して受けたコメントを基にしてアイデアを再考する。
6
授業計画/Class 1)3章の要約担当者は、報告時間が30分程度になるように、内容をパワーポイントあるいはマインドマップにまとめておく。
2)私が報告に対するコメントを行う(30分程度)。
3)より深く内容を理解するためにディスカッションを行う。場合によっては課題などを解く(20分程度)。
事前学習/Preparation 要約担当者:教科書第3章に関する内容を、報告時間が30分程度になるようにまとめて、それをコースパワーに授業前日の日曜日までにアップする。
要約担当者以外:教科書第3章を熟読して、各節ごとに疑問や意見をファイル保管庫にある「事前および事後学習用ファイル」を使ってまとめて、授業前の日曜日までに提出する。
事後学習/Reviewing 授業中の報告および私のコメントを聞いて、事前に準備した節ごとの疑問や意見が、どのように変わったかを考え、変化した部分について「事前および事後学習用ファイル」にまとめて、水曜日までにコースパワーにアップする。
7
授業計画/Class 第1回目外部説明の報告
1)一人7分程度で報告を行う。
2)報告は、PowerPointあるいはマインドマップのファイルに、7分程度の報告時間となるようにまとめておく(合計60分)。
3)各報告ごとに、私からコメントを行う(30分)。
4)各報告に対して、他の受講者は全員質疑やコメントを行う。
5)報告者は各コメントを必ずメモしておく。
事前学習/Preparation 全員:外部説明に対するリアクションに関して、7分程度となるような報告用ファイルを作成し、授業前日の日曜日までにそのファイルをコースパワーにアップする。
事後学習/Reviewing 自分の報告に対して受けたコメントを基にしてアイデアを再考する。
8
授業計画/Class 1)4章の要約担当者は、報告時間が30分程度になるように、内容をパワーポイントあるいはマインドマップにまとめておく。
2)私が報告に対するコメントを行う(30分程度)。
3)より深く内容を理解するためにディスカッションを行う。場合によっては課題などを解く(20分程度)。
事前学習/Preparation 要約担当者:教科書第4章に関する内容を、報告時間が30分程度になるようにまとめて、それをコースパワーに授業前日の日曜日までにアップする。
要約担当者以外:教科書第4章を熟読して、各節ごとに疑問や意見をファイル保管庫にある「事前および事後学習用ファイル」を使ってまとめて、授業前の日曜日までに提出する。
事後学習/Reviewing 授業中の報告および私のコメントを聞いて、事前に準備した節ごとの疑問や意見が、どのように変わったかを考え、変化した部分について「事前および事後学習用ファイル」にまとめて、水曜日までにコースパワーにアップする。
9
授業計画/Class 1)5章の要約担当者は、報告時間が30分程度になるように、内容をパワーポイントあるいはマインドマップにまとめておく。
2)私が報告に対するコメントを行う(30分程度)。
3)より深く内容を理解するためにディスカッションを行う。場合によっては課題などを解く(20分程度)。
事前学習/Preparation 要約担当者:教科書第5章に関する内容を、報告時間が30分程度になるようにまとめて、それをコースパワーに授業前日の日曜日までにアップする。
要約担当者以外:教科書第5章を熟読して、各節ごとに疑問や意見をファイル保管庫にある「事前および事後学習用ファイル」を使ってまとめて、授業前日の日曜日までに提出する。
事後学習/Reviewing 授業中の報告および私のコメントを聞いて、事前に準備した節ごとの疑問や意見が、どのように変わったかを考え、変化した部分について「事前および事後学習用ファイル」にまとめて、水曜日までにコースパワーにアップする。
10
授業計画/Class 第2回ビジネスアイデア報告
1)一人7分程度でビジネスアイデアのプレゼンテーションを行う。
2)ビジネスアイデアは、PowerPointあるいはマインドマップのファイルに、7分程度の報告時間となるようにまとめておく(合計60分)。
3)各報告ごとに、私からコメントを行う(総計30分)
4)各報告に対して、他の受講者は全員疑問、改善提案などのコメントを行う。
5)報告者は各コメントを必ずメモしておく。
事前学習/Preparation 全員:7分程度となるような報告用ファイルを作成し、それを授業前日の日曜日までにはそのファイルをコースパワーにアップする。
事後学習/Reviewing 自分のビジネスアイデアに対して受けたコメントを基にしてアイデアを再考する。
11
授業計画/Class 1)7章の要約担当者は、報告時間が30分程度になるように、内容をパワーポイントあるいはマインドマップにまとめておく。
2)私が報告に対するコメントを行う(30分程度)。
3)より深く内容を理解するためにディスカッションを行う。場合によっては課題などを解く(20分程度)。
事前学習/Preparation 要約担当者:教科書第7章に関する内容を、報告時間が30分程度になるようにまとめて、それをコースパワーに授業前日の日曜日までにアップする。
要約担当者以外:教科書第7章を熟読して、各節ごとに疑問や意見をファイル保管庫にある「事前および事後学習用ファイル」を使ってまとめて、授業前の日曜日までに提出する。
事後学習/Reviewing 授業中の報告および私のコメントを聞いて、事前に準備した節ごとの疑問や意見が、どのように変わったかを考え、変化した部分について「事前および事後学習用ファイル」にまとめて、水曜日までにコースパワーにアップする。
12
授業計画/Class 第2回目外部説明の報告
1)一人7分程度で報告を行う。
2)報告は、PowerPointあるいはマインドマップのファイルに、7分程度の報告時間となるようにまとめておく(合計60分)。
3)各報告ごとに、私からコメントを行う(30分)。
4)各報告に対して、他の受講者は全員質疑やコメントを行う。
5)報告者は各コメントを必ずメモしておく。
事前学習/Preparation 全員:7分程度となるような報告用ファイルを作成し、授業前日の日曜日までにそのファイルをコースパワーにアップする。
事後学習/Reviewing 自分の報告に対して受けたコメントを基にしてアイデアを再考する。
13
授業計画/Class 1)10章の要約担当者は、報告時間が30分程度になるように、内容をパワーポイントあるいはマインドマップにまとめておく。
2)私が報告に対するコメントを行う(30分程度)。
3)より深く内容を理解するためにディスカッションを行う。場合によっては課題などを解く(20分程度)。
事前学習/Preparation 要約担当者:教科書第10章に関する内容を、報告時間が30分程度になるようにまとめて、それをコースパワーに授業前日の日曜日までにアップする。
要約担当者以外:教科書第10章を熟読して、各節ごとに疑問や意見をファイル保管庫にある「事前および事後学習用ファイル」を使ってまとめて、授業前日の日曜日までに提出する。
事後学習/Reviewing 授業中の報告および私のコメントを聞いて、事前に準備した節ごとの疑問や意見が、どのように変わったかを考え、変化した部分について「事前および事後学習用ファイル」にまとめて、水曜日までにコースパワーにアップする。
14
授業計画/Class 最終報告1
1)ビジネスアイデアのプレゼンテーションを行う。
2)ビジネスアイデアは、PowerPointあるいはマインドマップのファイルに、10分程度の報告時間となるようにまとめておく(合計60分)。
3)各報告ごとに、私からコメントを行う(30分)
4)各報告に対して、他の受講者は全員疑問、改善提案などのコメントを行う。
5)報告者は各コメントを必ずメモしておく。
事前学習/Preparation 全員:10分程度となるような報告用ファイルを作成し、授業前日の日曜日までにそのファイルをコースパワーにアップする。
事後学習/Reviewing 自分のビジネスアイデアに対して受けたコメントを基にしてアイデアを再考する。
15
授業計画/Class 最終報告2
1)ビジネスアイデアのプレゼンテーションを行う。
2)ビジネスアイデアは、PowerPointあるいはマインドマップのファイルに、10分程度の報告時間となるようにまとめておく(合計60分)。
3)各報告ごとに、私からコメントを行う(30分)。
4)各報告に対して、他の受講者は全員疑問、改善提案などのコメントを行う。
5)報告者は各コメントを必ずメモしておく。
事前学習/Preparation 全員:10分程度となるような報告用ファイルを作成し、授業前日の日曜日までにそのファイルをコースパワーにアップする。
事後学習/Reviewing 自分のビジネスアイデアに対して受けたコメントを基にしてアイデアを再考する。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes対面授業(通常型)

