講義内容詳細:国際私法B/国際私法Ⅱ

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 国際私法B/国際私法Ⅱ
英文科目名/Course Title (English) Private International Law B/Private International Law Ⅱ
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 伊藤 敬也
英文氏名/Instructor (English) ITO Takaya

講義概要/Course description
つくって理解する国際私法
 現在の日本におけるわれわれの日常生活は、財産関係も親族家族関係も、国境を越えるさまざまな営みによって支えられている。国境を越える営みが身近になればなるほど、国内の場合と同じく、国境を越えるヒトの交流やモノやカネの流通にかかわって、私人(個人および企業)の間での法律問題は増えていく。しかし、法律が国や地域ごとに異なっていることから、複数の法域にかかわる関係(渉外関係)から生じた民事法の問題は、国内の民法や商法と異なる考慮を要求する。このようなときに用いられるのが、国際私法という法律(分野)である。
 この授業では、渉外関係から生じる法律問題の解決に必要な法選択規則(国際私法)の条文を履修者とともに教室でつくっていく。履修者が自ら条文案をつくることで、国際私法の考え方について一から理解できる。
 この授業は国際私法の料理教室である。料理をつくらない料理教室などあり得ない。「国際私法B/国際私法II」では国際私法の財産法分野(国際契約・国際物権・国際不法行為)の法選択規則を「調理」して「実食」する。
達成目標/Course objectives
国際私法の考え方の基礎を理解すること。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
「国際私法A/国際私法I」での学修内容の理解を前提とする。※履修条件とはしていない。
履修者のうち国際政治経済学部所属の学生(「国際私法II」の履修者)が事前に法学の知識を十分に得ていないことには可能な限り配慮する。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 国際私法の基本(「国際私法A/国際私法I」での学修内容)の総確認(1)
法選択規則の基本構造
※大学からの指示により初回のみ対面授業は実施しない(講義資料のオンデマンド配信)。
※講義資料へのアクセス情報はコースパワーで通知する。
2
授業計画/Class 国際私法の基本(「国際私法A/国際私法I」での学修内容)の総確認(2)
法選択規則の総則規定
3
授業計画/Class 国際私法をつくろう(1)国際契約①
単位法律関係
4
授業計画/Class 国際私法をつくろう(1)国際契約②
連結点
5
授業計画/Class 国際私法をつくろう(1)国際契約③
国際私法上の当事者自治
6
授業計画/Class 国際私法をつくろう(1)国際契約④
国際私法上の強行法規
7
授業計画/Class 国際私法をつくろう(2)国際物権①
単位法律関係
8
授業計画/Class 国際私法をつくろう(2)国際物権②
連結点
9
授業計画/Class 国際私法をつくろう(2)国際物権③
動産の所在地
10
授業計画/Class 国際私法をつくろう(2)国際物権④
債権譲渡
11
授業計画/Class 国際私法をつくろう(3)国際不法行為①
単位法律関係
12
授業計画/Class 国際私法をつくろう(3)国際不法行為②
連結点
13
授業計画/Class 国際私法をつくろう(3)国際不法行為③
越境型不法行為
14
授業計画/Class 国際私法をつくろう(3)国際不法行為④
拡散型不法行為
15
授業計画/Class アメリカ合衆国とEUにおける牴触法革命
 
事前学習/Preparation 教科書の関連範囲を一読する。
前回授業での学修内容に関する質問やコメントを考える。
事後学習/Reviewing 授業での学修内容を自ら作成したノートにより整理する。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes参加型講義
 授業中にWebex(チャット機能のみ)を活用して質問や意見を受けつける。毎回の授業でWebexにログインすること。
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 試験 Exam 100% ◆期末試験(定期試験期間内:大学の認める範囲ですべて持込み可):100点
ただし
◆Class Contribution(平常学修参加ほか):最大30点を加算する(減点はしない)
合計60点以上で単位認定する。
※国際政治経済学部科目「国際私法II」の履修者は法学の基礎学修をしていないことに配慮して成績評価する。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法/Feedback methods for assignments (exams, reports, etc.)
主としてコースパワーを利用する。
教科書/Textbooks
 著者名
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タイトル
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出版年
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ISBN価格
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1 神前禎=早川吉尚=元永和彦 国際私法(第4版) 有斐閣 2019.4 9784641221314 2400円+税 Kindle版あり
参考書/Reference books
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Published year
ISBN価格
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1 道垣内正人=中西康編 国際私法判例百選(第3版) 有斐閣 2021.11 9784641115569 2500円+税 蔵書情報 / Library information
メッセージ/Message
知識の暗記より理解と考えることを大切にして教室での学修体験そのものを楽しんでほしい。
その他/Others
原則として毎回の講義資料は個別配付しない。授業中に自らノートを作成すること。
キーワード/Keywords
国際私法     牴触法         法学     私法     民事法     国際     国際関係     グローバル