講義概要/Course description
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日本の裁判例から学ぶ国際ビジネス訴訟手続 国際ビジネスを中心とするグローバルな私人(個人および企業)の活動が対象となる渉外民事訴訟の手続問題について概説する。 現在の日本においてわれわれの日常生活は外国と無関係にはもはや成り立たない。われわれは外国から輸入された製品を日々使用しており、国境を越える経済活動がわれわれの仕事や日本国内の経済状況にまで大きく影響している。国境を越える営みが増えれば、国境を越える営みにかかわる民事訴訟も増える。たとえば、日本人と外国人または日本企業と外国企業との間に生じたもめごとを日本の裁判所で解決しようとしたとき、民事訴訟手続はどうなるのだろうか。そもそも、日本の裁判所での日本企業と外国企業との間の民事訴訟は可能なのだろうか。また、日本人または日本企業に対する民事訴訟が外国の裁判所で提起され判決に至ったとき、外国裁判所の判決の効力は日本国内にまで及ぶのだろうか。 この授業では、主に国境を越えるビジネスとかかわる民事訴訟手続について、日本の裁判所の現実の裁判例を題材にしながら検討していく。
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達成目標/Course objectives
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主としてグローバルなビジネスとかかわる渉外民事訴訟の意義と手続の基本について理解すること。
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履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
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履修者のうち国際政治経済学部所属の学生が事前に法学の知識を十分に得ていないことには可能な限り配慮する。
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授業計画/Lecture plan
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1
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授業計画/Class |
受講ガイダンス ※大学からの指示により初回のみ対面授業は実施しない(講義資料のオンデマンド配信)。 ※講義資料へのアクセス情報はコースパワーで通知する。 |
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2
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3
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授業計画/Class |
外国判決の承認執行(1)国際裁判管轄 最一小判平成26・4・24(民集68巻4号329頁) |
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4
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授業計画/Class |
外国判決の承認執行(1)国際裁判管轄 最一小判平成26・4・24(民集68巻4号329頁) |
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5
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授業計画/Class |
国際裁判管轄(1)法人に対する訴え 最二小判昭和56・10・16(民集35巻7号1224頁) |
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6
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授業計画/Class |
国際裁判管轄(1)法人に対する訴え 最二小判昭和56・10・16(民集35巻7号1224頁) |
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7
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授業計画/Class |
国際裁判管轄(2)合意管轄 最三小判昭和50・11・28(民集29巻10号1554頁) |
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8
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授業計画/Class |
国際裁判管轄(2)合意管轄 最三小判昭和50・11・28(民集29巻10号1554頁) |
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9
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授業計画/Class |
国際裁判管轄(3)特別の事情 最一小判平成28・3・10(民集70巻3号846頁) |
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10
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授業計画/Class |
国際裁判管轄(3)特別の事情 最一小判平成28・3・10(民集70巻3号846頁) |
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授業計画/Class |
外国判決の承認執行(2)公序良俗 最二小判平成9・7・11(民集51巻6号2573頁) |
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12
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授業計画/Class |
外国判決の承認執行(2)公序良俗 最二小判平成9・7・11(民集51巻6号2573頁) |
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授業計画/Class |
外国判決の承認執行(3)相互の保証 東京高判平成27・11・25(LEX/DB25541803) |
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14
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授業計画/Class |
外国判決の承認執行(3)相互の保証 東京高判平成27・11・25(LEX/DB25541803) |
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15
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事前学習/Preparation |
指定された判決文を一読する。 指定された判決文の内容に関する質問やコメントを考える。 |
事後学習/Reviewing |
授業での学修内容を自ら作成したノートにより整理する。 |
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授業方法/Method of instruction
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区分/Type of Class |
対面授業 / Classes in-person
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実施形態/Class Method |
通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes参加型講義 授業中にWebex(チャット機能のみ)を活用して質問や意見を受けつける。毎回の授業でWebexにログインすること。
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活用される授業方法/Teaching methods used |
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成績評価方法/Evaluation
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1 |
試験 Exam
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100%
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◆期末試験(定期試験期間内:大学の認める範囲ですべて持込み可):100点 ただし ◆Class Contribution(平常学修参加ほか):最大30点を加算する(減点はしない) ※合計60点以上で単位認定する。 ※国際政治経済学部科目「国際取引法」の履修者は法学の基礎学修をしていないことに配慮して成績評価する。
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課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法/Feedback methods for assignments (exams, reports, etc.)
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主としてコースパワーを利用する。
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教科書/Textbooks
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| 著者名 Author | タイトル Title | 出版社 Publisher | 出版年 Published year | ISBN | 価格 Price |
1 |
本間靖規=中野俊一郎=酒井一
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国際民事手続法(第2版)
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有斐閣
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2012.7
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9784641124752
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1800円+税
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参考書/Reference books
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| 著者名 Author | タイトル Title | 出版社 Publisher | 出版年 Published year | ISBN | 価格 Price | |
1 |
道垣内正人=中西康編
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国際私法判例百選(第3版)
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有斐閣
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2021.11
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9784641115569
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2500円+税
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蔵書情報 / Library information
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メッセージ/Message
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知識の暗記より理解と考えることを大切にして教室での学修体験そのものを楽しんでほしい。
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その他/Others
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原則として毎回の講義資料は個別配付しない。授業中に自らノートを作成すること。
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キーワード/Keywords
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法
民事法
国際
グローバル
取引
ビジネス
契約
民事訴訟
渉外訴訟
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