教科書の理解および、その応用としてのビジネスプランの発表および外部向け説明に対するリアクションの報告を毎月行う。
1.教科書の内容に関する自学自習および授業内での教員からの補足
2.受講生によるビジネスアイデアのプレゼンテーションと、その内容に関するディスカッション。

上記の内容は参加する人数によって若干の変更がありうる。
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 レポート Report 25% 最終レポート         
2 平常点 In-class Points 75% 1) 教科書の要約作成と報告        21
2) 教科書の内容理解           14
3) 事業アイデア作成と報告         20
4) 外部向け説明に関するレポート作成と報告  20
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法/Feedback methods for assignments (exams, reports, etc.)
授業内に行う。
教科書/Textbooks
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
価格
Price
1 スチュアート・リード他 エフェクチュアル・アントレプレナーシップ ナカニシヤ書店 2018 2750
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
 
1 レオナード・A・シュレシンジャー, チャールズ・F・キーファー, ポール・B・ブラウン ジャスト・スタート: 起業家に学ぶ予測不能な未来の生き抜き方 阪急コミュニケーションズ, 2013
2 ピーター・シムズ 小さく賭けろ! 世界を変えた人と組織の成功の秘密 日経BP社 2012
3 エリック・リース リーン・スタートアップ 日経BP社 2012
キーワード/Keywords
事業アイデア     エフェクチュエーション     起業